目次

【目次】
[1]神宮第二球場時代が終わり、時代の節目
[2]新時代の予感

 東京都の高校野球を漢字一文字で表すなら、私は「転」ではないかと思う。

神宮第二球場時代が終わり、時代の節目



神宮第二ラストゲームの指揮を執った帝京・前田三夫監督と日大三・小倉全由監督

 春季都大会が開幕した4月1日、新元号の「令和」が発表された。
 元号が変わり、夏の高校野球も第101回。新時代の空気が漂っていた。

 創価は5月から髪形を自由にした。その理由について片桐哲郎監督は、「元号も令和の時代になったことですし、自覚を持たせる意味からも踏み切りました」と語る。

 気持ちを新たにというのは、創価に限ったことではない。そうした時代の転換点であることを最も感じたのは、神宮第二球場時代の終焉であろう。

 1961年に完成して以来、神宮第二球場は東京の高校野球の主要球場であり、春、秋の都大会では大会本部になっていた。
 秋季都大会の準々決勝の帝京日大三の試合を最後に、この球場での試合を観ることができなくなったこと対して、一つの時代が終わる寂しさを感じた人も多かったはずだ。

 その一方で、都営球場にしてはあまりに小規模であった駒沢球場がリニューアルし、約3000人を収容できるようになった。来年は試合数も増えるだろう。
 ただ気になるのは、鳴り物の応援が禁止されていることだ。近隣への配慮も理解できるが、今ではブラバン応援も高校野球の一部になっている。鳴り物を使用できる時間を決めるなどして、緩める余地はないのだろうか。