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出身校別でドラフト候補ランキング。最も指名される可能性が高い出身校はあの名門!

2021.05.21

出身校別でドラフト候補ランキング。最も指名される可能性が高い出身校はあの名門! | 高校野球ドットコム
福岡大大濠 三浦、古賀バッテリー

 ドラフト候補を盛んに取り上げられるニュースが多くなっている。今回角度を変えて、出身校別に分けた場合、今年はどの学校の選手が多いのか?

 昨年は横浜から高卒、大卒、社会人から4人指名を受けた。

【高卒】
松本 隆之介(横浜DeNA)
木下 幹也(巨人)

【大卒】
石川 達也(横浜DeNA)

【社会人】
伊藤 将司(阪神)

 今年も出身校別で複数指名を受けそうな学校はどこになるのか?紹介をしていきたい。

2人のプロ入りの期待がかかる学校

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小園 健太(市立和歌山)

 まずは福岡大大濠

 福岡大大濠からは三浦銀二投手(法政大)と古賀 悠斗捕手(中央大)の2人のプロ入りに期待がかかる。

 高校時代は、2年秋に九州大会優勝、3年センバツのベスト8、U-18代表も経験。三浦は法政大に進学し、1年秋にリーグ優勝。明治神宮大会に出場。通算9勝、140奪三振は現役の東京六大学リーグに所属する投手の中ではトップの数字だ。

 古賀捕手は中央大に進学し、2年秋にリーグ優勝し、明治神宮大会に出場。さらに主将に就任し、この春のリーグ戦では3本塁打を記録し、ベストナインを受賞している。スローイングタイムも1.8秒を計測。

 天理では2人の可能性がある。

 まず達 孝太。193センチの長身から繰り出す140キロ後半の速球、フォーク、カットボールを武器にセンバツ4強に導く快投を見せた大型右腕だ。

 そして社会人では、船曳海(わたる)選手も、期待がかかる。高校時代は俊足強打の大型外野手として春夏で甲子園出場。さらに、高校日本代表を経験。法政大では通算36安打、1本塁打、11盗塁をマークし、日本新薬入社後は1年目から都市対抗で活躍し、ベスト4入り。
今年は1年通して活躍が期待される。

 昨年、全カテゴリーから4人のプロ野球選手を輩出した横浜は高校では最速147キロ左腕の金井 慎之介。金井はこの春、不調に終わったが、ストレート、変化球の精度は高いものがあり、夏まで完全復活できるか注目される。

 大学では初の大学選手権出場に貢献した國學院大の福永 奨もこの春で評価を挙げた。福永はこの春が勝負と決めて打撃強化に専念。今回のリーグ戦では15打点をマークし勝負強さを発揮。スローイングタイム1.8秒台の強肩を披露し、優勝に貢献している。数少ない守備力が高く、緻密な野球を展開する横浜のもとで学んだ捕手として評価が高い。

 市立和歌山では高校生トップの完成度を誇る好投手・小園 健太と、超高校級捕手の松川 虎大捕手のバッテリーのプロ入りも十分期待できる。

 昨年の来田選手、中森選手が指名された明石商に続く、公立校の2人以上のプロ入りはできるか大いに期待したい。

 木更津総合出身では、法政大・山下 輝投手、日本大・峯村 貴希投手も期待がかかる。

 2人は高校1年春からベンチ入りを経験。計3度の甲子園出場を経験しました。山下は高校時代、U-18代表も経験。そして法政大進学後、3年生から活躍。現在は第2戦に先発され、140キロ後半の速球でねじ伏せる豪腕左腕。

 日本大に進学した峯村は1年生から活躍し、今年は主将としてチームを牽引。19日の拓殖大戦では4安打を放ち、2位に浮上し、優勝争いを繰り広げている。大学球界屈指の大型遊撃手としてさらなる活躍が期待される。

 慶應義塾出身からも2人のプロ入りに期待がかかる。今年エース格として活躍する森田投手は150キロ前後のストレートとスライダーを丁寧に投げ分け、通算7勝、通算防御率1.87の好成績を残している。

 正木 智也も現役単独トップとなる9本塁打を放ち、大学球界屈指のスラッガーとして評価が高い。

[page_break:3人以上のプロ入りに期待がかかる学校]

3人以上のプロ入りに期待がかかる学校

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畔柳 亨丞

 智辯学園は3人プロ入りする可能性がある。高校では前川 右京、大学では福元 悠真。社会人では松本 竜也に期待したい。

 前川は高校通算30本塁打以上を超える強打のスラッガー。福元は打率.350、11打点の活躍で完全優勝、MVPを獲得。大学選手権出場も決まり、活躍に大きな期待がかかる。

 松本投手は福元選手と同世代で、2017年センバツで1勝。HONDA鈴鹿入社後は140キロ中盤の速球、多彩な変化球を投げ分ける総合力の高い投手へ成長。今シーズンの公式戦で4試合に登板し、14回を投げ、19奪三振と三振を奪えている。日本選手権予選でどれだけアピールできるか注目したい。

 中京大中京は3人の可能性がある。高校では、センバツで2完封を成し遂げた畔柳投手が高評価を受けている。最速150キロの直球、ツーシーム、スライダーで三振を量産する畔柳投手は、夏で完全復活するために調整を続けている。

 大学では駒沢大の鵜飼 航丞選手に注目が集まる。高校時代は、高校通算56本塁打をマークしたスラッガーとして注目を浴び、駒沢大ではこの春のリーグ戦で3本塁打を放ち、通算7本塁打に到達。

 なんといってもサイズの変化が目につく。高校時代は181センチ83キロの当時からがっしりしていたが、見た目は細マッチョみたいな印象を受けた。現在は182センチ100キロと、外国人打者に匹敵するような体格へ成長している。

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徳丸 天晴(智辯和歌山)

 10日の東洋大戦では逆転サヨナラタイムリーを放ち、入れ替え戦回避へ向けて一歩踏みとどまると、さらに14日の東洋大戦では4打数2安打2打点の活躍で、東洋大に連勝。秋も一部でプレーすることが決定している。

 3人目は中京大の伊藤 稜投手。高校時代は中日の伊藤 康祐選手と鵜飼選手とともに甲子園に出場。140キロを超える速球を投げる左腕として活躍。中京大進学後は150キロに達し、スカウトから注目を集めている。

 智辯和歌山関連では3名のドラフト候補がいる。まず高校では高校通算42本塁打のスラッガー・徳丸 天晴選手、最速147キロ右腕の中西 聖輝投手の可能性があり、春の県大会では市立和歌山にリベンジし、優勝。近畿大会出場を決めている。

 大学では関西学院大のエース左腕・黒原 拓未投手も評価が高い。高校時代から大幅パワーアップし、150キロ超えの速球を投げ込む速球派左腕として、20日の近畿大戦では3安打完封勝利し、単独首位。優勝に期待がかかる。

そして堂々の1位は…!

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関戸康介(大阪桐蔭)

 第1位は名門・大阪桐蔭だ。

 今年は以下の6名が指名の可能性を持ったプレーヤーだといえる。

【高校】
関戸 康介投手
松浦 慶斗投手
池田 陵真外野手

【大学】
徳山 壮磨(早稲田大)投手
岩本 久重(早稲田大)投手

【社会人】
藤井 健平(東海大-NTT西日本)

 関戸は最速154キロを計測した本格派右腕。センバツでは不調に終わったが、大阪府大会で好投を見せ、復活を印象づけた。松浦は完全復活のために調整中。池田も走攻守の完成度も高く、勝負強さは一級品の外野手で評価も高い。

 徳山は今季不調だが、好調時の伸びのあるストレート、スライダーは健在で、きっかけをつかめるか注目。岩本選手は通算28安打、3本塁打を記録している強打の捕手だ。

 藤井選手は抜群の強肩と強打を誇る今年の社会人を代表する強打の外野手として注目を浴びる存在だ。すべてにおいてパワフルなパフォーマンスを見せる藤井選手は人気株になりそうだ。

 いかがだっただろうか。現段階のパフォーマンス、進路調査の上、選出させていただいた。今後の公式戦のパフォーマンスで進路希望に大きな変化があることが予想されるので、プロ志望届け締め切り後、またドラフト直前の評価の変動により、もう一度、指名可能性のある選手をピックアップし、検証をしていきたい。

(記事=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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