駿台甲府(山梨)「負けないチームを作るために、チーム全員でレベルアップ!」
甲子園で校歌を歌うために!
ノックを受ける駿台甲府の選手たち
■スポーツクラスにほとんど属する駿台甲府の選手たち
山梨県甲府市にある駿台甲府高校は、1980年に駿台予備学校が提携し開校された。駿台甲府高校には普通科の中でも普通クラスとスポーツクラスがあり、スポーツにもとても力を入れている高校であり、特にハンドボール部は全国大会の常連である。野球部員のほとんどはこのスポーツクラスに所属している。
2017年春には関東大会出場を果たし、当時の中心投手だった荘司 宏太はプロ注目投手までに成長した。昨秋は準々決勝で選抜出場の山梨学院を相手に白熱した試合を演じた。
そんな近年着実に力を付けてきている駿台甲府の冬の過ごし方に迫る。
■グラウンドまで毎日6kmの移動
現在野球部は2年生25名、1年生15名の計40名。駿台甲府野球部のグラウンドは校舎とは離れたところにあるため、学校が終わり練習へ向かう部員たちは片道約6キロの道のりを自転車で移動する。
きついメニューはサーキットトレーニングで間あり10周だと答えてくれた。
■今年のウリは
今年のチームは、
・いい流れの時の盛り上がり
・チーム全員の仲の良さ
・打ち勝つ野球
の3つのポイントをウリにしていて、目標の「甲子園で校歌を歌う」ことを達成すべく日々練習に励んでいる。
■新チーム発足からこれまでを振り返って
前チームが周囲からとても期待されていた中で結果を出すことが出来ず、新チームになった当初は前チームと比較するととてもレベルが落ちてしまい「甲子園で校歌を歌う」という目標に対して不安を覚える時期もあったそうだ。
その不安を解決するためにもこのオフシーズンは、チーム内での差をなくす全体でのレベルアップを意識して、体作りや柔軟性アップにチーム全体で取り組んできた。
練習を通してレベルアップしている部分が目に見えて分かるようになり、新チーム結成当初より野球に対する姿勢が変わったと感じている。
■最も印象に残る、県大会準々決勝山梨学院戦
杉田大貴主将が最も印象的な試合として挙げたのが県大会準々決勝の山梨学院戦だ。接戦を演じたように見えたがチームとしては悔いが残る試合だった。
初戦、2回戦では相手投手を攻略し、打ち勝ってきたが、この試合は安定した投球を続ける相手投手を打ち崩せず、打ってもなかなか点に繋がらず焦ってしまい自分たちの本来のプレーが出来ず、1対2で敗れてしまった。投手も山梨学院・野村健太に2本ホームランを打たれるなど投打に課題が残る試合内容だったとの杉田主将は振り返る。
■駿台甲府のキーマンとなる選手たち
昨秋の大会では主将でセカンドの杉田、サードの池田朋弘、1年生右腕の大須賀秀人の3人が試合を決める安打や投球を見せてくれ、ここぞという場面でチームを引っ張っていった。特に主将の杉田は守備からもチームを牽引し、1年生の大須賀は試合中も常に笑顔でチームの雰囲気を明るくする。
春・夏の大会では、2年生の依田郁也・羽鳥響の2人のピッチャーと2年生・一瀬慧内野手・小林光外野手の2人の計4人の名前を挙げてくれた。
また、キャッチャーの有賀健斗の肩がすごく強く、盗塁阻止の活躍を期待していると話してくれた。
■負けないチームにする
「負けているときは後半に強くならないといけない。現状では雰囲気作りの課題があるので常にベストパフォーマンスが出来るようにプレッシャーをかけながら練習していく。体作りなどまだまだ達成していない部分も多いので春までにチームを完成させて結果を出したい」と杉田主将は意気込む。
[page_break:上下関係のないチームの仲の良さ/ひとりひとりが高い意識で練習に臨みチームのレベルアップへ]上下関係のない仲の良さ
左から一瀬慧、杉田大貴、羽鳥響選手
ここからは駿台甲府のピッチャーの羽鳥響選手と内野手の一瀬慧副主将のお二人にお話をお伺いしました!
Q.秋の大会や練習試合が終わって見つけた課題を教えてください。
羽鳥:ピッチャーの四球の多さ、勝負弱さが多くあったことです。
一瀬:自分たちのリズムや流れで試合を進められている時以外でのピンチや逆境で沈んでしまうこと、また甘いボールの打ち損じも多く投手では四球が多かったことです。
Q.このオフシーズンの目標、個人的に強化したいことを教えてください。
羽鳥:コントロールやボールのキレをよくして、球速を挙げることを目標にしています。
一瀬:筋力UPが一番強化したいことです。そのためにもまず体重を増やしてパワーを付けることを目標に取り組んでいます。
Q.応援する方々へ自分のここを見てほしいというのを教えてください!
羽鳥:強い気持ちを持って投げる姿!
一瀬:すべてのプレーとそして何よりも強い気持ち!
Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところ ですか?
羽鳥:チーム仲がいいところです。
一瀬:上下関係がなく、みんなで何でも話せる仲!
Q.このオフシーズン、『自分はここまで成長するぞ!』と、いうこの冬の熱い宣言を最後 にお願いします!
羽鳥:コースにしっかり投げ分けてストレートでも三振を取れるようになります。
一瀬:このオフシーズンで自分は打って、走って、守れる三拍子そろったショートになります!まず山梨のショートは一瀬と思われるように必死に練習し、バッティングではホームランを打てるように覚醒します!
羽鳥投手、一瀬選手ありがとうございました!
ひとりひとりが高い意識で練習に臨みチームのレベルアップへ
但田邦之監督にお話を伺いました!
Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。
下級生の時から試合に出ることの多かった3年生と違い、試合経験の少ない選手が多かったため例年よりも実践を多く取り入れてきた。その中でそれぞれが自分の役割、すべきことを理解し、行動することをテーマに取り込んだ。
秋、敗戦した山梨学院戦では投打の課題が多く残った。この冬は個人のレベルアップ、課題克服をテーマにひとりひとりが高い意識で練習に臨みチームのレベルアップにつなげていきたい。
Q. 最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。
「甲子園で校歌を歌う」という目標を達成するために何をしなければならないのか、どのようなことをしなければならないのかを日々考えて生活してください。
この冬どれだけやったかで春・夏の結果は変わると思います。すぐに結果が出るものではありませんが継続して取り組んでいきましょう。
但田監督。そして、駿台甲府高校野球部の皆様ありがとうございました!
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!