ドラフト候補一覧を更新!佐々木朗希と奥川恭伸が特Aな理由
特A・佐々木朗希に並ぶ選手が急浮上
左:佐々木朗希(大船渡) 右:奥川恭伸(星稜)
ドラフト会議後に2019年のドラフトコラムの投手編、野手編を配信し、その後も各地の大会を見てきて、新たにこのリストに載せたいと思う選手が増え、評価も上がった選手もいる。冬前に今回のドラフトリストを紹介したい。
ドラフト会議後の2019年ドラフトコラム
● 2019年度ドラフトガイドブック 投手編 特A、Aクラス投手がひしめく豊作年!
● 2019年度ドラフトガイドブック野手編「石川、黒川など甲子園組が世代をけん引する!」
前回のガイドブックでは、佐々木朗希(大船渡)を特Aにした理由を説明したが、それに並ぶ投手が出てきた。星稜の奥川恭伸である。なぜこの投手が急浮上するようになったのか。それはもちろん神宮大会の活躍である。神宮大会で印象に残っているのは、これほどポテンシャルの高さだけではなく、豊富な引き出しを持っている高校生右腕はそうはいない。
まずストレートは130キロ台、140キロ前後、145キロ前後、150キロ近くと4段階でギアチェンジを行い、さらに高速スライダー、縦スライダー、高速フォークを中心に投球を組み立てる。また試合状況によって力の入れ加減ができる。奥川は決して投手マニアが好きなフォームではない。ステップ幅が狭く、胸を強く張れるフォームではない。吉田輝星に惹かれた方からすれば、フォームで物足りなさを感じるかもしれない。ただこれほど力みなく自分の投球を表現できる投手は、菅野智之を彷彿とさせる投手だと思う。これはしっかりとアジア大会で、アジアのチーム、大学生相手に投げた経験や、根尾昂から学んだことをしっかりと生かしているといえる。
アジア大会の時から、同じ2年生ながら出場した台湾・韓国の投手よりも上だと感じていたが、世界レベルの逸材に上がってきた。
佐々木は大谷翔平のように超人的なポテンシャルで圧倒するタイプ。奥川はスケールと実戦力を兼ね備え、支配的なピッチングを見せる菅野智之タイプ。いずれにしろ2019年はこの2人がリードするに違いない。
下記にあるリストでは、及川雅貴がこのランクに入る可能性を持っている。左投手の高校生で先発ながら常時140キロ中盤の速球を投げられるのはこれまで測ってきた左投手ではほとんどいない。さらに高速スライダーの切れ味も高校生レベルを超えている。本当に投球術を磨いて、どのチームが来ても圧倒したピッチングができる存在になってもらいたい。
■注目投手リスト その1
特A 佐々木朗希(大船渡)
特A 奥川恭伸(星稜)
A 井上広輝(日大三)
A 及川雅貴(横浜)
A 西純矢(創志学園)
A 根本太一(木更津総合)
■注目投手リスト その2
小林珠維(東海大札幌)
岩田永遠(北海)
篠田 怜汰(羽黒)
渡辺拓海(酒田南)
岩本大地(石岡第一)
福浦太陽(霞ヶ浦)
鈴木寛人(霞ヶ浦)
米山 魁乙(昌平)
飯塚脩人(習志野)
廣澤優(日大三)
岡林 勇希(菰野)
前佑囲斗(津田学園)
小林 勇仁(福井商)
吉田力聖(光泉)
清水大成(履正社)
坪井悠太(大阪偕星学園)
藤本竜輝(社)
林直人(報徳学園)
谷岡颯太(武田)
河野佳(広島広陵)
石原勇輝(広島広陵)
森勝哉(広島広陵)
黒河竜司(英明)
西舘 昂汰(筑陽学園)
下村海翔(九州国際大付)
浅田 将汰(有明)
﨑村太陽(秀岳館)
宮城大弥(興南)
野手のドラフト候補
左:武岡 龍世(八戸学院光星) 右:黒川 史陽
一方、野手はまだA級という野手がいない。徐々にドラフト候補としてみていい選手は増えてきた。それだけに、来春、来夏にはおっと驚くような逸材が出てきてほしい。
■2019年度高校生野手リスト
武岡龍世(八戸学院光星)
村田賢一(春日部共栄)
村田龍哉(徳島商)
有馬諒(近江)
東妻純平(智辯和歌山)
小山 翔暉(東海大菅生)
成瀬 脩人(東海大菅生)
荻野 魁也(岩倉)
渡部雅也(日大山形)
野口海音(履正社)
韮澤 雄也(花咲徳栄)
遠藤 成(東海大相模)
森 敬斗(桐蔭学園)
石川 昂弥(東邦)
熊田 任洋(東邦)
稲生 賢二(愛工大名電)
上田 希由翔(愛産大三河)
黒川 史陽(智弁和歌山)
伊藤 海斗(酒田南)
齋藤 來音(静岡)
野村健太(山梨学院)
井上広大(履正社)
文=河嶋 宗一