Column

専大北上(岩手)「岩手のライバル撃破へ 技術・取り組み・私生活を大事に!」

2019.02.02

投内連携を鍛え、東北大会出場につなげる


トレーニングに打ち込む専大北上の選手たち

■去年は剛腕・佐々木朗希を攻略して、東北大会出場!

 昭和22年4月、専大北上の母体となる岩手洋裁専門学院創設が創設され、その後、黒沢尻女子高、北上商業高を経て、昭和37年(1962年)7月に現校名となった。東京ヤクルトのスラッガー・畠山和洋選手の出身校で、春夏通じて甲子園には6回甲子園出場した。

 2017年3月から元中日・巨人の捕手として活躍した中尾孝義監督が就任し、着実に強くなっていった専大北上は昨秋の3位決定戦で最速157キロ右腕・佐々木朗希を攻略し、秋季東北大会進出。ベスト8まで勝ち進んだ。

■専大北上の3つのウリ!

 現在は1、2年生合わせて56名で活動する専大北上。野球部専用のグラウンド、室内練習場と恵まれた環境の中、日々、練習に励んでいる。そんな今年の専大北上のウリについて、正捕手で主将の川村真生選手は「全力疾走、応援、整理整頓」と答える。

■密度の濃い練習内容でチーム強化

 新チームでは東北大会ベスト4、夏のリベンジをテーマにスタートした専大北上ナイン。ただ守備、連携など分からない状況で、試合前に投内連携を行い、試合後にも投内連携、打撃練習ではテーマ性を持って行ったことが試合で生きていく。

 秋は順調に勝ち進み、秋季東北大会初戦では秋田商戦に勝利。目標とするベスト4まであと一歩まで迫ったが、準々決勝の八戸学院光星戦では2対9で敗れた。川村主将は「東北ナンバーワンの実力を見せつけられました。実際に甲子園に出場しているので、自分たちの目標が明確になり、練習に取り組む意識が変わりました」と振り返る。

 盛岡大附花巻東大船渡に負けないチームになるために内容の濃い1日を過ごしている。

■東北大会出場の原動力となった選手

 そんな今年の専大北上の注目選手を紹介すると、エースとして試合を作り、多くの勝利に貢献した左腕・須藤優輝、ファインプレーや試合の流れを変える一打を見せた3番レフト・小野堅蔵、4番打者として東北大会7打数6安打の活躍を見せた鈴木健太に注目。

 特に須藤について川村主将は「身長を生かした角度のあるストレートで攻撃に勢いをつけてくれました。今はコントロールを磨いているので、ストライク、ボールを自在に操り、チームに勢いをつけるピッチングに期待しています」と期待を寄せた。

■自主・自立をテーマに進化

 このオフは自主、自立、体づくりをテーマにする。
 「自主性を大切に自立すること、自分たちで考えて行動することです」と語る川村主将。その中で13キロロード、サーキットトレーニングでチーム力向上を図っている。そして最後に川村主将はこう宣言している。

 「2年生は負けないチームを作るために毎日の練習を大事にします。1年生は体格負けをしないよう、筋力トレーニングに励んでください。さらにレギュラーを取るために自主・自立を心掛け、個々のレベルを上げていきましょう!」

 ライバルに負けないチームに変貌するのか、注目だ。

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[page_break:すべてにおいて鍛え直す!]

すべてにおいて鍛え直す!


昨秋は最速157キロ右腕・佐々木朗希を攻略した

 ここからは、専大北上吉田海斗副主将と齋藤 翔輝副主将の二人にお話を伺いました!

Q.秋季大会などを経て、見つけた課題を教えてください

 吉田:強豪校に比べ、1人1人のパワーが足りないことが課題と感じました。
 齋藤:ピッチングの時と体重移動と上半身の反りが課題だと感じました。

Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください

 吉田:個人的に強化したいことがウエイト力です。理由は強い打球を打つことや、右方向に引っ張ることをテーマに練習していて、まだ足りないので、オフシーズンのウエイトで筋力をアップさせたいと思いました。
 齋藤:秋の大会で課題になった持久力、スタミナを付けること。それから体幹や背筋力などの筋力を付け、肩関節や股関節の柔軟性も良くしていきたいです。

Q.応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?

 吉田:自分の自信のあるミート力、勝負強さを見せて欲しいです。
 齋藤:三振が欲しい場面で三振が取れるピッチングです!

Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?

 吉田:思いやる心は負けていないと思います。理由は試合で勝つため、チーム、仲間、応援してくれるため、すべてのことを考えているからです。
 齋藤:好きなところはメリハリがしっかりとしている雰囲気と負けていないところは投内連携です。

Q.このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

 吉田:副主将として、主将を支え、チームを勝利に導ける選手になります。そのため、今の練習量に満足することなく、精神面を鍛え直し、勝負強くなります!
 齋藤:自分自身に厳しく去年以上に成長できるよう、体づくり強化でさらに良い結果を出し、甲子園で活躍します!

 吉田選手、齋藤選手、ありがとうございました!

[page_break:苦しさを乗り越えて初めて本物の自信がつく!]

苦しさを乗り越えて初めて本物の自信がつく!


専大北上は地域から応援されるチームを目指している

 千田翔コーチにお話を伺いました!

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。

 野球を通じて地域を盛り上げ、地域から応援されるチームを目指し、技術だけでなく私生活や野球に取り組む姿勢も大事にさせてきました。秋季大会では試合を重ねるごとに選手の成長が著しく、想像以上の力を発揮してくれました。この冬は「自主・自立」をテーマに、選手一人ひとりが自分の課題と向き合いレベルアップをはかっています。

Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 苦しさを乗り越えて初めて本物の自信がつくと思います。夏の大舞台で思う存分力を発揮できるようこの時期の一瞬一瞬を大切にしてください。

千田翔コーチ、そして専大北上高校野球部の皆様ありがとうございました!

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今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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