Column

松阪商業(三重県)「昨夏準優勝のくやしさを糧に5度目の甲子園を狙う」

2019.06.07

大正9年創立の超伝統校


松阪商業の選手たち

■通算5度目の甲子園を狙う

 三重県松阪市豊原町に位置する松阪商は大正9年の創立。過去に、春2回夏2回の甲子園出場を誇る伝統校である。

 今年の5月から4回目の新元号を迎えた松阪商野球部は5度目の甲子園を目指してどんな活動をしているのか。
昨夏の決勝で三重白山高校に、負けた悔しさを糧に取り組む松阪商野球部に迫る!

■伝統校の工夫を凝らした練習

 現在3年生は13名、2年生が20名、そして1年生21名の計54名で活動をする松阪商。活動場所は校内にある野球部の専用グラウンドで練習を行っており、外野フェンス奥には、民家があるため1㎏以上もあるバットで打撃練習を行う工夫を見せている。

■「打ち勝つ野球」がテーマ

 今年の松阪商のウリを主将の下田康太朗に伺った。
・攻撃力・・・どこからでも長打が打てる打線
・経験値・・・昨夏準優勝、強豪私立にコールド負け、1年生大会準優勝と悔しさを経験
・負けず嫌い集団・・・上記の悔しさを糧に練習に取り組む、またチーム内の競争が激しい

 この3つのチームのウリを挙げてくれた。通算5度目の甲子園を狙うチームとして、オフシーズンには「打ち勝つ野球」をテーマに下田主将を中心に日々練習に励んできた。その背景には、秋の津田学園戦に理由がある。序盤に3点を先制したが、踏ん張れず最終的には3対10のコールド負けを喫した。津田学園高校の前佑囲斗投手を相手にチームの武器である打撃で何もできなかったた悔しさがオフシーズンに繋がった。

■充実した冬練習

 そのオフシーズンで伸びた選手を下田主将に聞くと、里和 憂波(さとわゆうは、3年外野手)、北河 礼也(きたがわらいや、2年)、坪井 皓介(つぼいこうすけ、2年内野手)の3名の名前を挙げた。昨夏は、ベンチ入りを果たしていないものの、安定した走塁・守備と強力打線のつなぎ役としての打撃に期待しているという。

 夏に向けて、どんな意識を持って練習に取り組んでいるのか下田主将に伺うと、「ビッグイニングと繋がり」を合い言葉に、個人の役割や打線のつながりを意識した練習を行っています。最後の最後まで自分たちの攻撃をし、リズムを作っていきたい。」と熱い意気込みを語ってもらった。

[page_break:昨夏決勝の借りを返す夏!]

昨夏決勝の借りを返す夏!


古儀・下田・北村(左から)

 ここからは松阪商で内野手、副主将を務める北村 悠織選手と同じく内野手の古儀 優斗選手にお話を伺いました!

Q.夏へ向けて見つけた課題を教えてください。

北村:春の県大会をかけた試合では1点差で敗れるなど、接戦で勝ちきれないことが課題です。一つひとつのプレーを大切に練習から取り組んで生きたいと思います。
古儀:終盤の集中力です攻撃のチームであるが、試合によって波があることが課題です。ピンチにもチャンスにも自分のプレーができるように取り組みます。

Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください

北村:昨夏に先輩方とプレーをして、準優勝したことです。
古儀:昨年の夏の大会です。先輩方と一緒に決勝戦まで行けたことが一番の思い出です。

Q.応援する方々へ自分のここを見てほしいというのを教えてください!

北村:チームのためにつなぐバッティングや相手の隙を狙う走塁です!
古儀:3年間バットをどこの高校よりも振ってきた自信があるので、バッティングを見てほしいです。

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

北村:大きい大会や相手が強いときほど向かっていく姿勢が好きです。このチームは長打力がある選手が多く、途切れない打線はどこにも負けません。
古儀:どんな状況でも笑顔を絶やさないところがチームの好きなところです。3年間でバットを振った量とバッティングはどこのチームにも負けません。

Q.この夏はこういう夏にしたい!というのを教えてください

北村:昨夏はあと一歩のところで悔しい思いをしたので、今年はチーム全員で戦って、嬉し泣きができる夏にしたいです。
古儀:昨年の決勝での借りを返して、必ず優勝して甲子園にいく。

 北村選手、古儀選手、ありがとうございました!

「繋がり」でチームワークを強める!

  ここからは松阪商の北村祐斗副部長にお話を伺いました

Q. 今年のチームは結成時から夏に向けてどんなチームを目指しましたか。

 「今年は特にバットを振れる選手が多く、打撃練習に力を入れてきました。」
 また、新チームから下級生が多く試合に出場していたため、年間150試合を超える練習試合で経験不足を補ってきた。夏が近づくにつれて雰囲気が良くなり、「繋がり」がでてきている。厳しい練習で育んできた、学年を超えたチームワークがこのチームの強みだという。

Q. 最後の夏に燃える3年生や部員たち皆様へのメッセージをお願いします。

 昨年の夏から、どこよりも悔しさを経験し、それを糧に練習してきたチーム。
 松阪商野球部の自信と誇りを持って、全力でプレーし、勝利を掴もう。

 北村副部長、そして松阪商野球部の皆さん、ありがとうございました!

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今年も大好評!
【僕らの熱い夏 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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