日章学園高校(宮崎県)「3333段の階段ダッシュもこなし、狙うは全国上位!」
九州大会ベスト4!初の選抜出場に期待がかかる日章学園
日章学園
■宮崎市が誇る名門・日章学園。野球問わず幾多のアスリートを輩出
宮崎市に所在する日章学園高等学校。昭和25年に開校された日章学園は部活動が充実しており、ゴルフ部は強豪。OGには美人ゴルファーとして活躍する香妻 琴乃選手がいる。特にサッカー部は全国的な強豪として名をはせ、今年開催された第97回全国高校サッカー選手権大会に出場している。
野球部に目を移すと、当時から強豪校として注目され、初めてのプロ野球選手は石淵国博氏(元広島)だった。石淵氏は宮崎で行われた招待試合で作新学院の剛腕・江川卓(元巨人)からホームランを放った選手として知られている。2002年にはヤクルトに進んだ速球派右腕・片山文男、スラッガー・瀬間仲ノルベルト(元中日)の投打の柱が活躍を見せて甲子園初出場を果たす。初戦で敗れたものの、瀬間仲ノルベルトがライト中段に飛び込むホームランを放ち、大きな印象を残した。近年では東北楽天のホープ・山崎剛選手を輩出している。
また日章学園中学も軟式野球部の強化をはじめ、2016年の全日本少年軟式野球大会でベスト8入り。その中心選手が日章学園に進み、主力選手となった彼らが九州大会ベスト4入りし、初の選抜出場に大きく近づいている。そんな日章学園に迫る。
■今年は熊本合宿で日本一の石段を上る!
野球部は45名で活動。専用グラウンドはあるが、雨が降って使えないときは高鍋町にある室内練習場で練習をしている。今年はつながる打線、どの打順からでもチャンスを作れ、エラーが少ない守備がウリの日章学園。熊本合宿では日本一の石段(3333段)として知られる釈迦院御坂遊歩道(しゃかいんみさかゆうほどう)や山でダッシュ、クロスカントリーコースを走って鍛えている。
■九州大会準決勝は深い試合
昨夏は決勝まで進みながらあと一歩で敗れた日章学園。前田晴世選手は「目の前で甲子園出場を逃し、とても悔しい戦いとなりました。そこから二度と同じようなことをしないという思いでスタートしました」と振り返る。福山凜主将はこのチームの強みについてこう語る。
「個性が強い人が多い中でもここぞという場面で1つになれるチームワークの強さがあると思います」
秋からチームワークの良さを発揮し、県大会でも盤石の強さで優勝。九州大会でもベスト4まで勝ち進んだ。その中で前田選手が印象深い試合と挙げたのが九州大会準決勝の明豊戦だ。6回表まで0対10とコールド負けムード。このまま負ければ選抜の可能性も厳しくなる試合内容だったが、そこから巻き返して4対10までもっていき、最後まで戦い抜いた。前田選手や日章学園ナインにとっては思い出深い試合となった。
高打率の打者、超俊足の選手がぞろぞろいる日章学園ナイン
階段を駆け上がる様子
■全国クラスの実力を持った主力選手たち
さて選抜発表まで注目度が高くなる日章学園。どんな選手がいるのか。日章学園中出身で正捕手として活躍した深草 駿哉は2番捕手として九州大会では11打数8安打の活躍を見せた。4番サードの平野 大和は九州大会で9打数4安打の活躍を見せ、前田選手は「大事なチャンスで打ってくれた」と感謝の意を述べた。
今後の戦いのキーマンとして、深草、平野、福山主将、そして3番レフト・森永光洋に対する期待も高い。森永は九州大会で10打数6安打と大当たり。50メートル5秒8を誇る超俊足で、前田選手は森永に対して「足が武器なのでそこを生かして内野安打で盗塁を増やしていくと思います。そして、この足の速さを守備で見せてくれることを期待したいです」と攻守のキーマンとして期待している。
■目指すは甲子園ベスト4!吉報は届くのか?
この冬は熊本合宿を送ったり、弱音を吐かず、きついというのを態度に出さず、みんなで声をかけあうというテーマでやっている。2年生の前田選手は「この冬が一番成長しないといけない冬であり、後悔のないようにやり抜く冬にしたいと思っています」と宣言。1年生に対しては「上で戦っていけるような体づくりを目標に、この冬をやってほしいと思います」とメッセージ。
選抜出場が実現すれば、目指すは甲子園ベスト4。前田選手は「福山が甲子園ベスト4の主将といわれるように、頑張っていきたいと思います!」と力強く語った。さて日章学園には吉報が届くのか??
左から森永光洋、福山凜、深草駿哉選手
ここからは日章学園高校の主将・福山凜二塁手、深草 駿哉捕手のお二人にお話を伺いました。
Q.秋季大会などを経て、見つけた課題を教えてください
福山:体が小さいことです。
深草:足が遅いので走力を上げること。得点圏での打率を上げることです!
Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください
福山:このオフシーズンでウエイトトレーニング、食事を徹底して体を大きくする。そして鋭い打球を飛ばせるようになりたいです!
深草:体が小さいので、大きい人たちにも負けないパワーをつけること。セカンドスローのタイムを1.8秒切ることです!!
Q.応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?
福山:足を生かした守備と守備範囲の広さを見てほしいです!
深草:肩を生かした守備を見てほしいです!!
Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?
福山:個性が強い人が多い中でも、ここぞという場面で1つになれることです!
深草:普段は楽しく過ごしていますが、野球になると1人1人がしっかりと目標をもって取り組んでいることだと思います。試合の時の結束はどこにも負けないと思います!
Q.このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!
福山:長打も打てる1番打者になります!キャプテンとしても1番打者としてもチームをひっぱっていき、こいつならやってくれると信頼される存在になります!
深草:キャッチャーとしてどんなに苦しい試合になってもチームを勝利に導ける、ゲームキャプテンとしてチームをまとめる誰からも信頼される存在になりたいです!
福山選手、深草選手、ありがとうございました!
[page_break:1日1日、魂を込めて本気で取り組め]1日1日、魂を込めて本気で取り組め
3333段の階段を登る選手たち
ここからは畑尾大輔監督にお話を伺いました。
Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。
夏の決勝で負けていたので何が何でも勝とうと生徒たちと話をして、練習してきました。しかし、なかなかチームがうまくいかない秋でしたが、1人1人が自分の長所を生かし、仕事をし、試合をやると決めてからチーム力が高くなりました。冬は個々の力を伸ばす、個々の力が上がってからチームを考えるようにしています。
Q. 最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。
春に成長した自分に出会う為に、1日1日、魂を込めて本気で取り組んでください。新しい発見を自分の中でしてください。fightです!!
畑尾監督、そして日章学園高校野球部の皆様ありがとうございました!
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!