Column

鹿児島玉龍(鹿児島)「緊張感ある練習で5度目の夏の甲子園を目指す!」

2019.02.08

試合を想定した練習を大事に


ダッシュする鹿児島玉龍の選手たち

■中高一貫教育を行う市立高校!野球部は甲子園出場歴も

 鹿児島県鹿児島市にある鹿児島市立鹿児島玉龍高等学校。開校は1940年で、玉龍山福昌寺跡に学校が設立されたことから、「玉龍」を校名に制定している。2006年に中学校を併設し、九州の市立校としては初の中高一貫教育を開始した。県有数の進学校としても名高く、東大、京大、九州大などの難関大を含む国公立大に進学する生徒も数多く輩出している。開校以来培われてきた「文武両道」の精神を踏襲し、野球部、ラグビー部、男子バレーボール部、剣道部など、全国大会出場歴を持つ部活も多い。

■鹿児島玉龍野球部の紹介の紹介

 現在2年生14、1年生9、マネージャー2名の計25名が在籍。春3回、夏4回の計7回の甲子園出場回数を誇る。学校の裏山に位置する野球部専用の練習スペースで日々練習に打ち込んでいる。バント処理を10本連続、ノーミスでクリアしなければ終わらない「プレッシャー練習」や、目標タイムを設定し、緊張感のあるなかで行うボール回しなど、公式戦を戦い抜く精神力を養う練習メニューが多数。1971年夏を最後に遠ざかっている甲子園を目指して、鍛錬を続けている。

■秋季大会を振り返って

 この質問に対し、外宮拓実主将が挙げたのが、秋季県大会初戦(2回戦)の鹿児島城西戦。「九州大会出場を目標に掲げてきて、初戦から強豪の鹿児島城西との対戦。チーム全員が『自分の実力を確かめてみせる!』と燃えていました」と高いモチベーションで臨んだ一戦は、9回まで3点リードを許す苦しい展開となる。しかし、9回表に3点を奪い、試合は振り出しに。チームは一気に活気づいたが、その裏に1点を奪われ、無念のサヨナラ負けを喫した。同点に追いついたことで自信も得たものの、「強豪相手に最後の最後で勝ち切れなかったことが悔しい」と外宮主将が語るように、それ以上の大きさの悔しさがチームを刺激しているようだ。

■新チームを引っ張ってきた選手は?

 新チーム発足後、攻撃のリズムを作ってきた末永悠翔満薗勝弥の1,2番コンビを推薦した外宮主将。春以降も、この2人が攻撃の起爆剤となれるかがポイントになりそうだ。

■この冬の意気込み!

 練習で完璧にできていても、試合でできなければ意味がないと思っています。試合で練習の成果を発揮するには、試合を想定した状態で練習に取り組むことが大切。ここにこだわっていきたいです。また、僕たち2年生の動きが1年生の今後にも繋がっていくので、とにかく「徹底すること」「妥協しないこと」を目標に取り組みます。そして、野球部にとってのいい伝統を築き上げていきたいです。

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[page_break:バッテリーが考えるチームの課題]

バッテリーが考えるチームの課題


綱を使ってトレーニング中

  ここからは、鹿児島玉龍のエース・東瀬戸優太投手、バッテリーを組む黒田輝捕手の副主将2人に話を伺いました!

Q.秋季大会などを経て、見つけた課題を教えてください

 東瀬戸:チームの課題としては、チャンスでの集中力、140km/h以上の直球をとらえる技術、攻守両方でのメンタル面が不足していると感じました。個人としては試合終盤のコントロール、集中力を欠いた気の抜けたボールがあること、ピッチングで身体全体が使い切れていない点、打者のタイミングを外す駆け引きなどが課題だと感じています。
 黒田:勝負所で投手に投げさせる1球の判断、配球ミスがありました。インコースを使うタイミングを勉強しなければならないと感じました。

Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください

 東瀬戸:コントロールと球威を改善するための投球フォーム改良、試合終盤まで球速を維持できて、連投もできる体力作りに取り組みたいです。
 黒田:守備では二塁送球の精度アップ、打撃ではチーム打撃を徹底できるだけの技術向上に取り組みます。

Q.応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?

 東瀬戸:劣勢の流れを変える、強気な投球を見てください!
 黒田:守りの要として、投手だけでなく、守備全体を引っ張るところを見てほしいです。二塁送球にも注目してください!

Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?

 東瀬戸:走塁に対する意識の高さです。
 黒田:グラウンドではお互いに厳しい言葉をかけ合い、学校などの日常生活では学年問わず仲がいい、メリハリのあるところが好きです。プレッシャーがかかる、緊迫した場面でのメンタル面は他のチームに負けていません。

Q.このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

 東瀬戸:鹿児島県No.1投手になります!
 黒田:秋までの課題である、勝負所での配球ミスをなくせるだけの集中力を磨き、全投手をしっかりとリードできるようになりたいです。チームから信頼される、甲子園レベル捕手と比べても遜色ない捕手を目指します!

 東瀬戸選手、黒田選手、ありがとうございました!

[page_break:チャレンジする自主性を養ってほしい]

チャレンジする自主性を養ってほしい


自分を磨いて春に飛躍を誓う!

  谷口裕司監督に伺いました!

Q. 今年のチームはどんなテーマを持ってチームを創り上げてきましたでしょうか?秋の大会の振り返りならびに、冬のテーマを教えて頂けたら幸いです。

 秋の大会を通じて、個の力よりも“チーム”の力が強い代ということを確認できました。この特徴を生かすためにも、冬場に“徹底する”力を養いたいと考えました。このテーマから、人任せにするのではなく、自分たちで決断、実行する工程を練習に取り入れました。妥協しそうな場面でも踏みとどまり、チャレンジする自主性を養ってほしいと思っています。

Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 自分の武器を磨くことにこだわろう!

 谷口監督。そして、鹿児島玉龍高校野球部の皆様ありがとうございました!

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今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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