Column

新潟南(新潟)先輩たちの思いも胸にリベンジを果たし、甲子園で校歌を歌う!

2019.02.19

「打倒、私学」を掲げ、甲子園で校歌を!


北信越大会の時の選手とマネージャーの集合写真

■夏の甲子園で新潟県勢として初のベスト8

 新潟県新潟市にある新潟県立新潟南高等学校は、1939年に新潟市立中学校として開校。53年に現校名となる。現在、普通科が設置されており、理数コースも用意。03年度には文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール指定校となり、18年度からは第4期がスタートしている。

 部活動ではボクシング部が全国大会に出場する選手を多数、輩出。野球部はこれまで夏に2回、甲子園に出場しており、84年夏は初出場でベスト8に進出。昨秋は新潟大会で準優勝し、北信越大会に出場する活躍を見せ、新潟県の21世紀枠推薦校となった。

■新潟南野球部の紹介

 野球部は2年生8名、1年生16名の計24名。グラウンドはサッカー部と共用のため、内野の守備や班ごとの練習などで狭いスペースを有効に利用。また、オフシーズンは雪に見舞われることもあるが大小のビニールハウスや校内の廊下を使って練習に励んでいる。そして、岩渕 大主将は今季のチームについて「バッテリーを中心に粘り強く戦えるので試合の終盤に力を発揮することができます。また、足の速い選手が多いので機動力を絡めた攻撃が得意です」と話している。

■新チームがスタートしてから、最も印象に残っていることは?

 「打倒、私学」を掲げてスタートした新チーム。岩渕主将は「全国には公立高校でも結果を残しているチームがたくさんあるので、自分たちも妥協せずに頑張り抜くことを決意しました」と振り返る。ただ、初の公式戦となった北支部第1次予選(シード決定戦)で村上に2対4で敗戦。「9回裏にノーアウトから走者を2人出しましたが、その後に得点ができずに敗れました。しかし、この試合を経たことで今の自分たちに何が足りないのかを全員が再確認できましたし、チームが一つになって秋季大会での躍進につながりました」と岩渕主将。

 こうして、新潟大会を勝ち上がっていった新潟南は決勝戦で日本文理と対戦。「受験勉強で忙しいなか、3年生が秋季大会のほとんどの試合に応援へ駆けつけてくれていたのですが、昨夏は3回戦で日本文理に敗れていたこともあって『3年生の先輩のために』という気持ちを持って必死に戦いました。
 そして、終盤、持ち前の機動力を活かして勝ち越しに成功しましたが、あと6つのアウトを取りきることができずにサヨナラ負け。勝ち越してから平常心を失ってしまい、ミスが重なったことが敗因でした。秋季大会で徹底してきた『自分たちのできることを確実にやりきること』を最後に実践できなかったのが悔しかったです」

■新チームを引っ張ってきた選手は?

 岩渕主将はトップバッターとしてチームを牽引。また、新潟大会準決勝の帝京長岡戦では逆転打を放つなど、勝負どころの強さも印象に残った。
 投手では清水 響介がピンチに動じない安定した投球で新潟大会の5試合を完投。打撃でも勝負強さを見せ、新潟大会の準々決勝・加茂暁星戦では決勝打の活躍だった。そして、春以降のキーマンとして、岩渕主将が名前を挙げたのは田巻 陽都鷲尾 大輝の2人。「50mを6秒前半で走る俊足の選手で、機動力を使った攻撃の中心となってチームに勢いを与えてくれると思う」と、期待している。

■この冬の意気込み!

 「体力向上」「体重増量」「打撃力向上」をテーマにしている新潟南。「明確になったチームの課題と個人の課題に本気で向き合って克服し、夏にもう一度、日本文理と対戦できるように苦しい練習を全員で乗り越えていきたい」と、岩渕主将。目標は「甲子園に出場して校歌を歌い、笑える夏にする」ことだ。

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[page_break:終盤の粘り強さは負けない!]

終盤の粘り強さは負けない!


メディシンボールを使ってトレーニング中!

 ここからは、新潟南高校の清水 響介投手陣リーダーと竹内 伸之副主将のお二人にお話を伺いました!

Q.秋季大会などを経て、見つけた課題を教えてください

 清水:下半身の弱さと連投に耐えうる体の強さが必要だと感じました。

 竹内:打撃面でチームに貢献することができなかったので、打撃フォームの改善が課題になります。

Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください

 清水:インナーマッスルと下半身の強化と、肩甲骨や股関節の可動域を広げること。あとは、体重を増やすことです。

 竹内:体力の向上と体重アップ。そして、打撃フォームを見直して、タイミングの取り方を改善したいです。

Q.応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?

 清水:ピンチに動じず、強気に攻めるピッチングです。

 竹内:チームの士気を高める声です。

Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?

 清水:終盤の粘り強さがあるところです。

 竹内:試合での集中力が高く、終盤に粘れるところです。

Q.このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

 清水:ストレートの球速を上げて、140キロ台の真っすぐを投げられるようにします!

 竹内:打撃力を身に付けて、夏はチームに貢献するヒットを1本でも多く打ちたいです!

 清水選手、竹内選手、ありがとうございました!

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[page_break:すべては夏の大会のために!]

すべては夏の大会のために!


夏のために新潟南はトレーニングを積み続ける

 長島 史明監督にお話を伺いました!

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。

 新チームは、経験の浅い選手が多く試合に出なければいけない状況だったので、「今、自分たちのできることを確実に行うこと」「目の前のワンプレーを成立させること」を徹底してきました。

Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。

 秋の大会では試合ごとに力を付けることができました。特に、清水と岩渕のバッテリーの成長が大きかったと思います。そして、北信越大会に出場することができましたが、他チームに比べて体格・体力面の差を強く感じ、自分たちの力不足を痛感しました。そこで、冬のテーマには「体力の向上」を掲げてトレーニングに取り組んでいます。

Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 厳しいトレーニングを通して「己に勝つ」強さを身に付けること。そして、夏の大会までに様々な準備を積み重ねていくことが勝利につながるのだから、限られた時間を有効に使って最善の準備ができるチームとなってほしい。
 すべては夏の大会のために!

長島監督、そして新潟南高校野球部の皆様ありがとうございました!

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今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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