目次
[1]4人の捕手の特徴を分析/攻守でバランスが取れていた武岡、韮澤
[2]森、熊田、紅林、内山の4ショートを徹底分析!

 4月5日から行われた高校日本代表は座学、紅白戦、実戦形式の練習があり、非常に内容の濃いものであった。全国トップレベルの選手が切磋琢磨する姿は見ていて面白いものがあった。選手を分析するものからすれば、これ以上ない機会をいただき、感謝を申し上げたい。今回は参加選手のパフォーマンスを実際に考察していきたいと思う。今回は野手のパフォーマンスについて紹介していきたい。

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4人の捕手の特徴を分析


 渡部 雅也日大山形):捕手/3年/183/84/右/右
 参加した4捕手の中で最も大型な捕手。打撃のメカニズムを見ると、レベルスイングを心がけており、下半身主導で動いているので、時間をかけていけば、4選手の中で最も長打が期待できるスイングだ。また、スローイングタイムは1.9秒台を計測した強肩も魅力だ。打てる捕手としてさらに存在感を発揮したい。

 山瀬 慎之助星稜):捕手/3年/177/82/右/右
 何といっても魅力は1.8秒台の強肩。課題の打撃は外野へ深いフライもあり、少しずつ強さを見せている。投手とコミュニケーションを取りながら持ち味を発揮していた。

 藤田 健斗中京学院大中京):捕手/3年/173/73/右/右
 佐々木 朗希のボールを受け取り、一躍、時の人となった藤田。そこで名前を覚えた方に藤田について紹介すると、昨秋の東海大会4強に導いた好捕手で、フットワークの良さと1.8秒~1.9秒台の強肩が光る好捕手。打撃はインサイドアウトのスイングでボールを捉えるアベレージヒッター型。ただ木製バットで打てることを考えると、もう少し打撃に強さが欲しい。

 東妻 純平智辯和歌山):捕手/3年/174/75/右/右
 ほかの3人の捕手に負けじと1.8秒台の強肩を見せつけた東妻。ただ肝心の打撃では苦しんだ。金属バットではホームランを量産する東妻だが、まだ木製バットで長打を打てるフォームをつかみ切れていない様子。いわゆる手打ち気味になっていて、体の回転が弱く、スイングが弱い。普段から木製バットでの練習をしているようだが、対投手と対戦して、いかにして強いスイングができるかにこだわってほしい。またセカンド、外野だったり、いろいろなところを守って学び取ろうとする志は良し。木製バットでも強肩強打の捕手へ成長することを期待したい。

攻守でバランスが取れていた武岡、韮澤




左:武岡龍世(八戸学院光星) 右:韮沢雄也(花咲徳栄)

 武岡 龍世八戸学院光星):内野手/3年/178/76/右/左
 好遊撃手揃いで、攻守で存在感を示した。守備はステップともに軽快で、スローイングも強く、全く乱れない。機敏なクイックネス、強い体幹を生かし、どの距離でも強いボールが投げられるスナップスローと安定感は抜群。

 ほかの遊撃手に聞くと、「武岡君が一番うまかった」という評価だ。ノックでは外野の練習をしていたが、肩の強さ、安定感は素晴らしく、深い位置からでもダイレクト送球かワンバウンド送球でバックホーム、バックサードができていた。外野手の練習もすれば、相当評価が上がる選手になるのではないだろうか。

 打撃は京田 陽太(中日)に似ていてコンパクトで内回りのスイングで捉える。構え遅れがなく、145キロ前後の速球をクリーンヒットにできる技術がある。広角に安打が打てて、欠点が少ない選手だが、長打はあまり期待できない打撃フォームなので、長打を求める場合、メカニズムを考え直す必要はあるだろう。その回り道をどの時期にするのか。注目してみたい。

 韮沢 雄也花咲徳栄):内野手/3年/177/80/右/左
 2015年から4年続けて高卒プロ入りしている花咲徳栄が誇るショートストップで、2016年、オリックス入りした岡﨑 大輔よりも上と断言できる。

 まずは木製バットでも長打を打てるメカニズムをしているということ。今年にかけて2学年上の西川 愛也(埼玉西武)に近い構えになり手元までボールを呼び込んで、インサイドアウトのスイングで広角にボールを打ち返す。左中間にも長打が打てて、ミート力もあって、長打も打てるというバランスが素晴らしい。

 守備もフットワークも軽快で、スローイングも安定している。武岡に負けない魅力はあった。

 またメンタルの強さを示すエピソードもある。2日目の午後の紅白戦で韮澤は死球を受けて、膝に受け、グラウンドを後にしたが、最終日の3日目は元気にアップに参加。永田監督は「我々が状態を確認する前からアップに入っていました。何事もなくてよかったです」と、シートノックからキレの良い動きを見せ、さらにシート打撃では左中間へ長打を放ち、三塁打を記録した。

 この経験を機に韮澤はどんな進化を見せるのか。