Column

【12球団ドラフト指名予想】阪神は井上広大のようなスケールの大きな野手を指名し猛虎打線再来へ!

2020.10.18

 今年もスポーツライターの小関順二さんをお招きし、12球団のドラフト指名予想を行っていく。

 この指名予想は指名人数、指名選手を予想するのではなく、その球団の姿勢を表す1位指名は誰にすべきなのか?を考えていくものである。長期的な視野に立った指名なのか、現実に即した指名なのか、目先しか見えていない指名なのか。その観点について徹底的に語っていく。

 今回は収録日(10月12日)現在ではセ・リーグ2位の阪神の指名予想を行う。

3位 阪神
〈勝-敗-分〉48勝47敗5分
〈勝率〉.505
〈打率〉.247
〈防御率〉3.57
 成績は10月17日時点

スケールの大きな近畿大の佐藤などの野手を上位に?

【12球団ドラフト指名予想】阪神は井上広大のようなスケールの大きな野手を指名し猛虎打線再来へ! | 高校野球ドットコム
佐藤 輝明(近畿大)

――現在2位ということですが、今年の阪神はいかがですか?

小関:やっぱり大山 悠輔つくば秀英出身)が素質開花の兆しを見せてきて、本塁打王と打点王争いをしてますよね。こうなってくるともうちょっと欲を出して、打線を強化していきたいですね。

 近本 光司出身)という盤石の1番がいて、4番に大山が座っているわけですから。ショートも小幡 竜平延岡学園出身)が出てきました。だからもういいやではなく、もう一つ欲を持っていきたいですね。ずっと貧打で泣いてきたチームですので。

 ピッチャーはそれなりにいると思っています。藤浪 晋太郎大阪桐蔭出身)も場所を得たみたいですし、西 勇輝菰野出身)もまだ若いしですし。そうなるとやっぱり野手じゃないかなと思いますね。

――野手となると1位は誰になるでしょうか?

小関:やっぱり近畿大の佐藤 輝明仁川学院出身)がチーム事情に合っているんじゃないでしょうか。佐藤はサードと外野ができるわけですけど、阪神に行くとなるとサードは大山がいるので外野ですね。

 近本とサンズがいるので、あと中谷 将大福岡工大城東出身)あたりが守っている外野の一角に当てる。そうすると阪神もなかなか魅力のあるチームになってくるんじゃないでしょうか。

――他だとどんなタイプの選手を指名した方が良さそうですか?

小関:阪神はいつも、悪い選手じゃないのですが、糸原 健斗開星出身)や木浪 聖也青森山田出身)など出来上がった、まとまった選手が多いですよね。北條 史也光星学院出身)もそうです。

 そういう選手ではなくて、もっとはみ出したようなスケールの大きい選手、例えばファームで活躍している井上 広大履正社出身)のような選手をもっと増やしていくべきじゃないかなと思います。

 例えば履正社のキャッチャー・関本勇輔や、あと合同練習会で活躍した漁府 輝羽おかやま山陽)、青藍泰斗石川 慧亮や、ああいう高校生野手を2位や3位の上位で指名してもいいんじゃないかなと思います。

 今まで3位あたりでうまい選手をで指名してきてレギュラーに近いポジションを当ててきているんですけど、なんかチームのスケールが出てこないのが阪神ですよね。主力もいないですし。

 ここは佐藤も獲って、2位以下では去年の井上に続くスラッガータイプを獲っていっでチームのスケールを上げたいですね。ファームの球場も変わっていくみたいですし。育成する体制はできてきたのでそういう指名をしてほしいですね。

――振り返れば大山選手もドラ1だったときは色々ありましたけど…

小関:大山を知らない人は非難轟々で。阪神ファンは関甲信ってなんだ、白鴎大学ってなんだって言う人もいますけど、今一番魅力があるのが関甲信ですよ。今年だって上武大に佐藤 蓮飛龍出身)と古川 裕大久留米商出身)がいますし。行くのはなかなか大変なんですけどね(笑)。

――そうでうね。阪神はいい傾向にはなりつつあるって感じですかね?スケールが大きい戦力が育っていけば、巨人に対抗できるのではないでしょか。

小関:猛虎打線ってよく言いますが。確かに85年は凄かったですよ。ランディ・バース、掛布 雅之習志野出身)、岡田 彰布北陽出身)っていましたけど、あのあたりもみんなすぐいなくなってしまいました。だから強力打線ていうのは3年間ぐらいだけなんですよ。あとはずっとピッチャーだけ。ピッチャーでもってた打線の弱いチームという印象です。”猛虎打線”という冠に見合った強力打線を作ってほしいですね。

 阪神編は以上。スケールの大きな野手を獲得し、85年の猛虎打線の再来を期待していきたい。果たして今年の阪神は上位ではどんな選手を指名してくるのか?注目していきたい。

【12球団ドラフト指名予想】阪神は井上広大のようなスケールの大きな野手を指名し猛虎打線再来へ! | 高校野球ドットコム
すべてのドラフト情報が集まる、ドラフト特設サイトはこちら
プロ野球2019ドラフト特設サイト

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.03.28

大阪桐蔭、大会NO.1右腕に封じ込まれ、準々決勝敗退!2失策が失点に響く

2024.03.28

中央学院が春夏通じて初4強入り、青森山田の木製バットコンビ猛打賞も届かず

2024.03.28

【センバツ準々決勝】4強決定!星稜が春初、健大高崎は12年ぶり、中央学院は春夏通じて初、報徳学園は2年連続

2024.03.28

健大高崎が「機動破壊」以来、12年ぶり4強、山梨学院は連覇の夢ならず

2024.03.28

星稜・戸田が2安打無四球完封で初4強、阿南光・吉岡はリリーフ好投も無念

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.24

【神奈川】桐光学園、慶應義塾、横浜、東海大相模らが初戦白星<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.23

【東京】日本学園、堀越などが都大会に進出<春季都大会1次予選>

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.25

異例の「社会人野球→大学野球」を選んだ富士大の強打者・高山遼太郎 教員志望も「野球をやっているうちはプロを狙う!」父は広島スカウト

2024.03.08

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.03.17

【東京】帝京はコールド発進 東亜学園も44得点の快勝<春季都大会1次予選>

2024.03.11

立教大が卒業生の進路を発表!智弁和歌山出身のエースは三菱重工Eastへ、明石商出身のスラッガーは証券マンに!

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.01

今年も強力な新人が続々入社!【社会人野球部新人一覧】