明徳義塾(高知・2年ぶり19回目の出場)「逆転の明徳義塾」で全冠制覇を目指す!
1月24日、選抜出場校が発表された。選抜に出場する32校にはどんな注目選手がいるのか。今回は、2年ぶり19回目の出場の明徳義塾を紹介する。
「逆転の明徳義塾」で全冠制覇を目指す!
秋季大会明徳義塾のレギュラー9人
全国大会では2002年に夏の甲子園、1981・2017年に明治神宮大会、2014年に国体を制覇。甲子園通算51勝の名将・馬淵 史郎監督に率いられる四国の雄も、昨秋は苦しい闘いを強いられた。
特に県大会準決勝では絶対的エース左腕・新地 智也(2年・左投左打・175センチ70キロ・ヤング岡山メッツ<岡山>出身)が高知中央打線に痛打を浴び10対11で敗戦。3位決定戦の高知商戦も終盤まで主導権を握り切れず。8番・寺﨑 元輝(2年・右翼手・右投左打・185センチ75キロ・大阪八尾ボーイズ<大阪>出身)の9回サヨナラ打で辛くも四国大会へ駒を進めている。
ただ、四国大会での明徳義塾は一転「思い切って戦う」統一感に満ちた戦いを展開。新地が4試合全30回を投げ無四死球・防御率1.20と復調すれば、打線も「監督さんから高知商戦でのファウルがよかったと言われ」5番スタメンに抜擢された新澤 颯真(2年・一塁手・右投左打・177センチ75キロ・橿原ボーイズ<奈良>出身)が14打数7安打1本塁打13打点と大ヒット。準決勝・高知中央戦でも1回裏・2回裏連続8得点の集中力を見せるなど他を全く寄せ付けず。史上初となる県3位校からの秋季四国大会制覇は。まさに「逆転の明徳義塾」の本領を示したものであった。
来るセンバツでも、その四国大会での打順・布陣が基本線となりそう。1番の奥野 翔琉(2年・中堅手・右投左打・175センチ75キロ・明徳義塾中出身)は「三塁打でもスキがあればホームを狙っている」50メートル走5秒7の俊足が武器。鈴木 大照(2年主将・捕手・右投右打・172センチ72キロ・河南リトルシニア<大阪>出身)、元屋敷 大誠(2年・左翼手・右投右打・179センチ81キロ・御浜町立阿田和中<三重>出身)、新澤と続くクリーンナップは一発長打の魅力を秘める。鈴木は二塁送球2秒を切る強肩も備え、奥野と共に守備の要となる存在である。
[page_break:絶対的エース・新地 智也と二人の1年生]絶対的エース・新地 智也と二人の1年生
絶対的エース・新地 智也
投手陣は「内角を使う」鈴木とのコンビネーションを生命線とする新地に加え、明治神宮大会・中京大中京戦で登板した代木 大和(1年・左投左打・185センチ80キロ・川之江ボーイズ<愛媛>出身)と畑中 仁太(1年・右投右打・185センチ80キロ・明徳義塾中出身)が冬の練習で台頭中。現在アベレージ130キロ中盤の球速が140キロ台に乗り、制球力も上がってくるようであれば、新地との両輪体制も視野に入ってきそうだ。
いずれにせよ。初のセンバツ優勝を狙うのであれば「2・3番手投手にメドが付いて、打線がもう少しよくなれば面白い」と馬淵監督も認める要件が必須。となるとクラス研修旅行を兼ねて2月1日~8日の日程で開催される広島県呉市でのミニキャンプを経ての練習試合の内容がことさら重要になる。
なお、日程は3月8日(土)森木 大智を擁する高知とのダブルヘッダーからはじまり、9日(月)に英明と1試合、11日(水)に高知商とのダブルヘッダー。そして13日(金)午前には学校をたち、大手前高松(香川)との1試合を経て、14日(土)から岡山県内に入り、玉島商・高梁日新・関西の順で対戦する4日間連戦で締める予定。急ピッチともいえる試合調整の中で、彼らはいかに「逆転の明徳義塾・[stadium]甲子園[/stadium]版」へと戦力を引き上げられるか、注目だ。
(文=寺下 友徳)
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