第221回 2019年 佐々木朗希や赤坂諒など地方大会でキラリと光ったドラフト候補15名の投手たち2019年07月31日

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[1]奥川、西、佐々木は期待通りの投球
[2]飯塚、前の甲子園経験者の速球派右腕の成長も著しい

 7月30日を終えて、49代表校がすべて出揃い、3685試合が開催された。その中で、多くのドラフト候補が躍動した。今回はドラフト目線できらりと光った逸材15名を紹介したい。

奥川、西、佐々木は期待通りの投球



佐々木朗希(大船渡) ※写真:共同通信
 

 今年の世代で最も注目を浴びた佐々木 朗希大船渡)は29イニングを投げて51奪三振、2失点と圧巻のピッチング内容。盛岡四戦で160キロを計測するなど、常時150キロ台の速球、130キロ後半のスプリット、130キロ台の高速スライダーはいずれも高校生とは思えないものがあった。今年のU-18ワールドカップで日本代表となれば、伝説を残す場所が韓国となるだろう。

 そして奥川に並ぶ特Aランクの逸材として注目される奥川 恭伸は、24回を投げて、37奪三振、5失点。本塁打も打たれ、奥川にしては苦しさを感じたピッチングに感じたが、最速158キロまで伸びており、間違いなく出力は高まっている。今年のドラフトの目玉の登場に甲子園は沸きそうだ。

 また西 純矢創志学園)も準決勝敗退に終わったが、準決勝の倉敷商戦で最速154キロを計測するなど昨年よりも大きくパワーアップ。34回を投げて46奪三振、5失点と安定感抜群のピッチングを見せた。

 この3人に追随する存在なのが4年ぶりの甲子園出場に大きく貢献した大型右腕・鈴木 寛人霞ヶ浦)だろう。真上から振り下ろす投球フォームから繰り出す140キロ後半の速球は角度が抜群。今年は140キロ後半の速球を投げる投手が多いが、鈴木の角度の良さ、ボールの質は特別なものがある。

 そのストレートを投げることができるのは、体の使い方が優れている証拠。ストレートのスピードはこの3人に及ばなくても、プロの世界に入って一気に評価が逆転する可能性があり、それこそ現在の山本 由伸(オリックス)のようにブレイクする可能性を持った逸材である。

 今年の甲子園の活躍次第では1位指名候補に挙がっていてもおかしくない。それだけの魅力を持っている。

 佐々木、奥川、西に並ぶ評価だった及川 雅貴横浜)は敗退した相模原戦で、1.2回を投げて3失点。失点はともかく、佐々木、奥川、西が順調に素質を伸ばしている中、この終わり方は本人も悔しいが、ずっと見守ってきた横浜ファンも痛恨ではないだろうか。とはいえ、素材はドラフト1位指名級であることは間違いなく、最終学年であまりアピールできなくても、環境次第で一気に好転した投手は多い。

 ぜひ数年後には世代をリードする左腕になってほしい。また今年の左腕では宮城 大弥(興南)が一番評価されるのではないだろうか。左スリークォーターから140キロ後半の速球、切れのあるスライダー、チェンジアップと変化球の精度も高く、沖縄大会では46イニングを投げて、61奪三振と圧巻の投球を見せた。

 また左腕では、甲子園出場を決めた145キロ左腕・清水 大成履正社)、決勝まで進出した玉村 昇悟丹生)、140キロ前半の速球を投げ込む井上 温大(前橋商)の両左腕も評価を挙げた。

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横浜vs弥栄【神奈川県 2019年春の大会 神奈川県春季大会】
横浜vsコザ【2019年 練習試合(交流試合)・春】
赤坂 諒(上野学園) 【選手名鑑】
浅田 将汰(有明) 【選手名鑑】
奥川 恭伸(星稜) 【選手名鑑】
及川 雅貴(横浜) 【選手名鑑】
佐々木 朗希(大船渡) 【選手名鑑】
佐藤 一磨(横浜隼人) 【選手名鑑】
鈴木 寛人(霞ヶ浦) 【選手名鑑】
西 純矢(創志学園) 【選手名鑑】
西舘 勇陽(花巻東) 【選手名鑑】
前 佑囲斗(津田学園) 【選手名鑑】

プロフィール

河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 副編集長、またドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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