一期一会 第3回 頑張れ商業高校!!全部員16人で頑張る半田商野球部

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第3回 頑張れ商業高校!!全部員16人で頑張る半田商野球部2012年01月09日

【目次】
[1]1、2年生14人 マネージャー2人
[2]成章出身・伊藤監督の冬季トレーニング計画
[3]コールド負けから県大会進出までの道のり


特集 ライバル校 冬の実況中継

1、2年生14人 マネージャー2人

その日の練習のテーマを話す半田商伊藤監督

"その日の練習のテーマを話す伊藤監督"

 各学年240人のうち、女子生徒が200人ほどで、男子生徒は2割にも満たない40人程度だという半田商の在校生徒構成。そんな中で、野球部員を確保していくことだけでも、大変なことでもある。それでも、半田商野球部は、休日でも朝から日没まで、元気にグラウンドで声を出し、ピリッと統制のとれた練習をしている。

 現在の選手は2年生9人、1年生5人という少人数だ。そんな中で現在は、ケガや故障で練習のフルメニューをこなせない者もいるが、それでも、練習に参加して、自分が出来る範囲のことをやりながら、練習に加わっている。そんな、積極的な姿勢も全員に浸透してきた。

 商業科教員として赴任してきて4年目の伊藤仁監督は、県内公立の強豪として、甲子園出場実績もある成章の出身だ。高校時代の恩師である糟谷寛文監督から、心の足並みが揃った野球を徹底してたたき込まれている。岐阜経済大を卒業後も、成章でコーチとして糟谷監督をサポートしていたこともある。

 そして、初任校採用として赴任してきたのが半田商だった。

 かつて、広島カープの創成期から活躍していた長谷川良平投手(通算197勝208敗、後に広島監督、00年に野球殿堂入り)やロッテで新人王(1974年)も獲得した三井雅晴投手(通算29勝28敗22S)というプロ野球選手も輩出している伝統の野球部だ。しかし、近年は全国的な傾向でもあるのだが、商業校の男子生徒激減に伴い、部員不足で部活動として存続そのものも危ぶまれるくらいだった。
 それに、学校自体も荒れてきていた時代もあった。それでも、伊藤監督が赴任してきて4年前には、野球部としては強い弱いは別にして、基本中の基本である、挨拶やマナーは何となく整いつつあるようにはなっていたという。

県立半田商高等学校 伊藤仁監督

"県立半田商高等学校 伊藤仁監督"

 ただ、チームとしての内実は厳しかった。伊藤監督自身が経験してきた野球とは、別次元のものだったというのが正直なところだった。本人も、「ここへ来て見て、自分たちが、高校時代には、いかに恵まれた中でやっていたのかということを、改めて実感しました」というのが、本音である。

 そして、自分が学んできた野球を、少しでも多く、この半田商の選手たちに伝えてあげたい、そんな気持ちで熱心に指導している。そして、それに、選手たちも徐々に反応して応えつつあるのだ。

 「正直言って、ウチへくるような子は、中学時代にだって、クラスでも部活でも目立っていて、リーダーシップを取ってきたようにタイプの子じゃないんですよ。誰かの後を突いてきたという子が多いと思います。だから、まずは、気持ちを積極的にさせてあげること、そこからはじめていかないといけないんです」

 これが、半田商で指導を始めて実感したことでもある。そのためには、選手個々に自信を持たせることと、積極性を持たせること、このことがメインとなる。

【次のページ】 成章出身・伊藤監督の冬季トレーニング計画

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コメント (1)
半田商業野球部員、伊藤監督へ2012.06.22 河合弘将
伊藤監督とは同い年で豊橋出身、大学では野球部設立に二人で苦労しました。一昨年の夏、半田商業野球部の練習に参加させてもらいました。昔と変わらず大好きな野球と真摯に楽しく向き合う伊藤監督の姿を見て、伊藤監督の元で野球の出来る子どもたちを羨ましく思いました。
名門成章の出身なので練習は厳しいと思いますが、表裏の無い伊藤監督について行けば高校卒業してからの人生でも必ず役立つと思います。
夏の大会に向けて怪我の無いよう頑張って下さい。
また機会があれば練習に参加させてもらいます。
頑張れよ半田商業野球部!

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プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
  • ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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