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第11回 【12球団ドラフト指名予想】小関氏も1位に伊藤 大海(苫小牧駒沢大)の名を!日本ハムの1位指名を大胆予想!2020年10月26日
今年もスポーツライターの小関順二さんをお招きし、12球団のドラフト指名予想を行っていく。
この指名予想は指名人数、指名選手を予想するのではなく、その球団の姿勢を表す1位指名は誰にすべきなのか?を考えていくものである。長期的な視野に立った指名なのか、現実に即した指名なのか、目先しか見えていない指名なのか。その観点について徹底的に語っていく。
今回は現在パ・リーグ5位の北海道日本ハムのドラフト指名予想を行う。
北海道日本ハム
〈順位〉5位
〈勝-敗-分〉47勝57敗5分
〈勝率〉.452
〈打率〉.249
〈防御率〉4.09
成績は10月25日時点
なぜ伊藤 大海(苫小牧駒沢大)を1位と予想したのか?

伊藤 大海(苫小牧駒沢大)
―今回は北海道日本ハムです。苦しんでいますが、投打に魅力的な選手が揃っているイメージがあるのですが、どうでしょうか?
小関:私もそう思います。日本ハムはフロントがすごくしっかりしているので、3年続けてBクラスに沈むことはないと思っています。やっぱりお金がないのでいい選手を出してみたいなことをやっているので、ずっと強いチームであり続けることはないけど、弱い時期が長い最近の中日とかみたいにはならないというのが私の考えです。来年は盛り上がってくるのではないかなと思うんですよ。
選手をみると例えば、三遊間がずっと課題ですね。しかし、サードでは野村 佑希(花咲徳栄出身)が怪我をしましたけど、一時期出ましたよね。ショートで今、平沼 翔太(敦賀気比出身)が出ていますけど、この三遊間は魅力ありますね。バッティングの力もあるし、守備も悪くない。
外野は西川 遥輝(智辯和歌山出身)、大田 泰示(東海大相模出身)、近藤 健介(横浜出身)が安定勢力ですね。中田 翔(大阪桐蔭出身)が復活して、今楽天の浅村 栄斗(大阪桐蔭出身)と本塁打王と打点王争いをしていますよね。不安要素は清宮 幸太郎(早稲田実業出身)と王 柏融しかいないんですよ。彼らはゲスト感覚で使って育てなきゃいけないという感じで使ってたのですが、来年はゲストの身分はなくなるので、清宮と王は頑張らないといけないという感じになっていますよね。
野手はキャッチャー以外は問題ないですよね。清水 優心(九州国際大付出身)、宇佐美 真吾(市立柏出身)、石川 亮(帝京出身)ですが、上武大の古川 裕大(久留米商出身)の名前も出てきますよね。日大藤沢の牧原 巧汰とかも3位とかで指名してもいいのかなと思います。
―野手だと渡邉 諒(東海大甲府出身)とかも出てきましたよね。
小関:彼はもう完全に定着したと思っていいでしょうね。守備も上手いし、バッティングはすごいですよね。ずっと期待していましたので、「まだ出てこないのかよ」と思っていましたので嬉しいですね。ストレートに強いですよね。
―「直球破壊王子」と呼ばれていますが。
小関:変な名前ですけど面白いですよね。
ただ、投手なんですよ。特にリリーフが弱いですね。一応今、宮西 尚生(市立尼崎出身)が抑えをやっていますけど、宮西は7、8回の左バッターが出てくる重要なところで使いたいですよね。9回を託せる投手がいないんですよね。石川 直也(山形中央出身)が故障で出られないし、秋吉 亮(都立足立新田出身)は防御率6点台じゃ話にならない。玉井 大翔(旭川実出身)が頑張ってくれているのは非常にいいのですが。
―そんな中でどんな選手はが良さそうですか?
小関:そうですね。やっぱり地元ってこともあるのですが、苫小牧駒澤大の伊藤 大海(駒大苫小牧出身)ですかね。本当にいいですよね。リリーフとしてもぴったりですよね。全日本でもリリーフをやっていますいし。ストレートは速い、変化球のレベルは高く、数持っていますからね。1年目からすんなり入れるのではないでしょうか。
―いろんな選択ができるチームですね。
小関:そうですね。今ファームで北浦 竜次(白鷗大足利出身)という選手がやっと化けてきて、防御率も1点台と良いんですよね。これが今の活躍を見ていると、来年は一軍の先発に入ってくるのかなと思います。そして上原 健太(広陵出身)が良くなったでしょう。杉浦 稔大(帯広大谷出身)も同じく。有原 航平(広陵出身)がメジャーに行くかもまだわからないのですが、上沢 直之 (専大松戸出身)もいて、バーヘイゲンがいて。先発陣についてはそんなに心配していないんですよ。要はリリーフ陣が弱いという感じですよね。
社会人とかも毎年しっかり戦力にしている印象があるので伊藤でダブって外したら、最近高校生にいっていないので、高校生にいってもいいんじゃないでしょうか。
―日本ハムは気づいたら育ってきているというイメージがあるので、来年以降も予想つかなかった選手がブレイクすることもあると思うのですが、一番盤石化するという意味で伊藤投手を1位ということで落ち着きました。
日本ハム編は以上。収録日は10月12日であったが小関氏は1位に苫小牧駒澤大の伊藤 大海を予想。果たして日本ハムは伊藤を獲得できるのか、注目だ。

- 小関 順二
- 出身地:神奈川県横須賀市生まれ。
- ■ プロ野球のドラフト(新人補強)戦略の重要性に初めて着目し、野球メディアに「ドラフト」というカテゴリーを確立した。ストップウオッチを使った打者走者の各塁走塁、捕手の二塁スローイングなど各種タイムを紹介したのも初めてで、現在は当たり前のように各種メディアで「1.8秒台の強肩捕手」、「一塁到達3.9秒台の俊足」という表現が使われている。
- ■ 主な著書に『プロ野球問題だらけの12球団』(年度版・草思社)、『プロ野球スカウティング・レポート』(年度版・廣済堂あかつき)、『ドラフト物語』(廣済堂あかつき)、『野球力』(講談社+α新書)、『プロ野球サムライたち』(文春新書)などがある。
- ベースボールファン(有料コラム)では、「野球を歩く」を寄稿、野球ファン必見の野球歴史コラムを配信している。
- ■ 小関順二公式ブログ
