Column

佐伯鶴城(大分) 「平成8年以来の甲子園を目指す!打ち勝つ打力をつける」

2020.02.29

偉大な先輩たちの背中を追いかける


蛭子-平井バッテリー

■アスリート多数輩出の名門校!

 佐伯鶴城高校は大分県佐伯市に校舎を構える。学校は生徒の進路志望に幅広く対応することができるように、国公立大学、私立大学、専門学校、就職と幅広い進路選択を最大限支援できる体制が整っている。また、部活動も活発で水泳部はインターハイで個人全国7位入賞や、メドレーで13位、公立高校で全国1位など輝かしい成績を誇る。野球部も国体を含め、過去4度の全国大会出場実績を誇る。

 同校のOBには山中正竹野村謙二郎廣瀬純といったプロ野球選手が多数いる。直近であれば競泳の渡辺一平とアスリート佐伯鶴城で3年間を過ごしていた。

■忘れられない一戦

 野球部は現在2学年で46名の佐伯鶴城。今年のチームは元気、団結力、打撃力をセールスポイントに掲げ、甲子園で勝てるチームになることを目標に、「打力を上げて、打ち勝つ」というテーマを持ってスタートした。

 しかし新チームスタート時は、負けが続いて全く勝てず、支部予選は負け越してしまう結果に終わった。しかし秋の大分県大会はベスト8進出することができた。その準々決勝の大分高校戦が大きく印象に残る試合だと、主将の江藤綜也は振り返る。

 「自分のミスから失点を許して相手に流れをやってしまったことを鮮明に覚えている。」

■県内トップの打力持つ5選手と県NO.1の脚をもつ男

 グラウンドそのものが狭く、その上サッカー部との共用のため平日はネットに向かってバッティングをする佐伯鶴城。「決して恵まれた環境ではないですが、工夫をして練習をしています」と江藤主将は日々の取り組みを語る。

 その中でも専門のトレーナーを招聘してウェイトトレーニングをおこなったり、食トレをしたりすることで強豪校に打ち負けないための筋力をつけてきた佐伯鶴城。そんなチームを支えてきたのが、山崎史尚川元洋征瀧倖之介蛭子凌太郎平井駿介の5人だ。

 主将の江藤は、「山﨑はアベレージヒッターとしてヒットを量産し、川元、瀧はチャンスで勝負強い打撃を見せてくれました。蛭子-平井のバッテリーはランナーを背負ってから粘り強い投球でチームの勝利を牽引しました」と5選手それぞれの個性を語る。

 特に川元、瀧、岩崎は大分県高等学校野球部トレーニングマッチ打撃部門で、川元(県一位)、瀧(県二位)、岩崎(県四位)に輝く県内屈指の長打力を誇る。蛭子-平井のバッテリーとともに春以降も期待を寄せられるが、安部明日真も注目選手の1人。

 安部は大分県高等学校野球部トレーニングマッチのベースランニングの部門で、タイムが県一位と俊足の持ち主。自慢の脚力で春、夏の大会でチームを勝利に導く活躍に期待したい。

■力強い打撃でライバルたちをなぎ倒す!

 大分の頂点を目指して厳しい戦いに向かう佐伯鶴城。最後に春先への意気込みを代表して江藤主将に語ってもらった。
 「冬の基礎練習、学校生活ともに妥協せずに自分たちを追い込んでいきたいと思います。特にウェイトトレーニングには力を入れて取り組み、春にはさらに力強い打撃力で相手を圧倒します!」

[page_break:打率を高め、さらなる破壊力を!]

打率を高め、さらなる破壊力を!


左から瀧 倖之介 岩崎 江藤綜也

 ここからは副主将として佐伯鶴城を牽引する平井 駿介選手と、瀧 倖之介選手の2人に話を聞きました。

Q.秋季大会など、ここまで試合を通じて見つかった課題を教えてください

平井:一つミスが出てしまったときに、それが何回も続いてしまい大量失点をしてしまったところです。
瀧:連戦になった時の戦い方が課題です。

Q.このオフシーズンの目標、個人的に強化したいところを教えてください。

平井:去年は打率が低くなってしまい、武器である走力を使うことができなかったです。ですのでまずは打撃力の強化をはかりたいです。また、今年は好投手がそろっているので、捕手として投手のいいところを引き出すことができるように配球について学び、うまくリードできるようになりたいです。
瀧:バッティングではトップを安定させて腰の回転をスムーズにすることで、さらに飛距離を伸ばせるようになりたいです。

Q.応援する方々へ自分に自分のここを見て欲しいと言うのを教えてください。

平井:自分の武器は俊足なので、どんな当たりでも全力で走り、最後まであきらめないところを見てほしいです!
瀧:春にはホームランを量産したいと思っているので、遠くへ飛ばす力を見てもらいたいです。また守備では足の速さ、一歩目の反応の良さを活かした守備範囲の広さを見てもらいたいです。

Q.このチームの好きなところ、またほかのチームには負けないところを教えてください。

平井:チーム全員の仲が良く、きつい練習などはみんなで声を掛け合っているので、団結力では負けない自信があります。また悪いところは悪いと言うことができ、良いところは褒めあえるので、雰囲気もとてもいいです。
瀧:ほとんどの選手が地元佐伯市出身の選手で、地元から甲子園に行きたいという気持ちが強くあり、チームワークがいいところです。

Q.このオフシーズンの熱い宣言をお願いします!

平井:打率を上げつつ、足を武器に盗塁の成功率を上げようと思います。そして守備では的確な指示を送り、チームに貢献します!
瀧:バッティングでは今よりさらに打率を上げ、春にはホームランを量産したいと考えています。また守備ではスローイングの正確性を上げ、守備でも名手になりたいです!

 平井選手、瀧選手ありがとうございました!

「佐伯から甲子園」を達成できるように

  ここからは山本敏博部長に話を伺いました

Q.今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。

 新チーム発足以来のテーマは「徹底」です。チームの方針は打ち勝つ野球ですので、とにかく打撃の強化を徹底してやってきました。またアウトカウント、打順に関わらず長打が打てるようにパワーをつけてきました。

 そしてこの冬は、カウント、点差、相手チームの状態など、常に変わる状況に合わせて攻撃をするために、基礎練習とともに実践的な練習に取り組むようにしました。バッテリーに関しては配球や攻め方を研究させ、野手には徹底してランナーをつけた守備練習を行ってきました。

Q.最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

 個人の能力は高い選手が集まっていると思います。佐伯鶴城は平成8年以来、20年以上甲子園から遠ざかっています。「佐伯から甲子園」を達成できるように、この冬十分に力を蓄え、春そして夏に大暴れをしてもらいたいなと思います。

 山本部長、そして佐伯鶴城高校の皆さん、ありがとうございました!

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今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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