夏に向けて勝負強さをつけていきたい
■部活動の盛んな校風
福島県いわき市に校舎を構える福島県立湯本高等学校。地元では「湯高」の愛称で親しまれており、部活動が非常に盛んな学校だ。
文化部では、吹奏楽部は第52回、第56回全日本吹奏楽コンクールで金賞受賞を獲得した歴史があり、また運動部では、剣道部が男子団体において平成22・23年度全国高校総体大会に連続出場し、平成22年度には全国高校総体男子個人準優勝も果たしている。
■昨年の第100回選手権福島大会ではベスト4に進出
野球部は、昨年の第100回選手権福島大会でベスト4に進出したことが記憶に新しい。現在は、3年生10名、2年生12名、1年生25名の計47名で活動しており、昨年果たせなかった甲子園出場、そして日本一の目標に向かって、日々練習に励んでいる。
■新チームは弱いと言われていた
そんな今年の湯本野球部には、「声の大きさ」、「雰囲気の良さ」、「バッティング」の3つを持ち味がある。
新チームがスタートした時には、ベスト4に進出した先輩たちが抜けて「弱いチーム」と評されるところからのスタートであったが、それでも秋季福島県大会ではベスト8に進出。チームとして大きな自信をつけることができた。
■この春は野球の怖さを痛感
秋季大会でベスト8に進出して大きな自信をつけた湯本だったが、この春は反対に大きな悔しさを味わうことになる。
春季福島県大会のいわき支部予選準決勝で、湯本は東日本国際大昌平と対戦。6回まで4対2でリードを許していたが、7回表に4点を奪って一気に逆転に成功する。この勢いで一気に勝てると思われたが、その直後に7回裏に同点に追いつかれて、8回裏に勝ち越しのスクイズも許す。結果は6対7で敗れ、最後まで何が起こるかわからないことを痛感させられた。
春の敗戦を経験して、主将の江尻翼は「夏に向けて勝負強さをつけていきたい」と話し、強い意気込みを口にする。
■湯本を引っ張る2選手を紹介!
今年の湯本をここまで牽引してきたのは、エースの古川柚樹と捕手の志賀琉哉だ。
古川は私学相手にめっぽう強く、練習試合でも実績を積んできた。また、志賀は声の大きさと元気の良さを持ち味にチームを引っ張り、投手陣も支えてきた。夏は攻撃の面でも活躍が期待されており、この二人の活躍がチームの浮沈を握っていると言えるだろう。