第82回 寺島 成輝(東京ヤクルト)「『履正社出身』を胸に」2017年03月31日

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寺島 成輝

【目次】
[1]ストレートの「凄み」を創り上げて
[2]「調整力」も武器に履正社高卒の誇りを示す

「侍ジャパン」や「一流選手」の称号へ向かって日々、レベルアップに励んでいる「プロ野球ネクストヒーロー」。このコーナーでは高校野球で一時代を築いた選手たちのプロ入りまでのプロセスと現在の活躍に迫っていく。今回は昨年、履正社(大阪)で活躍し東京ヤクルトスワローズからドラフト1位指名を受け、プロへの道を歩み始めた左腕・寺島 成輝投手。寺島のストロングポイントであるストレートと調整力にもスポットを当てながら、彼のここまでと未来を探っていきたい。

ストレートの「凄み」を創り上げて

寺島 成輝(東京ヤクルトスワローズ)

 大阪府茨木市出身の寺島 成輝。転勤によって東京都国分寺市に住んでいた際、国分寺市立第九小1年時に国分寺スカイホークスに入団する。再び大阪に戻り、茨木市立中津小学校4年時からは大阪茨木リトルで硬式野球の道へ。茨木市立東中では箕面ボーイズに所属しボーイズ日本代表として世界大会優勝を経験。大会を終えた後はニューヤンキースに所属しつつ、高校野球への準備を着々と続けてきた。

 こういった野球の求道者たる姿勢が彼の凄みを生む要素となっている。たとえば彼最大の魅力であり、自身もこだわりを持っている最速150キロのストレート。寺島のストレートは、手元までまったく失速せず、内外角へしっかりとコマンドされている。高校時代は相手打者の手が出ず、打とうとしても振り遅れ気味のファウルや、ボールの下を振る空振りになるケースが数多く見られた。

 その「凄み」を創り出すきっかけとなったのは、履正社高(大阪)2年秋、秋季大阪大会3位決定戦阪南大高に敗れて近畿大会出場を逃した寺島は、ストレートを磨き直した。トレーニング面では体幹トレーニングに着手。技術面では、体が横振りになり開きが早くなった点を修正するため、グラブを持った右手が体の外側に流れないように意識した投げ込みを積んだ。その結果は春季近畿大会優勝投手。そして夏の大阪大会では29イニング・43奪三振・1失点での甲子園到達。甲子園で3試合・25回3分の2で自責点3。そして侍ジャパンU-18として参加した「第11回 BFA U-18アジア選手権」12イニングで25三振を奪い優勝に貢献。この時は球速常時130キロ後半とやや抑え気味にしつつ、ストレートのキレを保つプロ顔負けのスタイルを披露した。

 高校生からプロの世界へ進む投手は、相手打者から打たれにくいストレートへの追求に概して苦心するが、寺島のストレートはすでにプロレベル。この成長を続けることができれば、寺島は安打率が低く、空振りが奪える左腕となるだろう。

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プロフィール

河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 副編集長、またドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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