Column

戸畑(福岡)「夏のダークホースとなるか!伸びしろ感じる急成長チーム!【前編】」

2019.06.20

 戸畑を卒業した江藤高志が再び母校に戻り監督に就任したのが3年前である。戸畑は江藤監督指導の下、着実に成長している。江藤監督は今年のチームを「投打のバランスが良い」と語る。その理由の一つが、去年からの主軸がチームに残ったこと、そして新戦力がうまく噛み合っていることがある。

 そんな戸畑の「現在地」と投打の注目選手に迫まっていきたい。

敗戦の中にも可能性を感じさせる試合となった九州国際大付戦


江藤高志監督(戸畑)

 今年の4月に行われた北九州市内高校野球大会で、九州国際大付属から8点を奪い追い詰めるも1点差で苦敗した戸畑は、何を感じていたのだろうか?

 江藤監督は、最後まで詰めきれなかった攻撃面をあげるも、それと同時にきちんと打って取った8点に注目して話してくれた。

 「しっかり打って取れた点数なので、選手も負けはしたんですけども、最終的には九州国際大付属相手にあそこまでやれたのはすごく自信になったとおもいます。それをきっかけに練習試合でもすごく打って点数を取れるようになってきています」

 江藤監督は冬場を超え、着実に打撃力が上がってきたチームに手応えを感じている。


左から、石橋潤、奥村信哉、中野翔太

 この打撃力向上は、江藤監督が冬場から注力してきた点である。

 「夏福岡に勝つためには打撃をもっと強化していかないといけないということで、冬のトレーニングからシーズン入ってからもずっとバッティングにフォーカスして取り組んできました」

 まさに、敗れたとはいえ、チームにとっては冬場から目的を持って過ごしてきた練習に対して、1つの結果を示せた敗戦になったに違いない。

[page_break:奥村を中心とした投手陣がどのように試合を作るのか?]

奥村を中心とした投手陣がどのように試合を作るのか?


学校に保管されている優勝旗

 投手陣の柱はなんと行っても、昨年からマウンドを守る、経験豊富なエース奥村信哉(おくむら・のぶや)だろう。制球力もよくキレのあるストレートをコーナーに投げ分ける。

 「秋の自由ケ丘との初戦は、奥村が九回完投して、無失点に抑えて勝ちました。次のシードの鞍手も終盤まで競った状況になるなど、奥村が試合を作っていくという展開が多かったんです」
 と江藤監督も試合を作れるエースに信頼を寄せる。

 奥村以外にも、3年の右腕の麻生優真と左腕の田代 創、また外野手の中野翔太もマウンドに上がる。彼らがどのような投球を見せるかも夏上位進出には欠かせないポイントだ。


左:エース・奥村信哉 / 右:渡辺 暉弘捕手

 バラエティ豊かな投手陣をリードするのが、チームの要・渡辺 暉弘(2年)である。
 江藤監督は、渡辺を
 「肩も足もあってバッティングもある。チームで一番身体能力の高い選手だと思います」と評する。

 走攻守揃った渡辺が投手陣をどのように引っ張るのか、渡辺のプレーにも注目したい。

 前編はここまで。後編では注目野手や新戦力を紹介していきます。後編もお楽しみに!

(取材:田中 実)

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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