Column

奈良高専(奈良)「春は創部初のベスト4進出も、夏は常に挑戦者として戦う!」

2019.06.25

添上戦では最終回に試合をひっくり返す


奈良高専の集合写真

■専門性の高い授業内容

 奈良県大和郡山市に校舎を構える奈良高専。本科は5年制となっており、さらに2年間の専攻科を設けている。授業内容も非常に専門性が高く本科は以下の5つが置かれ、各学科1クラス(定員約40名)ずつで編成されている。5年制の一貫教育を経て、卒業者には「準学士」の学号が授与される。

■限られたスペースで工夫して練習

 野球部は現在、3年生7名、2年生8名、1年生3名、そしてマネージャー4名の計18名で活動を行っている。練習グランドは、サッカー部やラグビー部が試合の際にはセンターが使えないため、限られたスペースの中で工夫をしながら練習を行っている。

■どのような相手でも全員野球で「勝ち」にこだわる

 そんな奈良高専野球部の今年のセールスポイントは、「試合終盤で逆転できる集中力」、「試合の流れを相手に渡さない我慢強さ」、「守備でリズムを作り、攻撃につなげられること」の3つだ。この3つのセールスポイントを武器に、「どのような相手に対して向かっていき全員野球で「勝ち」にこだわる」というチーム目標に向かって、日々練習に取り組んでいる。

■春季奈良県大会ではベスト4に進出

 奈良高専と言えば、この春に春季奈良県大会でベスト4に進出したことが大きな話題になった。
 選手たちにとって大きく印象に残る試合となったのは、準々決勝の添上戦だ。試合は初回に先制を許して、8回までで3点差と劣勢だったが、最終回に一気に4点を奪って見事逆転勝ちを収めた。2回戦、3回戦でも逆転勝ちを収めて勝ち上がってきただけに、最後まで全員が「いける。ひっくりかえせる」と信じていた。

■ここまでチームを引っ張ってきた選手は?!

 ここまでチームを引っ張ってきたのは、堀晟生、宝持和馬の2名。堀は1年通して、ほぼ一人でマスクをかぶり続け、打っては5番として打点も稼いでいた。また宝持は2年生ながらチーム1の長打力を誇り、春季大会2本塁打を記録。長打で試合の流れを変えてきた。
 二人の活躍が、夏の上位進出へのカギを握っていると言えよう。

[page_break:今までで一番記憶に残り、悔いが残らない夏にしたい]

悔いが残らない夏にしたい

ここからは奈良高専扇谷拓実主将と桝井和洋副主将に話を伺います!

Q.夏へ向けて見つかった課題を教えてください

扇谷:内野の守備力向上、チャンスでの得点力、そして投手陣の踏ん張りの3点です。
桝井:内野の安定感と2番手投手がいないことです。

Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください

扇谷:春季大会で創部初のベスト4入り、そして近畿大会に出場できませんでしたが、夏のシード権を獲得できたことです。
桝井:春季大会でベスト4に入ったことです!

Q.応援する方々へ自分のここを見てほしい、というアピールポイントを教えてください!

扇谷:「投手としてマウンドに立つ姿」、「主将としてチームをまとめる姿」、「中軸としてのバッティング」の3つを見て欲しいです!
桝井:逆方向へのバッティングを見てほしいです!

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

扇谷:全員で戦う力です!
桝井:投学年関係なしに仲が良く、雰囲気の良いところです。

Q.この夏に向けた熱い意気込みをお願いします!

扇谷:全員が笑顔でグラウンドから出てこれる夏!
桝井:今までで一番記憶に残り、悔いが残らない夏にしたいと思います!

扇谷選手と桝井選手、ありがとうございました!

常に挑戦者として戦う

ここからは奈良高専の西前竜一監督にお話を伺いました

Q. 今年のチームは結成時から夏に向けてどんなチームを目指しましたか

 秋の大会敗退後、全員の意識を変えないと行けない事を伝え我慢強くなる為、年間を通じて同じトレーニングメニューを継続してする事を掲げ取り組んできました。また同じ事を常に全力で行う事を実施し、精神的な強さや我慢強く取り組む事を行いました。
 夏に向け、常に挑戦者であり、何事にも反応せずに試合を進めて粘り強く戦いたいと思います。どんな状況であっても先を見据え行動するチームにしたいです。

Q. 最後の夏に燃える3年生や部員たち皆様へのメッセージをお願いします

 少ない部員数ではあるがその分、チーム内での意思疎通ができるので、同じ気持ちや同じ意識、同じ理想を持って戦いましょう!

 西前監督、そして奈良高専野球部の皆さん、ありがとうございました。

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今年も大好評!
【僕らの熱い夏 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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