小園 健太市立和歌山)、森木 大智高知)を筆頭に、逸材揃いの2021年高校生投手。来年の全国トップクラス左腕になるかもしれない逸材が185センチの大型左腕・久野 悠斗報徳学園)だ。

 久野投手は兵庫県西部にある佐用町を拠点に活動する佐用スターズ出身。そして2018年、甲子園で活躍を見せた速球派左腕・林 直人(NTT西日本)に憧れて報徳学園に入学。

 1年秋の近畿大会では天理戦で登板。ハイレベルなトレーニングを行う報徳学園の環境により、順調に球速を伸ばしてきた。

 久野は何が売りか?それは目的意識を持って練習に取り組む姿勢だ。

 まずキャッチボール。1つ1つずつ丁寧にキャッチボールしている姿が見られる。その合間に東海大で投手コーチを務めた磯野部長とフォームについて話している姿が見受けられたが、その話がフォームについてで、とても高度なものだった。

 キャッチボールが終わると、投球練習に入った。この1年間、いろんな学校の左投手のブルペン投球を見てきたが、角度、ボールの勢いともにトップクラスだった。角度もよく、大型投手にしては変な癖がなく、身体の使い方も実に良い。

 ストレートだけではなく、フォーク系の変化球の切れ味も鋭い。ブルペン投球を見ていて実にワクワクをさせられる。

 大会前、久野は「防御率0.00の投手陣を目指す」と語った。しかし県大会では神戸弘陵に破れ、2回戦敗退。センバツは厳しい立場となった。

 秋季大会後、報徳学園は久野以外の投手陣を強化。登板するときはショートリリーフとして来春のブレイクへ向けて着々と準備を重ねている。

 右投手の好投手が目立つこの世代。左投手の中で一歩突き抜けるために、1日1日を大事に過ごし、目標とする150キロに到達し、世代屈指の大型左腕の称号を手にしていきたい。

(記事=河嶋 宗一