逸材ぞろいの大阪桐蔭の中でも歴代トップクラスの素質と評される大型左腕・松浦 慶斗。昨秋のピッチングはまさに「未完の大器」という言葉があてはまる投球だった。ストレート自体は走っているが、ストレート、変化球のコントロールともに不安定だった。ただこの夏、マウンドに登った松浦はしっかりと打者に向き合って勝負をしているように感じられた。

 ストレートはこの夏、144キロを計測したとのこと。実際に見ても、ストレートの球速は140キロ中盤ぐらいだろう。高校2年生としては上級レベルの左腕だろう。

 コントロールについてもなんとかストライクゾーンに投げ込み、あまり余裕が感じられなかった昨秋と比べると、ストライクを取れるようになってきており、投球の面で余裕が感じられる。

 また松浦が課題としていたのは変化球の精度。もともと変化球自体は得意だったが、高校レベルになると通用しないことを痛感し、この1年間でしっかりとスライダーにも磨きをかけ、しっかりとストライクを取れるレベルとなってきた。

 自慢のストレートも空振りが奪える数が増えて、武器にできるようになったのは大きいだろう。左投手でこれほどスケールがあり、ストレートの威力、スライダーの精度も高レベルで、ある程度のまとまりをもった大型左腕はそうはいない。

 ただ西谷監督からは「丁寧にいきすぎているところがある」と語るように、コントロールを意識すぎるあまり、大人しい腕の振りになることがある。

「何回か喝を入れたら良いボールがいくようになったので、こちらもまた違う意味でもっともっとできるピッチャーだと思います」

 5回表には高めのストレートで空振り三振を奪う場面もあり、力で押して打ち取る場面もあった。
 力で勝負するところ、技で勝負するところ。その器用さが出てくれば、松浦はもっと大事な場面でも任せたくなる投手になるだろう。

 

 世代屈指の剛腕左腕は頼られる投手になるためにさらなる鍛錬を続ける

(記事=河嶋 宗一


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