Column

仙台三(宮城) 「進学校野球部17人!嬉しさと悔しさを味わった秋季大会!」

2020.02.10

進学校野球部の戦い!


仙台三の選手たち

■半数以上が国公立大に進学する進学校

 仙台第三高校は仙台市宮城野区に校舎を構える。学校は大学進学を目指す普通科と理数科があり、さらにスーパーサイエンスハイスクールの指定を受け、理数科教育の充実を図り、未来を担う科学技術系の人材を育てることを目標としている。また、昨年度より、県内小・中・高等学校と連携した理数科研究活動研究ネットワークの中核拠点となる「コア・スーパーサイエンスハイスクール(コアSSH)」にも指定されている。大学進学実績も素晴らしく、東北大学や宮城大学、山形大学などを中心に国公立大学進学者が全卒業生の半数以上を占めるなど、学業に力を入れている。

■17人で目指す甲子園!

 野球部は現在2学年でマネージャーを含め、17名の仙台第三。今年のチームは大黒柱となるエース、練習や試合前のアップ、整備後の6回の攻撃をセールスポイントに掲げ、甲子園に行くことを目標に、まずは秋季大会でベスト8に入ることをテーマに新チームがスタート。新チームに入ってから秋季大会での2試合がチームにとって大きく印象に残る試合となった。

 1試合は秋季大会初戦の東陵高校戦だ。この試合は投手戦になり、両チーム無得点のまま延長に突入。延長12回に得点したシーンは飛び上がるほど嬉しかった。だが、次の試合で悔しい思いをすることになる。2回戦の相手は名門東北高校。何もできず、何も変えられないままコールド負けを喫してしまい、悔しい思いをした。

■ここまでの戦いを支えたキーマン4人

 ここまでの仙台第三を支えてきたのは千葉康太八角怜旺郡山峻輔福士滉大の4人だ。千葉は公式戦全試合を完投し、八角は東陵戦で値千金の決勝打を打った。郡山は1年生ながら、勝負強い打撃を見せ、福士は地区大会でチームに勢いを与える泥臭いヒットを打った。また、福士主将は「菅田大喜はチーム1のパワーを持っているので、ホームランを量産することに期待しています。」と語る。

■春以降に注目の選手たち

 現在は技術や体力を鍛えるだけでなく、心の面や頭で考える力もほかのチームに勝つことをテーマに、体力や下半身だけでなく、心も鍛えられる10kmのタイムレースなど厳しい練習に取り組んでいる。技術の面でも心や頭の面でも、何回りも大きく成長して、来春・夏と勝っていける確信を持てる冬にすることを目指している。

 その中でも春夏のキーマンになるであろう選手が2人いる。1年の佐藤千英、2年の平松 峻だ。これから夏の大会に向けて、どこまで力をつけて行くのか注目だ。

[page_break:副主将が語る今の課題]

副主将が語る今の課題

 ここからは副主将として仙台第三を牽引する千葉 康太選手と、八角 怜旺選手の2人に話を聞きました。

Q.秋季大会など、ここまで試合を通じて見つかった課題を教えてください

千葉:1つのミスで崩れてしまうこととミスを止める人間がいないことです。
八角:打力…流れを変えたり、ピンチやチャンスで打つ力です。

Q.このオフシーズンの目標、個人的に強化したいところを教えてください。

千葉:周りに頼られるエースになることと下半身を鍛えてスピードを上げること、変化球の精度をあげることです。
八角:この期間は打力強化が必要なので、チームの打撃を引っ張っていき、全体のレベルを上げることです。

Q.応援する方々へ自分に自分のここを見て欲しいと言うのを教えてください。

千葉:粘りのピッチング、変化球です。
八角:勝負所での強さです。

Q.このチームの好きなところ、またほかのチームには負けないところを教えてください。

千葉:バカになって騒げるところ、きついトレーニングを笑って乗り越えられることです。
八角:粘り強さ、波に乗っているときの集中力です。

Q.このオフシーズンの熱い宣言をお願いします!

千葉:仙台三高を初の甲子園に導けるピッチャーになります!
八角:チャンスや流れが悪いときに打てる、チームを引っ張る4番になります!

 千葉選手、八角選手ありがとうございました!

春・夏と大きな花を咲かせる君たちを見たい

  ここからは佐々木 久善監督に話を伺いました

Q.今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。

 16人とここ数年の中でも極めて少ない人数でスタートしたこのチームですが、秋の大会では投手を中心とした粘り強い守備で最少失点に抑えました。少ないチャンスをものにする集中力で、地区大会では県大会準優勝の仙台商業、県大会初戦では東北大会常連の東陵高校に勝利しました。一方で課題も多く残り、県大会二回戦では東北高校に敗北を喫するなど、長いトーナメントを勝ち残る力は足りないと感じました。この冬は長いトーナメントを勝ちきるために、安定した守備力、打ち勝てる打力、複数枚の投手の育成に重きをおいて取り組んでいきたいです。

Q.最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

 この冬は毎日前進するばかりではないだろうし、何度も自分やチームを見つめ直すと思います。その中で厳しい言葉をかけるときがあるかもしれません。でもそれも、春・夏と大きな花を咲かせる君たちを見たいからです。今は深く広く根を広げていきましょう。一緒に長い冬を乗り越えて、強いチームになりましょう。

 佐々木監督、そして仙台第三高校の皆さん、ありがとうございました!

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今年も大好評!
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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