第5回 山陽道でそれぞれの時代を形成してきた岡山東商、広島商、宇部商2020年02月01日

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【目次】
[1]昭和を代表する名門校広島商
[2]昭和の甲子園を彩ってきた宇部商と岡山東商

昭和を代表する名門校・広島商



昭和を代表する名門校・広島商

 2019年夏、広島商が15年ぶりに出場を果たしたことで、古くからの高校野球ファンを大いに喜ばせた。広島商は、間違いなく中等野球時代から野球界を引っ張ってきた存在で大学野球社会人野球、プロ野球界にも多くの人材を輩出してきている。

 中等野球時代から県内の野球をリードし背負い続けてきた名門校として広陵とは永遠のライバルとも言われている。ただ正直なところ、平成以降はやや差が開いているというのも現実。それだけに19年夏に23年ぶりの甲子園出場を果たしたことは大きかった。久しぶりということもあり、多くのファンやOBを歓喜させた。

 当初は広島市立商として設立され、2年後の1901(明治34)年に県立に移管している。創部も設立と同時で、地区大会には第1回大会から参加している。甲子園球場が出来た最初の年の第10回大会で初優勝しているあたりにも、「甲子園の広商」としての歴史がある。35年夏と翌利春の連続優勝など輝かしい栄光は戦前戦後を通じて、まさに昭和の野球の西日本の看板的存在でもある。

 歴史的に見ても、怪物江川 卓を擁する作新学院を破った73年春の準決勝、さらにはその年の夏の決勝で静岡相手に決めたサヨナラスクイズなど名勝負も演じてきている。この年、3回戦の日田林工相手に見せた2ランスクイズも衝撃だった。そして、昭和最後となった88年夏に全国優勝を果たしていることでも昭和を代表する名門校としての存在を示していると言えよう。

 幾多の伝説は枚挙しきれないくらいだが、かつて全盛期の70年代前半期は、その精神野球はまさに「神ってる」ものといえるくらいである。シャドゥピッチングで投手が蝋燭の炎を消しただとか、裸足で日本刀の歯の上を歩くことで精神修養をしていたとか、そんな劇画チックなことさえ語り継がれていたのである。

 時代の流れの中で、現在は県内では広陵が抜けた存在となり、広島新庄如水館瀬戸内に加えて市立呉などの新たな勢力も躍進してきている。だからこそ19年夏の広島商の復活劇は意味があったともいえる。

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プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
  • ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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