健大高崎の高校通算23本塁打の主砲・森川 倫太郎は20日、紅白戦戦で特大弾を放ち、順調な仕上がりを見せた。
 ガツン。
 鈍い金属音を響かせた打球は高い放物線を描いて、健大高崎グラウンドのバックスクリーンをさらに超える本塁打。まるで阪神ドラ1・佐藤 輝明(仁川学院出身)の2月18日のバックスクリーン弾を見ているかのようだった。

 この本塁打に一瞬の静寂が訪れ、選手たちの「すげぇ」の感嘆の声が漏れた。青柳 博文監督によると健大高崎グラウンドでバックスクリーンを超えるホームランを放ったのは、高卒でプロ入りした脇本 直人(元ロッテ)、山下 航汰(巨人)ぐらいだという。

 これほどの特大弾でも森川は本塁打の喜びよりもその前の凡退を悔やむ。
 「結果としてみればよかったですが、その前の打席からいわゆる甘い球を打ち損じてフライに終わってしまったことが本当に悔しいです」

 紅白戦後の打撃練習では沼田コーチと打撃フォームについて話し合うなど上達へ向けて余念がない。

 京都東山ボーイズ時代からスラッガーとして騒がれ、民放番組でも非凡な長打力を示した森川。入学後、高校のレベルの高さに苦労したが、赤堀コーチに打撃フォームの指導を受け、また高校通算35本塁打の主砲・小澤 周平からアドバイスをもらい、めきめきと成長。2年秋の関東大会で本塁打を放ち、スタメンを獲得している。

 185センチ90キロと恵まれた体躯から放たれる長打力が注目されるが、俊足で強肩なこともあり、センターを守る。青柳監督も「体格がよい選手としては器用さがあり、俊足で魅力的な選手」と高く評価する。

 同世代で騒がれているスラッガーと比べると頭角を現したのは遅かった。それでも素質、ポテンシャルはひけをとらないものがある。

 紅白戦後の近距離の打撃練習では木製バットで次々と長打性の打球を連発していたのが何よりの証拠だ。

 強打の健大高崎を披露するためになんとしても好投手から打ちたいと思っている。
 「甲子園で打てないと、打線は水物。と呼ばれるのは嫌なので、好投手として注目されている投手から何としても打ちたいです」

 脇本も山下も甲子園の活躍で一気に名を高めた。果たして森川は初の甲子園でブレイクを果たせるか。

(文=河嶋 宗一




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