第253回 森木大智だけじゃない!2003年世代は145キロ右腕、140キロ左腕など好投手が数多く点在【後編】2020年05月10日
今年の高校2年生は卓球・張本智和と同じ2003年世代にあたる。この世代は中学時代からお茶の間から注目を浴びてきた選手が多かった。後編も引き続き注目の好投手を紹介する。
前編はこちらから!
2003年世代は投手豊作年!?森木大智、笹倉世那、松浦慶斗など豪腕揃い【前編】
すでに甲子園デビュー済みの逸材も

風間 球打(明桜)
北海道地区では木村 大成(北海)に注目。しなやかな腕の振りから130キロ前半の速球を投げ込み、1年春から活躍してきた左の本格派。
秋田県ではノースアジア大明桜の風間 球打は笛吹ボーイズ時代から評判の大型右腕。縦振りのフォームから繰り出す直球は140キロ前後。破壊力抜群のストレートは大きな可能性を感じる。ノースアジア大明桜からプロ入りした山口 航輝(千葉ロッテ)がまだ全力で投げられた2年夏を上回る投手になることを期待されている。
茨城県では佐藤 紅琉(明秀学園日立)に成長に注目。1年秋から背番号1を背負い、130キロ後半の速球を武器に強豪相手に好投を見せている。
菊池 樂(前橋育英)は1年秋からエースとなった本格派左腕。前橋育英といえば、右の好投手。菊池は久しぶりの本格派左腕。素材としては高橋 拓已(桐蔭横浜大-日本生命)以来の逸材だ。高橋の下級生のときよりもストレートの切れ味はよく、最速144キロ左腕・丸山 和郁(明治大)もいたが、投手としてのスケールは丸山より上回る予感がある。
三奈木亜星(浦和学院)は山口東リトル時代から評判だった右腕。高校入学後も、140キロ前後まで速くなり、スライダー、カーブを丁寧に投げ分ける。1年生らしからぬ落ち着いたピッチングで昨秋の県大会でも活躍を見せた。この1年でパワーアップできているか注目だ。
千葉県では細谷 怜央(中央学院)も千葉緑シニア時代から評判の本格派右腕。1年春の時点で130キロ中盤の速球を投げられており、ひと冬越えてさらなるパワーアップが期待できるだろう。
市川 祐(関東一)も中学時代から注目を浴びてきた右腕。130キロ中盤の速球はしっかりとコントロールされ、スライダーもきっちりと投げ分ける。昨夏の甲子園では履正社相手に好投を見せたように、マウンド度胸も強い。
130キロ後半の速球を投げ込む右腕・寺嶋 大希(愛工大名電)の進化に期待。野崎 慎裕(県立岐阜商)は1年春から実戦で活躍した左の技巧派。常時130キロ前半ながら回転の良い直球を高低に投げ分け、投球を展開する。
【次のページ】 甲子園常連の近畿の名門にもいる注目の投手たち

- 編集長 河嶋 宗一
- 出身地:千葉県
- ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
- ■ 編集長であり、ドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
- ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
- ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。