Column

早稲田佐賀(佐賀)「節目の年に新たな伝統を作れる夏にする!」

2019.06.17

2年ぶりの甲子園で初勝利を!


ロングティーをする早稲田佐賀の選手たち

■創部8年目での初の甲子園を知る最後の世代

 佐賀県の早稲田佐賀高校は2年前に創部8年にして初の甲子園に出場。一回戦で宮崎の聖心ウルスラに2対5で敗戦するも歴史に名を残した。今年の3年生は甲子園での喜びも悔しさも知る最後の世代。何としてもこの世代での甲子園初勝利を掴み取りたい。

■2年前果たせなかった甲子園初勝利をチームの目標に掲げる

 現在3年生16名、2年生21名、1年生27名の計64名が在籍。
・昨夏を経験したメンバーが多い
・苦楽を共にしてきた仲間との団結力
・勢いに乗ると止まらない打線
の3つのセールスポイントが今のチームの持ち味。2年前の先輩の甲子園初勝利を果たすことはもちろんとして昨夏3回戦で龍谷に負けた悔しさを忘れず、まずはもう一度佐賀NO.1を奪還することをテーマに新チームをスタートした。

 オフシーズンには数字・数値にこだわり、除脂肪体重+3kg、体脂肪率ー3%、ベーランー3秒の目標を表すトリプルスリーや、ベンチプレス+10kg、スクワット+10kg、食事1日10杯を表す10・10・10など目標として具体的な数値を設定し、トレーニングに励んできた。

 また名物メニューである、10メートル離れた場所からマシンのボールを20球連続打ったり、学校横の砂浜トレーニングをしたりするなどハードなメニューもこなしてきた。

■冬の努力の原点となった秋

 チームが始まって初めての公式戦は北陵との試合。もう一度佐賀の頂点を目指す早稲田佐賀の初陣は、3対6という悔しい敗戦となった。「もちろん負けたことが悔しかったのだが、自分たちの準備不足が重なったために余計に悔しい敗戦となった。」と澤村栄太郎主将は語った。

■質にこだわり、緊迫した場面を想定して練習する

 夏まで残り1カ月をきった今、「1球」の重みを意識しながら、他校とは量で多少劣る分、質にこだわり、試合での緊迫した場面を常に想定して練習している。

 そんなチームをここまで引っ張ってきたのは、元々は野手だったが、ピッチャーを始めて今はエースとしてチームを引っ張っている黒嶋飛来だ。

 そして夏は左の横山亮太と右の南出慎太郎の両投手に加え、チーム全員が認めるバント職人で学業でも学校のトップを争う高㟢翔世の活躍に期待がかかる。高㟢は守備の打球勘が良く、三塁コーチャーとしても判断力に長けていて信頼が厚い。主将の澤村は「ここぞの場面で勝負できる選手だと思うのでチーム全員の期待に応えてくれると思う」と語る。

■夏への意気込み!

 「今年で元号が変わりましたが、早稲田佐賀は今年で創立10周年。そして甲子園は101回目が始まり節目の年なので、新たな伝統を作れる夏にしたい」と澤村主将は語る。早稲田佐賀伝説の序章は令和元年から始まる。

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甲子園初勝利を掴みとる


10メートルの距離からマシンのボールを連続で打つ早稲田佐賀の名物練習

 ここからは早稲田佐賀渡邉真之介副主将と阿部慎之介副主将の2人に話を伺います

Q.夏へ向けて見つけた課題を教えてください。

渡邉:得点圏でのあと1点と球際を掴みきる守備です。
阿部:接戦の試合でなかなか勝ちきれないところです。

Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください

渡邉:甲子園球場という素晴らしい球場で守備につくができたことです。
阿部:ベンチには入れませんでしたが、甲子園練習帯同組として先輩方に甲子園という舞台を経験させてもらったことです。

Q.応援する方々へ自分のここを見てほしいというセールスポイントを教えてください!

渡邉:初球からガンガン行く積極的な打撃と足を生かした守備。あと次の塁を果敢に狙う走塁です!
阿部:バッティングももちろんですが、塁に出てからも自分の足で相手の守備をかき乱したいと思っているので、打席だけではなく走塁も注目してください。

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

渡邉:3年の鈴木を筆頭とした自主的なゴミ拾いや学年の枠組みを超えた縦の繋がり。そして勢いに乗った時の強さです。
阿部:部員のほとんどが寮生活なので、グラウンドだけでなく普段の生活で培ってきた精神力、チーム力では負けません。

Q.この夏はこういう夏にしたい!という意気込みを教えてください

渡邉:2年前の甲子園での悔しさを知る最後の世代なので、必ずこの代で甲子園初勝利を成し遂げたいです。
阿部:2年前先輩たちが果たすことのできなかった甲子園初勝利を成し遂げ、新たな歴史をつくる夏にしたいと思います。

 渡邉副主将、阿部副主将、ありがとうございました。

まずは自分に負けず、乗り越えて相手に挑んで欲しい

  ここからは早稲田佐賀の古賀一則監督に話を伺いました。

Q. 今年のチームは結成時から夏に向けてどんなチームを目指しましたか。

 秋は準優勝校、春は優勝校に善戦したものの、勝ちきれませんでした。ただ今年はレギュラーメンバーは3年生と2年生半々と経験と若さを両方持っており、部員一丸となり苦しいこと辛いことに挑んでいける雰囲気を持っています。夏に向けて勝負にこだわりあらゆる場面で勝つことのできる、そんな強さを目指してきました。

Q. 最後の夏に燃える3年生や部員たち皆様へのメッセージをお願いします。

 まだまだやらなくてはならないこと、頑張り抜かなくてはならないことがあります。まずは自分に負けるな!乗り越えて相手に挑んで欲しいと思います。

 古賀監督、そして早稲田佐賀高校の皆さんありがとうございました!

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今年も大好評!
【僕らの熱い夏 特設ページ】
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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