未来を切り開く熱き夏は高校野球だけのものじゃない。日本国内独立リーグのパイオニア的存在として2005年に産声を上げ、今年17年目を迎える「四国アイランドリーグplus」。香川オリーブガイナーズが3年ぶりの優勝を遂げた前期シーズンを経て、7月3日に開幕を迎える後期シーズンは彼らにとって「NPBドラフト指名・NPB復帰」を懸けた勝負の夏となる。そこでここではNPB入りを狙う四国アイランドリーグplus戦士たちを前期の順位順に紹介していきたい。

前期優勝:香川オリーブガイナーズ(34試合22勝9敗3分.718)


 11試合登板 10勝0敗 4完投 3完封 2無四球試合 75回 92奪三振 14四死球 防御率1.56

 ちなみに上記はフルシーズンの成績ではない。あくまで前期を終えた時点にすぎない。

 このように昨年「歳内無双」と言われた歳内 宏明(現:東京ヤクルトスワローズ)すら上回る驚異的な数字を残しているのが香川オリーブガイナーズの背番号11・22歳の若き絶対エース・近藤 壱来(180センチ78キロ・鳴門渦潮高~三菱自動車倉敷オーシャンズ・2年目)である。

 「今年はエースになることを自分の中で決めて(2018年セ・リーグ最優秀中継ぎ賞・昨年まで東京ヤクルトスワローズ所属だった)近藤 一樹さん(選手兼任コーチ)からも様々なアドバイスをいただきながら『うまくなりたい』だけを考えて取り組んできた」結果、今季は最速148キロのストレートと曲がりを大小使い分けられるスライダー、フォークとパワーカーブをバランスよく使う術を手にすることに。

 「力でなく勝手に行く感じがした」前期優勝決定試合での完封劇のような感覚が身に付けば、2006年・90試合制で相原雅也(高知ファイティングドッグス)がマークしたシーズン17勝の更新と、香川オリーブガイナーズ入団前に約一年間野球から離れていたブランクから夢実現の扉は、自ずから開くことになるだろう。

 一方、前期チーム打率.301とこちらも驚異的な数値を叩き出した打線にもドラフト候補たちが。特に今季・社会人の名門・東芝から入団し遊撃手として躍動中の望月 涼太(175センチ78キロ・右投左打・東大阪大柏原高~九州共立大)や、一塁駆け抜け4秒台を常時切るようになった堀北 彰人(中堅手・180センチ80キロ・右投左打・龍谷大平安高~東洋大~THINKフィットネスGOLD’S GYMベースボールクラブ・2年目)の2人は、内外野問わず複数ポジションを守れるユーティリティー性も後期はアピールしていくことになりそうだ。

前期2位:高知ファイティングドッグス(34試合19勝12敗3分.613)



元広島東洋カープの高知ファイティングドッグス・藤井皓哉(おかやま山陽高出身・1年目)

 昨年は石井 大智(投手・秋田高専)が阪神タイガース8位指名を受け、さらには開幕一軍。2011年以来となるNPBドラフト選手を輩出した高知ファイティングドッグスには、今年も指名への期待が膨らむ右腕がいる。

 193センチ97キロというビッグサイズを有する宮森 智志(右投右打・呉商高~流通経済大・1年目)がその人。前期成績は7試合に登板し1勝1敗・30回を投げて24奪三振で防御率3.30と決して突出した数字ではないが、2メートルを超える角度から入る最速147キロストレートとフォークは魅力たっぷり。後期の飛躍次第では本指名も視野に入りそうだ。

 他にもそろって150キロをマークしている松下 圭太(183センチ85キロ・福島高~宮城教育大~東北マークス・2年目)と、平間 凛太郎(187センチ97キロ・山梨学院附属高~専修大~日本製紙東海REX・2年目)のリリーバー陣は年齢的にラストチャンスだ。

 そして忘れてならないのは 5月9日に福岡ソフトバンクホークス3軍相手にノーヒットノーランを達成した元・広島東洋カープの藤井 皓哉。前期12試合に登板し5勝2敗・防御率1.46・80回を投げて96奪三振。香川オリーブガイナーズ・近藤 壱来とリーグの双璧を為す働きを見せている藤井は8月31日まで伸びた復帰リミットまでのオファーを信じて右腕を振り続ける。

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