Column

創部2年目の新勢力が富山に現る!通信制高校・未来富山(富山)

2019.07.03

唯一の3年生とチームを支える下級生


未来富山 野球部の集合写真

■2018年4月に開校した通信制高校

 正式名称は「富山みらい高等学院」。2018年4月に開校したばかりの通信制高校である。

 通信制高校の最大の良さといえば、時間的な自由度があること。近年、自分に合った学習スタイルを希望する高校生が多くなってきている事から、ニーズに応えて、開校されたのが未来富山なのである。

■未来富山野球部の紹介

 創部したばかりの未来富山野球部は3年生1名、2年生15名、1年生16名の32名で活動中。

 今春の富山県大会では準々決勝で砺波工に2対1で破れたものの、ベスト8入りを果たすなど新たな勢力となっている。しかし、通信制高校という事もあり学校にグラウンドがないため、練習場所として公共の球場を使用。球場まではバス移動の為、時間を無駄にしない様に選手間でミーティングを行うなどの工夫を凝らしている。

 今年のチームのウリは唯一の3年生・早瀬 翔馬選手を中心とした投手陣、守備でボールに対して攻める姿勢、徹底したフルスイング。主将は1年生の荻原 伶委選手が務めている。

■創部2年目でシード権を獲得!

 新チームは「全力プレー」を全ての基本としてスタート。日々1000スイングのきつい練習にも取り組んでいる。

 「甲子園出場」をチームの目標に、オフシーズンには全国レベルの選手との差を数値で出し(体重・スイングスピード・筋力・脚力)、その差を少しでも埋められるようにトレーニングに取り組んできたという。

 今春の富山県大会初では、シード校高朋高校と対戦。昨秋の新チーム結成時のブロック大会では1安打しか打てずにコールド負けを喫したが、上級生はオフシーズンに取り組んできた事、公式戦デビューの1年生が力を発揮し8対3と見事勝利を収めた。未来富山野球部はベスト8入りを果たし、わずか創部2年目で夏のシード権を獲得したのであった。

■チームの主力選手と夏への意気込み

 萩原主将が、この1年間チームで活躍してきた選手として名前を挙げたのが、津田 温哉選手、深澤 悠真選手の2人。
 津田選手は捕手として相手バッターを翻弄するリード、深澤選手はチャンスに強いバッティングを見せ、この1年チームをプレーで引っ張ってきたという。

 夏の大会では、唯一の3年生・早瀬 翔馬選手の活躍に期待したい。
 また、照井 翔太選手のバッティングの飛距離はチームNo.1で、萩原主将も、ここ一番という瞬間にホームランを打ってくれることに期待していると話した。

 「この夏は、唯一の3年生である早瀬さんに良い結果を見せてあげられるようにしたいです!」と夏に向けての熱い目標も語ってくれた。

[page_break:チームの主力選手が語る夏への意気込み/「攻める野球」で夏を戦い抜く!]

チームの主力選手が語る夏への意気込み


試合中のミーティングの様子

 ここからは未来富山野球部の津田 温哉選手、早瀬 翔馬選手にお話を伺います!

Q.夏へ向けて見つかった課題を教えてください

津田:チャンスで1本を出すバッティングです。
早瀬:個々の更なるレベルアップ、得点力です。

Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください

津田:昨年の春の大会で、1年生のみでデビュー戦勝利をしたことです!
早瀬:春の大会で高校野球のマウンドに戻って来られたことです。

Q.応援する方々へ自分のここを見てほしい、というアピールポイントを教えてください!

津田:ピンチの場面でピッチャーを助けるリードです!
早瀬:チームの勝利のために投げる姿です!

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

津田:上下関係は最低限度のみで、全員仲が良いことです。
早瀬:練習時間、練習環境がチームに負けていないと思います。

Q.この夏に向けた熱い意気込みをお願いします!

津田:下級生で3年生の早瀬さんを支えて、1試合でも多く野球をしたいです。
早瀬:最初で最後の夏なので高校野球を楽しみ、甲子園のマウンドで最高のピッチングをしている夏にしたいです!

津田選手、早瀬選手、ありがとうございました。

「攻める野球」で夏を戦い抜く!

 ここからは未来富山野球部の仲里 雄樹監督に話を伺いました!

Q. 今年のチームは結成時から夏に向けてどんなチームを目指しましたか

 昨年はチームを結成し1年生のみで公式戦を戦いました。

 人数的に練習内容も限りある中で、目標としている「攻める野球」を実現するために、現2年生の選手達が頑張ってきてくれました。そこに4月に1年生が加わり、チームとして練習や試合を通じて日々成長してきていると感じています。下級生中心の若いチームなので、夏は失敗を恐れずに全力プレーをして欲しいと思いますし、流れを掴めれば強みである選手のまとまりの良さを見せ、大きな力を発揮してくれるのではないかと期待しています。

Q. 最後の夏に燃える3年生や部員たち皆様へのメッセージをお願いします

 転校してきて、今年まで試合に出れない、同級生もいない環境の中で頑張ってきた唯一の3年生である早瀬に、1日でも長く高校野球をやってもらいたいです。2年生は昨夏に肌で感じた1年生が戦う夏大会の難しさ、悔しさを1年生に伝えて欲しいです。

 今持っている力を夏の球場で出し切れるように願っています。

 仲里監督、そして未来富山野球部の皆さんありがとうございました!

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今年も大好評!
【僕らの熱い夏 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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