野球界を賑わすスーパー中学生投手の存在。過去にも、そういう投手はいたものの、阪神・森木 大智投手(高知出身)の大活躍で、そのブランドイメージが大幅アップした。

 スーパー中学生は早熟というイメージが非常に強いが、近年、野球界を盛り上げる若手投手たちを振り返ると、中学時代から「別格」だった投手が多い。完全試合を達成したロッテ・佐々木 朗希投手(大船渡高出身)も中学時代、140キロ台の速球を投げており、明らかにレベルが違っていた。ヤクルト・奥川 恭伸投手(星稜出身)も中学時代に全国制覇を経験した。

 21年DeNA1位の小園 健太投手(市立和歌山出身)は、貝塚ヤング時代に全国優勝を経験。高校1年には140キロを超えていた。オリックスの若き左腕・宮城 大弥投手(興南出身)も、沖縄の中学硬式関係者によると、宜野湾ポニー時代から別格の逸材だったという。

 阪神期待の左腕・及川 雅貴投手(横浜高出身)も匝瑳シニア時代から140キロ前後の速球を投げる投手として評判だった。横浜高の3年間で順調に球速面ではレベルアップ。内容面で伸び悩みはあったとはいえ、重篤な怪我をせずにプロ入りができた。

 スーパー中学生の象徴ともいえるのは森木だ。高知中時代に軟式で150キロを計測。当時から、しなやかなフォームから繰り出す速球と変化球は別格のものがあり、高知高の3年間でも着実に進化を見せ、150キロ前後の速球と、多彩な変化球を操る投球は明らかに高校生のレベルを超えていた。こうした進化ができたのはストイックな意識の高さと、濱口監督をはじめとした高知高首脳陣の指導、マネジメントによる部分が大きいだろう。その森木とともに全国優勝を競った伊藤 樹投手(仙台育英ー早稲田大)は、中学時代から最速144キロをマークし、華麗な投球フォームから繰り出される伸びのある直球は明らかにレベルが違った。

 仙台育英でもしっかりと成長を見せ、140キロ後半の速球を投げ込むまでになり、3年春のセンバツではベスト8進出に貢献。早稲田大ではゴールデンルーキーとして140キロ後半の速球を投げ込み、快投を見せている。