岩国商業(山口)強豪を破り中国大会出場を決めたチームが見せる「本気の声掛け!」
昨秋は中国大会に出場。今夏は甲子園での勝利を目指す!
岩国商業野球部の集合写真
■春夏通算で5度の甲子園出場を誇る強豪校
山口県岩国市にある山口県立岩国商業高等学校は、1918年に岩国実業補修学校として岩国小学校に併設される形で創立。その後、幾度かの校名変更や統合・独立を経て、53年に現校名となる。現在、全日制では国際情報科と総合ビジネス科が設置されており、「誠実」の校訓のもと約350名の生徒が学んでいる。
部活動では女子卓球部や女子ソフトテニス部が県の強化指定校になるなど実力は折り紙つき。文化系の簿記・計算部、ワープロ部、情報処理部も全国大会に出場している。野球部はこれまでに春1回、夏4回の甲子園出場を果たしており、68年夏には16強に進出。昨秋は山口大会で3位となり、中国大会に出場した。
■岩国商野球部の紹介
野球部は2年生24名、1年生21名の計45名。公立校ではあるが野球部専用の練習スペースもある。水野 秀都学生コーチによると、今季のチームの特長は「本気の声かけ」で、このオフシーズンも「年末、5日間にわたるランメニューを行いましたが、走り終わった選手も仲間が走っている時はすぐに本気の声かけをしていました」と、しっかりと実践している。
■新チームがスタートしてから最も印象に残っている試合は?
秋季山口大会(決勝大会)の準々決勝で下関国際と対戦した岩国商。「1対1の同点で迎えた延長13回に、タイムリーと相手のミスで得点を挙げて勝利。結果だけでなく、ベンチのムードでも相手を上回ることができていたので、今までに感じたことがないような嬉しさがこみ上げてきました」と、水野学生コーチ。昨夏の甲子園で8強の強豪をタイブレークの末に破り、中国大会出場へつなげた見事な勝利だった。
■新チームで活躍した選手は?
水野学生コーチが「試合に限らず、チームの目標に向かっていくうえで大事な存在」として名前を挙げたのは安本 健人、森國 成也、弘岡 渉、下瀬 成紀、大西 伶仁、運天 先弥、河本 陸大、横田 凌、坂井 大空、田中 秀典、壹岐 洸太、友永 武侍、竹田 観葵、山本 裕介の14名。
なかでも「田中は仲間に対して本音で言い合える選手。チームを引っ張っていく存在であり、チームを変えてくれる存在でもあります。試合でも豪快なプレーを見せてくれるので期待できます」と話している。
■この冬の意気込み!
「ただメニューをこなすだけでなく、周りを見て、できていな選手がいたら指摘しあうことで、このオフシーズンのつらい練習をしっかりと乗り越えていきたい」と水野学生コーチ。さらに「体格で相手を圧倒できるような体作りをしていきたい」と意気込んでいる。そして、目標は、新チーム結成時から変わらず「甲子園で勝つ」ことだ。
相手を圧倒できる体作りをしたい!
岩国商業野球部
ここからは、岩国商業の田中 秀典選手(体重管理・リーダー)と竹田 観葵選手(ウエイトトレーニング・リーダー)の二人にお話を伺いました!
Q.秋季大会などを経て、見つけた課題を教えてください
田中:フィジカルの弱さ。試合への入り方。変化球への対応。チャンス時の走塁。配球によるポジショニングです。
竹田:体作りの面で、相手を圧倒できなかったこと。そして、打者は強いスイング、投手は強いボールを投げることが課題です。
Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください
田中:左投手の変化球に対応することと走塁を鍛えたいです。
竹田:山口県内を圧倒するような体作りをして、スイングスピードと走力をアップさせたいです。
Q.応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?
田中:初球から思い切ったスイングができるところを見てほしいです。
竹田:誰にも負けないパワーと、チームで一番の声。
Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?
田中:苦しいメニューでも全員で声を掛け合って、最後までやりきるところです。
竹田:好きなのは全員が全力でプレーしていて競争心があるので達成感のある練習ができるところ。他チームに負けないのは個人の意識が高く、粘り強さがあるところ。そして、体作りとチーム力です。
Q.このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!
田中:4番打者としてチームに貢献するため、技術だけでなくメンタルの面でも成長したいです!
竹田:このオフシーズンで体作りをし、バッティングではスイングスピードを140キロに。走塁では50m走を6秒0にして、チームに貢献したい!
田中選手、竹田選手、ありがとうございました!
変化を恐れず、自分自身で考えることで目標達成を!
中内 博和監督にお話を伺いました!
Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか?
自分たちで決めた目標に向かって、自分たちで取り組んでいくことができる自立した組織を目指しています。そのために目標の持ち方と、日々の実践と改善。客観的に自己を見つめる目。互いの存在を認め、組織を動かすコミュニケーション力の育成をテーマにしています。
Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。
秋は県3位となりました。この冬は、優勝するために必要な要素の一つであるフィジカル強化に取り組んでいます。
Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!
自分自身で考え、そのうえで人の意見に耳を傾けること。そして、変化を恐れないこと。そうやって目標を見失うことなく、日々、自分と向き合おう。
また、自分たちで決めたチーム目標と個々の目標を達成するため、毎日のトレーニングに励むと同時に、組織における自分の役割を果たし切ってほしい!
中内監督、そして、岩国商業高校野球部の皆様ありがとうございました!
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!