Column

曽於(鹿児島県)「創部5年目の曽於が鹿児島の台風の目となる!」

2019.06.10

曽於野球部に新たな歴史を刻みたい


曽於の練習風景

■2014年開校の新学校

 鹿児島県の大隅半島の北部に所在する曽於(そお)市にある鹿児島県立曽於高校は財部・末吉・岩川の3校が統合し、2014年に開校した新学校。県立校ながら、5学科11コースと幅広い学科コースが存在する。

 卒業生には、若者から大人気のアイドルグループ・乃木坂46の3期生・大園桃子さんがいる。さらに大園さんは曽於市の特別PR観光大使に就任している。そんな曽於の野球部は、今春の鹿児島県予選で強豪れいめいとの一戦で善戦と力を確実に伸ばし続けている。

■ベスト8を狙う

 曽於高校ではベスト8を目標に、1年生8名、2年生11名、3年生12名の計31名が毎日練習を積み重ねている。

 同校のグラウンドでの練習や大会前には、学校から5㎞程離れた第2グラウンドで練習を行う。主将の前薗聖弥選手に今年のチームのウリを聞くと、「元気・素直・謙虚」の3つを挙げてくれた。

■監督の情に応える

 新チームがスタートした際のテーマで、全校応援に来てもらえるようにとテーマを掲げ新チームをスタートした。

 新チーム当初は監督から気持ちが入っていないと指摘をされる。そして、監督は選手を突き放し選手自ら練習試合の采配を振るうこともあり、選手たちは気持ちを切り替えた。そこからは気持ちの入った練習を取り込むことが出来た。

■強豪・れいめいとの接戦から学んだこと

 創部からまだ日が浅いが、今春の鹿児島県大会で強豪のれいめいに7対6と惜敗した。 3点をリードされていたが、4回に4点を取るなど一時リードを奪っていた。一進一退の攻防の中で、最後に粘り切ることが出来ずにサヨナラ負けとなったれいめい戦。

 惜しくも1点差で敗戦しただけに悔しさが残ると前薗主将は語る。

■夏に期待したい選手達

 夏に向けて、全校応援をしてもらえるチームになることをテーマに練習を重ねる曽於。ここまでチームを引っ張ってきたのは、エースの上原紘輝と1番打者を務める南崎大晟の2人。

 エースの上原は大車輪の活躍を見せた。2回戦の屋久島には7回完封を披露しチームの勝利に貢献した。バッターでは、1番を務める南崎大晟が打線のキーマンになり得るだろう。3回戦のれいめい戦では、一時リードを奪うタイムリーを放つなど活躍を披露してくれた。

 そんな2人に加えて夏はキーマンになるだろうと考えるのが、山之口大輝だ。前薗主将は、「何か人とは違うものを持っている」と表現をしてくれた。山之口には、たくさん打ってほしいと期待寄せている。

[page_break:個々の役割を果たし勝利を目指す]

個々の役割を果たし勝利を目指す


左から山本龍一、前薗聖弥、外山雄大

 ここからは曽於外山雄大副主将と山本龍一副主将に話を伺いました

Q.夏へ向けて見つかった課題を教えてください。

外山:守備力の強化と状況に応じたバッティングです。
山本:初回の攻撃と守備、次の塁を積極的に狙う走塁意識、先制点を奪いそれを守り抜く守備力の3つです。

Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください

外山:春の大会のれいめい戦です。
山本:暑い日も寒い日も暗くなるまで励まし合い、全員で全力で練習に取り組んできたこの2年半が思い出です。

Q.応援する方々へ自分のここを見てほしいというのを教えてください!

外山:元気な姿を見てほしいです!
山本:全力疾走と、ここ一番の集中力。打者一人一人が役割を考えて、繋いでいく打線を見てほしいです!

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

外山:素直なところです。
山本:チームワーク、そしてベンチワークです。

Q.この夏はこういう夏にしたい!というのを教えてください

外山:悔いの夏にしたいです!
山本:一戦必勝で、悔いのない完全燃焼できる夏にしたいです!

 外山副主将、山本副主将、ありがとうございました。

最後の最後まで諦めない野球!

  ここからは曽於高校の山内昭人先生にお話を伺いました

Q. 今年のチームは結成時から夏に向けてどんなチームを目指しましたか。

 昨年のレギュラーがほぼ残っていて、夏を経験している部分が大きな強みになるのではないかと考えています。
 目立った選手はいないので、みんなで必死にプレイして最後まで勝利を諦めず、気を抜かず戦っていきたいです。守備力を上げて、少ない失点で勝負し、積極的な走塁で得点を取っていく野球をしたいです。

Q. 最後の夏に燃える3年生や部員たち皆様へのメッセージをお願いします。

 この大会のためにどれだけの汗と涙を流したか。その何十倍も何百倍も心から楽しんで、みんなで笑い合える、そんな瞬間を少しでも多く、一日でも長く味わってほしいです。
 君たちはただ全力でプレイすること。今まで支えてくれた多くの方々に感謝の気持ちを込めて、ただひたすらに全力でプレイしてほしい、と願っています!

 山内先生、そして曽於高校の皆さんありがとうございました!

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今年も大好評!
【僕らの熱い夏 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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