四国担当ライター・寺下友徳氏が四国各県を三大ニュースで総括!今回は高知県を総括いたします。
1.明徳義塾、取り戻した「反発力」

星稜を相手に完投勝利を挙げた新地智也(明徳義塾)
昨年は夏の高知大会決勝戦敗退に続き、秋も四国大会準々決勝で高松商に敗れ2季連続甲子園を逃すことになった明徳義塾。一時は勢力の減退が懸念されたが、2019年は甲子園50勝を達成している名将・馬淵 史郎監督の下、四国をけん引するチームの意地と彼らが名門たりえる源である「反発力」が如実に現れた。
中でも象徴的だったのはこの2試合。夏の高知大会決勝戦では3回から途中登板、彼らにとっては初対決となった高知・森木 大智(1年)に対し6回で3点を奪って2年ぶり20回目の夏甲子園出場。その過程が聖地でも藤蔭(大分)相手に1勝をあげ、実力上位の智辯和歌山(和歌山)に対しても中盤まで互角以上に食い下がる粘りにつながった。
また、秋の四国大会準決勝でも県大会準決勝で10対11で敗れた高知中央に1回裏・2回裏の連続8得点などで5回コールド・16対1で圧勝。「10回以上は県大会準決勝の映像を見た」指揮官を筆頭とした執念にも近い探究が、世間的にも大きな話題を呼んだ明治神宮大会・星稜(石川)戦での勝利にも活かされたといってよい。