第93回選抜高等学校野球大会に21世紀枠で選出された沖縄県立具志川商業高校野球部。20世紀、秋の県大会未勝利だった弱小野球部が21世紀に入り急成長。5度目の挑戦となった昨秋、準々決勝の壁を突破し一気に決勝進出。そればかりではなく初の舞台となった九州地区高校野球大会での初勝利も成し得た上での選抜高等学校野球大会21世紀枠選出の快挙に、OBや地元は静かに色めき立ち、この取材日も数名がグラウンドに顔を出しては後輩たちの練習に、熱視線を送っていた。


「無欲の野球」で初センバツへと挑む


 「今までやってきたことが、間違いでは無かったということを自信に、継続していく。」と語った喜舎場監督。ナインとの信頼関係も、より一層厚くなったと感じたのがこの日の実戦形式練習でも見られた。

 カウント2ボール1ストライクから、走者をつけて始まるケースバッティング。聞けば昨日打席に立った粟国主将をはじめ、4番の狩俣、大城 勢武太、島袋らは守備オンリーとのこと。その中で新川俊介は打席に立ち快音を響かせながら、時折サードやショートに入る。外野に飛んだ打球を繋ぐ際、どこで刺せば良いのか。走者の動きをいち早く察し、それに対応出来ないと、甲子園集う特に常連校の猛者には太刀打ち出来ない。

 バッター陣が一通り終わって残り20分間ほどは、ノッカーが外野へ打っての内野との連携プレーを再確認した具志川商ナイン。ショートの粟国主将が、外内野を上手くまとめる。ナインも頼れる主将の言葉に素直に耳を傾ける。

 思い返せば先月の29日。21世紀枠選考発表で、見事切符を手にした具志川商ナインは、その後の報道各社からのリクエストに初々しさを見せていた。そう、彼らの武器の一つがこの純粋さであろう。素直な選手ほど、スポンジが水を吸い上げるように多くを吸収していく。良い意味で、強豪伝統校ではない具志川商だからこその光景。また、そうでなくては九州地区高校野球大会での、熊本東海大星翔戦で見せた伸び伸び野球の勝利は無かったのかも知れない。

 コロナウイルス対策で非常事態宣言中の沖縄県では、部活動は朝練無しの90分間と推奨されている。1分も惜しむように、中休み無しの全力でこの日の練習に励んだ具志川商。「無欲の野球」で初センバツへと挑む。

【注目選手】
粟國 陸斗
新川 俊介
狩俣 伊吹
大城 勢武太
島袋 大地

(取材=當山 雅通


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