山田健太、二刀流・矢澤宏太と来年の大学生はスター性抜群の野手、投手がズラリ!
2021年のドラフト会議が終了した。来年のドラフトへ向けて特集が始まるが、まず22年の大学生はかなり華のある選手が多くいる。能力は高いのは例年通り、ただスター性あふれる選手が多い22年世代の大学生を紹介したい。
東京六大学、東都大学に華と実力を備えた野手が揃う
山田健太(立教大)
まず来年世代でまず注目されるのは立教大の大阪桐蔭山田健太だろう。大阪桐蔭時代は3度の甲子園優勝を経験。立教大進学後は1年春からレギュラーを獲得。すでにリーグ通算60安打、7本塁打を記録している。グラウンドから見せる端正な顔立ちは非常に華があり、人気選手になるのは間違いない。SNSでも贔屓球団にほしいという声が溢れている。編成的な視点でみても、コンタクト力の高い大型二塁手は需要がある。
蛭間拓哉は、浦和学院時代は主将として甲子園ベスト8を経験し、早稲田大では2年春から3期連続で3本塁打をマークし、今秋のリーグ戦で通算10本目に達した。そして同級生の中川卓也は今季、自己最多の11安打をマークしており、スイング軌道を見ると実に良い。来年は軸となる2人が圧倒的な打撃を見せることがプロ入りの鍵となる。
この春、セカンド部門でベストナインを受賞した法政大の斎藤大輝もスター性あふれる強打の二塁手だ。
慶応大の生井 惇己(慶應義塾出身)も、140キロ後半の速球を武器に、主にリリーフで活躍した。他では最優秀防御率を受賞した増居翔太(彦根東出身)も切れの良い140キロ中盤を投げ込む先発型左腕だ。来年の慶応大は3年生の陣容が豊富なので、かなりの注目株となりそうだ。立教大の150キロ右腕・荘司 康誠(新潟明訓出身)、140キロ後半の速球を投げ込む島田直哉(龍谷大平安出身)もいる。
東都では森下翔太(中央大)選手に注目だ。東都通算5本塁打をマークし、そのパワー、体格はやはり同世代でもトップクラスだ。今秋は苦しいシーズンになっているが、花開けば人気のある外野手となりそうだ。
亜細亜大の田中幹也選手がアグレッシブな走塁、守備、そして高いコンタクト力でチャンスを切り開く。今秋から二部でプレーする立正大の奈良間選手も攻守で高いパフォーマンスを発揮する。青学大はスラッガー・片山 昂星、山田拓也の進化も楽しみだ。
駒澤大の福山優希(八戸学院光星出身)は制球力、投球のコンビネーション、スタミナは社会人でも即投げられる投手。NPBを意識するにはさらなる球威面もレベルアップも必要になりそうだ。東都二部は人材が多く、常時150キロ超えの速球を投げ込む羽田野 温生(東洋大)も面白い。
二刀流・矢澤、全国クラスの強打の捕手など地方リーグにも逸材がずらり
矢澤宏太(日体大)
なんと言っても注目なのが日体大の矢澤宏太。今秋のリーグ戦では、5試合を投げて3完封。さらに、打者としても4番を打ち、二刀流として注目を浴びている。ここまでキャラが立った選手はいないだけにラストイヤーでの活躍が楽しみだ。創価高時代から注目を浴びた左の強打者・浪川広之(城西国際大)も進化が楽しみだ。
大阪商業大の左のエース・伊原 陵人は春のリーグ戦で、防御率0.28、秋のリーグ戦でも防御率1.80と圧巻のパフォーマンスを残している。出どころが見にくいフォームから投げ込む140キロ前半のストレートは、社会人の打者でも打ち崩しにくいと評判だ。150キロ右腕・才木海翔(北海道栄出身)は伸びやかなフォームから繰り出すストレートの回転数が高く、来年以降、多くの球団から視察を受けることになりそうだ。
全日本大学選手権準優勝の福井工業大の立石健は大体大浪商時代から評判だった好投手。140キロ後半の速球、切れの良い変化球で勝負する本格派右腕だ。
また、この春の全日本大学選手権出場に大きく貢献した桐蔭横浜大・吉田賢吾は堅実なスローイングと勝負強い打撃が魅力。この秋も本塁打を量産しており、来年の大学生を代表する捕手となりそうだ。
名城大の野口泰司は、高校時代から注目を浴びてきた強打の捕手。愛知大学リーグ、全日本大学選手権でも活躍を見せた強打の捕手で、評価も非常に高い。
また九州産業大では、最速151キロ右腕の渡辺翔太投手、同じく140キロ後半の速球を投げ込む荒木雅玖投手も来年のドラフト候補として注目を浴びる存在だ。大学選手権で好投を見せた名城大・仲地礼亜も140キロ後半の速球は伸びがあり、全国クラスの好投手だ。
(記事=河嶋宗一)