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第5回 無理は禁物だが、連投できることもその投手の強みになる 槙原寛己氏【後編】2019年12月31日

【目次】
[1]巨人とは相思相愛でプロ入り
[2]連投できることは投手の強みになり得る
連投できることは投手の強みになり得る

「プロ野球そこそこ昔ばなし」の収録に臨む、槙原寛己氏
すんなり巨人入りした槙原投手は2年目から一軍のマウンドを経験。1983年4月16日の阪神戦で初登板初完封で勝利を挙げ、この年12勝9敗1セーブで新人王を獲得。
89年には防御率1・79を記録。91年は開幕投手も務め、94年5月18日の対広島戦では完全試合を達成。球史に名を残した。プロ野球では実働19年で463試合に登板して通算159勝128敗56セーブという記録を残している。
そんな槙原投手に、最後に、現在問題になってきている高校野球の球数問題についての考えも述べてもらった。
「ボク自身も、センバツ前にちょっと肩を痛めたかなと思ったことはありましたが、それがその後の投手生命に影響したということはなかったです。それに、高校では、全部僕が投げていましたから。自分が投げなかったら勝てないと思っていました。ある程度は連投が効く、連投が出来ることもその投手の持ち味でもあり大事だと思います。
いろいろ規制をしてしまうと、それを緩めていくことは難しくなっていくので、徐々に規制をしていくということでしょうか。
ボクとしては個人的には、肩の故障ということで言えばプロ生活の最後頃の2000年かなぁ。日本シリーズに間に合わせなくてはと思って、無理したところがあって、それで投手生命を縮めたとは思っています。あの時、日本シリーズで無理しなかったら、あと2~3年は長くやれていたかもしれません。」
(取材=手束 仁)
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◆連載「甲子園のヒーローに会いに行く」バックナンバー
◆前編を読む⇒入学当時は甲子園出場は厳しいだろうと思っていた 槙原寛己氏
◆中編を読む⇒全国のレベルを痛感しつつ、自信も深めた2年時の甲子園出場 槙原寛己氏

- 手束 仁
- 生年月日:1956年
- 出身地:愛知県
- ■ 経歴
愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。
スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。 - ■ 著書
『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社)
『甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)
話題作となった
『甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
『スポーツ進学するならコノ高校』
『東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
『三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
『スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
『高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
『野球県民性』(祥伝社新書)
『野球スコアつけ方と分析』(西東社)
『流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW! - ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
- ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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