鳥取城北相手に2対6で敗戦となったが、持ち前の守備力をもって善戦を繰り広げた21世紀枠・三島南。そのなかでも特に活躍していたのが3番に座った前田 銀治だった。

 鳥取城北の山木監督も警戒していたバッターの1人だったが、三島南・稲木監督も「試合でも広角に打っていましたが、非常に良い状態で戦えていたと思います」と前田を評価する。

 両軍の指揮官の注目していた前田は、打ってはライトへの三塁打など4打数2安打。9回にはマウンドに上がると、3点を失ったがものの最速143キロを計測。また走っても三塁までは11秒台、失敗はしたが、8回の盗塁は3.4秒前後と50メートル6.2秒の俊足も光る場面があった。

 「甲子園の雰囲気に5回まで緊張していましたが、6回から慣れてきたので、3、4打席目は自分らしかったと思います」と前田は甲子園ならではの空気を感じながらだったが、初の全国の舞台で結果を残したことに手ごたえを感じていた。

 足をあまり上げず、小さなテイクバックしっかりタイミングを合わせると、深い懐までボールを呼び込んで、鋭いスイングでボールを捉える。打席の中から風格を漂わせ、鋭い打球を飛ばしていた前田。ストレートに狙いを絞っていたとのことだが、全国の舞台で足跡はしっかりと残せた。

 「自分含めてチャンスで打てなかったのは課題です」とこれから取り組むべきものもはっきりした。前田は大学野球からプロへという夢を持つ。その夢を叶えるためにも選抜の経験を活かし、夏の甲子園に再び戻ってきたい。

(文=編集部)