近畿の高校野球を沸かせたBIGな話題で振り返る! 2019年近畿地区の3大ニュース
履正社が甲子園初優勝
履正社が甲子園初優勝を飾った ※写真=共同通信社
まず、履正社が夏の甲子園で初優勝を飾ったことは話題として外せないだろう。
これまでにT-岡田(オリックス)や山田哲人(ヤクルト)など多くのプロ野球選手を輩出し、甲子園でも2014年春と2017年春に準優勝の実績もある。
2016年には国体と神宮大会を制したが、甲子園の頂点は近そうで遠かった。
今年も優勝候補の一角としてセンバツに出場したが、1回戦で星稜に3安打完封負け。大会初日で甲子園を去ることになった。
しかし、そこから打撃力を磨いて、初の春夏連続甲子園出場を果たす。
夏の甲子園では1回戦の霞ヶ浦戦で5本塁打が飛び出すなど、打線が爆発。6試合で7本塁打、全試合で2桁安打と驚異的な打力を見せつけた。
小深田大地、池田凛、岩崎峻典らが残る新チームも秋の近畿大会で4強入りし、来春のセンバツ出場が濃厚となっている。夏春連覇を目指す。彼らの戦いに注目だ。
京都勢が甲子園通算200勝を達成
甲子園通算100勝を成し遂げた龍谷大平安
昨夏に甲子園通算100勝を成し遂げた龍谷大平安。
次に達成が期待されたのが京都勢通算200勝だったが、3回戦で敗退して、199勝で夏を終えた。
今年のセンバツには龍谷大平安と福知山成美が出場し、どちらが先に200勝を達成するかが注目された。
組み合わせ抽選の結果、龍谷大平安が先に試合を行うことになり、1回戦で延長戦の末に津田学園に勝利。2季連続で名門校がメモリアル勝利を飾った。
実は京都勢通算100勝を達成したのも龍谷大平安(当時は平安)である。
1964年春に2回戦で桐生に勝利したのが、京都勢の甲子園通算100勝目として記録されている。
京都勢202勝のうち、実に半数以上の103勝が龍谷大平安によるものだ。改めて名門校の偉大さを感じさせられる。
智辯対決が2度も実現
智辯対決が実現
甲子園の常連校として知られている智辯学園と智辯和歌山。兄弟校であるこの2校はユニフォームもそっくりで、同じグラウンドでプレーすると、見分けがつかなくなる。
過去には1995年秋の近畿大会と2002年夏の甲子園で智辯対決が実現。この時はいずれも智辯和歌山が勝利していた。
今年は春と秋の近畿大会で智辯対決が2度も実現した。
まず春の近畿大会1回戦では智辯学園が3本塁打を放って、5点差を逆転。9対7で智辯対決初勝利を収めた。
秋の近畿大会では勝てばセンバツ出場が濃厚となる準々決勝で対戦。
試合は春以上の乱打戦となった。智辯学園が1回裏に6点を奪って試合を優位に進めるが、智辯和歌山も打ち負けずに追いすがる。しかし、智辯学園が最後までリードを保ち、17対13で春に続いて兄弟校対決を制した。
両校は来春のセンバツに出場する可能性が十分にある。
センバツでは同地区対決が準々決勝以降にしか実現しない抽選方式になっているが、お互いに勝ち進めば、甲子園で智辯対決が見られるかもしれない。
(文=馬場 遼)
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