バッティングのボールインパクトのバットのヘッド速度を上げるメカニズム(1)
皆さんこんにちは、殖栗正登です。シーズンもオフに入り、ここから新たな技術練習と、トレーニングと質も量も上げて、来年に向けてスタートしている時期だと思います。
そこで今回はバッティングのインパクト速度を上げるメカニズムについてお話ししようと思います。是非スイング速度を上げて来季に飛躍してください!
基本則
硬式野球のボールは、145グラム。ボールとバットの衝突時間は0.5~2.0msという短い時間です。
130㎞/hのスピードボールを30m/sのスイングスピードで0.9gのバットで打てば、打球速度は44m/sになります。
このときバットがボールに加えた力積は11.6Nsであり、1msの衝突時間内に作用した力の平均は、11.600Nsですが、腕で加えるのは100Nとわずかです。
以上のことから、バットのヘッド速度を上げるためには
(1)投手方向への並進運動
(2)鉛直軸周りの回転運動
(3)バットヘッドを返すテクニック
が必要になります。
並進運動
まずは並進運動から紹介します。これは投手方向に重心の速度を上げることを意味します。
ポイントは3つです。
(1)スイングを開始する瞬間の重心速度
(2)スイングを開始してからのボールインパクトまでのシステムで、どれだけ力を強く使えているか?
(3)システムの質量
ボールインパクトの瞬間におけるバットヘッドの一部であるシステム重心の速度は、地面反力の水平方向成分の重心速度が大切になります。これは、ストライド期、スイング期に軸足、踏み込み足を捕手方向へ強く押すことで、投手方向への地面反力が得て重心の速度を投手方向に速く行えます。
特にストライド期には踏み込み脚は浮いていますから、軸足がポイントになります。
実践とまとめ
大切なのは軸足に作用する投手方向への地面反力なので、スタンス期に体重、重心を軸足に乗せて、ストライド期に体重を踏み込み脚に移動させます(この理由は次回お伝えします)。重心移動は実際10~20センチくらいなので少ないポイントは体重移動にあります(この理由も次回の回転運動で)。
実践で大切なのは3つあります
(1)スタンス期で体重、重心を軸足に乗せること。
(2)ストライド期で重心を軸足に残しながら、体重は踏み込み脚に移動。
(3)トップを後ろに作り、残して重心が突っ込まないようにする。
以上のことがインパクトのバットヘッド速度を上げるメカニズムの上で大切な並進運動のポイントになります。
以上がヘッド速度を上げるメカニズムについてです。次回は回転運動についてお話します。
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