今川優馬(東海大四出身)

 今年の社会人野球でドラフト候補に挙がる選手も面白い選手が多い。高校野球ドットコムでは不遇の時期を乗り越えたり、高校時代、無名の立場だった選手をピックアップしながら取り上げていきたい。

 今回取り上げるのは以下の8名。

今川 優馬(JFE東日本、東海大四出身)
伊藤 将司(JR東日本、横浜出身)
峯本 匠(JFE東日本、大阪桐蔭出身)
栗林 良吏(トヨタ自動車、愛知黎明出身)
小木田 敦也(TDK、角館出身)
森井 絃斗(セガサミー、板野出身)
伊藤 優輔(三菱パワー、都立小山台出身)
中野 拓夢(三菱自動車岡崎、日大山形出身)

 まず取り上げたいのが、JFE東日本の今川 優馬東海大四出身)だろう。高校時代はベンチ入り直前で怪我などもあり苦しい時期もあったが、最後の夏ではベンチ入りして甲子園出場。ただ今のようにスラッガーではなく、高校通算2本塁打だった。しかし東海大北海道キャンパスに進んで、コーチの教えで打撃フォームを改造し、本塁打を量産。社会人1年目ではベストナインを獲得した。今川は大学4年春の大学選手権で、チーム内の不祥事で出場辞退。さらに今年はコロナで都市対抗優勝をしていたため、公式戦0でドラフト突入で、不運な印象を受ける。ただ、強豪社会人、プロ二軍と積極的にオープン戦を組んで本塁打を量産し、アピールを続けてきた。

 JR東日本のエース・伊藤 将司横浜出身)は浅間 大基(北海道日本ハム)、高濱 祐仁(北海道日本ハム)とともに2年夏、3年春の甲子園に出場。今年も都市対抗の東京都の二次予選の第一代表決定戦で1安打完封勝利を挙げるなど評価を上げている。

 そして峯本 匠大阪桐蔭出身)はプレーヤー人気が凄い選手。プレーヤーならば誰もが惹かれる打撃技術、守備技術を持った選手だということ。シャープかつ対応力が広い打撃、天性のハンドリングの良さが光る二塁守備と、1つ1つの所作にセンスの高さが伝わり、チームメイトの今川は「野球の天才です」と絶賛する。こういう選手は、プロの舞台でさらに才能を開花させる予感がある。

 トヨタ自動車・栗林 良吏愛知黎明出身)は最速153キロを誇るストレート、カットボール、スライダーなど変化球の切れも抜群。空振りが奪えず苦しんでいたストレートも、社会人に入って、縦回転のストレートで高確率で三振が奪えるようになった。高校時代は甲子園出場なしだったが、今では社会人ナンバーワン右腕へ成長した。

 TDKの小木田 敦也角館出身)は、高校時代にもノーヒットノーランを演じ、最速147キロを計測するなど秋田県ナンバーワン右腕として注目された逸材だ。今では153キロを投げ込むまでの投手へ成長した。常時140キロ後半の速球、切れのあるスライダーを投げ、ゲームメイクを徹する。

 セガサミー・森井 絃斗板野出身)は高校時代、140キロ後半の速球を投げ込んでいた大型右腕。セガサミーの3年間で、順調に成長。150キロ前後の快速球、落差抜群のフォークを売りにする投手へ成長した。

 伊藤 優輔(三菱パワー)は都立都立小山台時代に甲子園を経験。都立の星と呼ばれた伊藤は153キロ右腕へ成長。さらに鋭いカットボール、ツーシームを投げ込み、ピッチングを展開する。

 中野 拓夢(三菱自動車岡崎)は日大山形時代、2年夏の甲子園4強を経験した遊撃手。バットコントロールも素晴らしく、対応力の高さを感じさせる打撃フォームはみ直的。遊撃守備は一級品。昨年の東北楽天の1位・小深田大翔(大阪ガス 神戸国際大附出身)とタイプが似ており、小深田が一軍で活躍しているのを見ると、高評価される可能性が高い。

今川 優馬(JFE東日本、東海大四出身)
伊藤 将司(JR東日本、横浜出身)
峯本 匠(JFE東日本、大阪桐蔭出身)
栗林 良吏(トヨタ自動車、愛知黎明出身)
小木田 敦也(TDK、角館出身)
森井 絃斗(セガサミー、板野出身)
・伊藤 優輔(三菱パワー、都立小山台出身)
中野 拓夢(三菱自動車岡崎、日大山形出身)





(記事=河嶋 宗一

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