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第1回 昭和・平成を彩った名門公立校・大府(愛知)が残してきた足跡 槇原寛巳や赤星憲広なども輩出2019年12月01日

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【目次】
[1]64年夏に初の甲子園へ
[2]愛知県内では最も多く甲子園出場を果たしている公立校に

 戦前の中等野球時代から、愛知県では「愛知4商」と呼ばれる存在があって、圧倒的な強さを示していた。それが、戦後の学制改革を経て、公立校の愛知商が学校再編成などを経てやや状況が変化していったのに代わり、名古屋電工(通称名電工。その後、名古屋電気愛工大名電)が台頭してきた。そして、私学4強と言われる(中京商中京を経て)中京大中京東邦享栄愛工大名電が、県内の公立校にとってはとても厚くて高い壁となっていた。

64年夏に初の甲子園へ



公立の雄・大府高校 ※写真はイメージ

 愛知県の公立校の指導者たちは、とにかく名古屋市内の強すぎる私学4強に何とか対抗しようと切磋琢磨してきた。そんな中で三河勢では岡崎時習館が、尾張では一宮津島商工(現津島北)などが健闘していた。しかし、知多勢はもう一つ上に登り切れないというのが現実だった。

 そこに、澤正良監督が就任した大府が、猛練習で躍進してきた。60年夏にベスト4、そして4年後の64年夏には、当時台頭し始めた名電工との決勝を制して初出場を果たす。初めての知多地区からの甲子園出場ということもあって地元では大いに盛り上がった。さらに、甲子園でも前年全国制覇の明星に対して、2点リードを6回に逆転で快勝。2回戦では当時としては驚異の42台の貸切バスで応援団が乗り込んだ。熊谷商工(現熊谷商)に敗れはしたものの、知多の雄として大府の校名は県内の高校野球ファンに根付いた。

 さらに翌65年の春季県大会でも初優勝すると、東海大会でも岐阜東東海大一(現東海大静岡翔洋)を下して決勝進出。浜松商には敗れるも準優勝。67年秋は4強。73年夏も準優勝し、翌年夏もベスト8。77年夏はベスト4、78年と79年は連続してベスト8に進出。上位常連校としての存在感を示している。こうして、大府は県内公立の雄としての位置づけをしっかりと示していく存在となる。

 そして、初出場から16年後、市制10周年となった80年に夏に2度目の出場を果たす。そして、この時も浜田を下して初戦突破。ただ2回戦では熊本工の伊東勤(その後西武。ロッテ監督→現中日ヘッドコーチ)に特大ホームランを浴びて敗退する。

 しかし、チーム力は維持され続けていた。槇原寛巳投手と馬場茂捕手のバッテリーでその年の秋季県大会を制し、東海大会でも優勝して翌春も甲子園出場。初戦では金村義明投手(近鉄→中日→西武)を擁する報徳学園を下している。こうして、ここまでの大府は出場すれば必ず初戦突破という実績を作りながら、確実に愛知県内の公立校としてはリーダー格となっていった。

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大府 【高校別データ】

プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
  • ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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