逆襲を誓う沖縄尚学のキーマンは島袋皓平、崔哲瑋、與谷友希の逸材野手トリオだ!
2019年の高校野球も、12月からは各校選手たちも来春以降の活躍を目指して冬トレ期間に入った。選手たちは2020年の飛躍を目指して、日々トレーニングを積んでいることだろう。
今回は、去った秋の大会で目覚ましい活躍をした沖縄尚学の有望3選手を紹介しよう。
恵まれた体躯を生かす島袋皓平
島袋皓平(沖縄尚学)
身長180cmでファーストを務める島袋皓平。去った夏の全国高校野球選手権沖縄大会準々決勝、同じ枢軸でクリーンアップを務める與谷と崔が苦しむ中、一人3打数3安打2打点と気を吐き勝利に貢献すると、決勝では宮城大弥から1本ながらヒットを記録し、5年振りの甲子園出場に一役買った。
聖地でも習志野の飯塚からライト前へ安打1本をマーク。新チームに以降した秋の県大会、6試合で2番に座り9安打6打点と優勝に貢献。九州地区高校野球大会では、福岡工大城東戦と、明豊戦で共に2安打をマーク。この秋の島袋は、8試合で30打数13安打8打点と上々の成績を残した。
島袋皓平 180cm69kg右投右打内野手。
瞬発力、判断力にしなやかさを加えたショートでの守りは必見。打撃力の高さに加え、足もある。過去、沖縄尚学が甲子園に出たとき、走攻守で目を見張るショートが必ずいた。2008年の西銘、2013年の諸見里、2014年の砂川らをも凌ぐよう、目指すは沖縄尚学史上最高のショート。それだけの能力を有すると、比嘉公也監督も期待する最注目選手だ。
台湾から夢を叶えにやってきた崔哲瑋
崔哲瑋(沖縄尚学)
台湾で沖縄尚学のゲームを見て感動し、留学生としてやってきた崔哲瑋。夏の全国高校野球選手権沖縄大会で覚醒した崔は、決勝で興南・宮城大弥から1安打2打点をマークするなど、22打数10安打7打点と大当たり。5年振りの優勝に貢献し、夢だった甲子園出場を叶えた。そればかりでなく、習志野戦では4回に走者二人を返すタイムリー三塁打を放つなど、3安打2打点とチーム一番の活躍を見せた。
秋の6試合でも4番に座り17打数6安打。九州地区高校野球大会では初戦こそベンチを温めたが、明豊戦で1安打1打点。盗塁2つを決めるなど、走塁の高さも示した。
崔哲瑋 177cm73kg 右投右打 外野手
高校通算9本塁打も、大舞台での打席で結果を残してきた。九州地区高校野球大会一回戦でスタメンを外れたように、外野手としてのライバルは多く(久高、砂川、後間など)慢心は無い。ベンチからの信頼を得るように、この冬は守備の向上を徹底して鍛え且つ、春に崔が4番として打席に立つことで、沖縄尚学の明るい2020年が待っているともいえよう。
1年生から経験を積んできたリーダー・與谷友希
與谷友希(沖縄尚学)
1年生の秋から常に試合に出場し続けてきたのが與谷友希。甲子園を含む夏の7試合で、9安打7打点と勝負強さも併せ持つようになる。去った秋の県大会では初戦にいきなり4安打4打点と爆発すると、6試合中4試合でマルチヒットを記録。17打数11安打と驚異の打率.647をマーク。また3番としてチームトップの8打点。リーダーとして申し分のない働きをした。
九州地区高校野球大会では初戦こそノーヒットに終わったものの、明豊戦の終盤に2点タイムリー。9回表、自らの失策から相手を勢いづかせ逆転負けを喫したからこそ、與谷の、この冬に懸ける思いは誰よりも強いものがある。
與谷友希 170cm70kg 右投右打 内野手
どっしりとした下半身が、どんなにフルスイングしてもブレないバットコントロールを生む。高校通算11本塁打。経験値の多さと勝負強さで、打線の絶対的支柱となる。春はもちろん、沖縄尚学が二年連続夏を制することが出来るかどうかは、與谷に掛かっていると言っても過言では無い。
余談だが、沖縄尚学の厳しい冬の練習(ノック)で、笑顔を見せることが出来る選手を筆者は初めて見た。どこでも出せるその心の余裕こそが、大舞台で成績を残すことが出来るのかも知れない。
(文=當山 雅通)
関連記事はこちら!
東浜巨、島袋洋奨、宮城大弥など大人も憧れるヒーローが続々と生まれる沖縄
「沖縄全体で強くなっていこう」という、指導者たちの強い意志
1年夏に鮮烈デビュー!興南期待の新主将・西里颯のポテンシャル