第201回 【BIG5特集】井上広輝(日大三)は男気溢れる豪腕だ!背負える大エースへ!2019年06月12日

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【目次】
[1]キューバ打線でも主導権を握ってしまう井上の凄さ

[2]東京代表の選手たちも憧れたチームリーダーの一面

 2019年度の高校生投手『BIG5』はズバリこの選手だ!
佐々木 朗希大船渡
奥川 恭伸星稜
西 純矢創志学園
及川 雅貴横浜
井上 広輝日大三

 高校野球ドットコムでは、2019年度のBIG5ピッチャーたちの大会直前の仕上がり状況や、夏に向けての歩みをレポート!今日から5日連続で配信していきます!まず第一弾は、井上 広輝日大三)!

キューバ打線でも主導権を握ってしまう井上の凄さ



キューバ遠征時の井上広輝(日大三)

 昨年12月のキューバ遠征でみた衝撃が忘れられない。ノーワインドアップから始動し、大谷 翔平ばりのテークバック。しなやかな腕の振りから繰り出す145キロ前後のストレートは、ストレートに強いキューバ打線でも打ち返すことができない。

 他の4人にはない井上の武器といえば、シンカー気味に落ちる120キロ台のチェンジアップだ。キューバの4番打者からチェンジアップで打ち取った時の軌道は見たことがないものだった。何より良かったのは相手打者を恐れない姿勢。キューバ打線でも井上が主導権を握って投げているのを見て、改めてメンタル、技術も一流の投手だと実感させてくれた。

 井上は最速150キロを超えるストレートが注目されるが、登板時では平均球速140キロ台を計測するスピード能力の高さ、スライダー、カーブの精度も標準以上のものがあり、低めの制球力の高さだけではなく、高めのストレートでも勝負できる。

 最近は130キロを超える高速変化球を投げる高校生も多くなってきたが、井上は純粋にストレートで勝負できる投手。その威力にはキューバの打者も苦しみ、キューバ遠征では5回11奪三振の好投。失点も完璧に打たれたものではなく、詰まらせてのものだった。当初から日本代表入りし、世界の舞台で戦いたいと考えていた井上にとっては自信になるものだった。



春の大会での井上広輝(日大三)

 この春の活躍を見るとリリーフ中心の投球が光った。1年生のときから慎重な起用が続いていた井上。2年春に肘を痛め、そこから極力、練習試合で登板する時も7割程度の力で投げるなど、出力を抑えながらの投球だった。

 右腕をムチのようにしならせることで、鋭い腕の振りを見せ、それが高校生離れした速球を生んでいるが、その分、負担は大きい。出力を抑えたり、イニングを制限しながら、これまで準備をしてきた。井上の将来を考えた育成と運用ができているといえるだろう。

 昨夏には150キロを見せたように、井上の潜在能力は高校生トップレベル。先日行われた東邦との招待試合の最速は144キロだったが、実際に投球を見ると、その内容は悪いものではなく、順調に仕上がっている様子が見られた。

 将来的な観点でいえば、井上は高校を卒業して、2年目、3年目に平均球速を上げて、さらに長いイニングを投げられる先発投手になるのではないだろうか。

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井上 広輝(日大三) 【選手名鑑】
奥川 恭伸(星稜) 【選手名鑑】
及川 雅貴(横浜) 【選手名鑑】
小松 涼馬(帝京) 【選手名鑑】
櫻井 周斗(日大三) 【選手名鑑】
佐々木 朗希(大船渡) 【選手名鑑】
西 純矢(創志学園) 【選手名鑑】
日大三 【高校別データ】

プロフィール

河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 副編集長、またドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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