Column

福島商(福島)「選手一人一人が夏、春までの目標を真剣に考える」

2019.01.19

昨秋は東北大会に出場!夏は甲子園ベスト4入りを目指す


福島商ナイン

■これまでに5名のプロ野球選手も輩出

 福島県福島市にある福島商は、東北地方では1番古い商業高校という歴史がある。「信義」「全力」「不撓不屈」を校訓とし、これまでに5名のプロ野球選手も輩出した伝統校だ。
 昨年の秋は東北大会に進出し、夏の甲子園出場にも大きな期待が懸かる福島商。そんな福島商の冬の取り組みに迫った。

■福島商の環境は?今年のチームのウリは?

 1年生22名、2年生14名、合計36名で活動する福島商だが、照明を使える時間が限られている環境の中で、工夫をして練習に取り組んでいる。

 そんな今年のチームには、3つウリがある。
・打線のつながりが良い。
・守備の粘り強さ。
・自分たちで考えてプレーできる。
この3つを武器に、福島商は「甲子園ベスト4」という目標を掲げて日々練習に取り組んでいる。

■今年こそ勝つ!つもりで臨んだ東北大会

 新チームスタート時は一人一人が確実な守備と正確なバッティングができるようにすることを掲げて練習に取り組んだ。その練習の甲斐もあり、福島商は東北大会へ駒を進めることが出来たが、その中でチームにとって印象に残っている試合がある。

 その試合とは、秋季福島県大会、準々決勝の学法石川戦だ。
 この試合では先制することに成功したが、その後点数が取れずに、逆にピンチが何度もあった。相手は福島県でも強豪ということもあり、プレッシャーに押しつぶされそうにもなったが、チーム全員で粘り強く守り切って勝つことができた。この試合に勝ったことで、チーム全体での自信にも繋がり消極的なプレーも減ってきた。チームにとって最も印象に残った試合となったのだ。

■今年の福島商の注目選手

 そんな今年の福島商には2人の注目選手がいる。まず名前が挙がったのは、2年生の小林蒼空(そら)選手だ。チーム内では春、夏の大会ではキーマンになってくれるだろうという期待があり、チームメイトからの信頼を伺わせる。

 またチームの中で、身体能力の高い選手として名前が挙がったのが野田智大選手だ。野田選手は、トップバッターでセンターを守っており、走攻守すべてにわたりチームの信頼を得ている選手だ。

■オフシーズンにどれだけ成長できるかで、夏の選手権の結果が変わってくる

 「甲子園ベスト4」を目標に掲げるチームにとって、このオフシーズンは非常に大きな時間となる。このオフシーズンにどれだけ成長できるかで、夏の選手権の結果が変わってくるという意識が福島商には浸透しており、チーム全員が自分を限界まで追い込んでレベルアップしていきたいと意気込んでいる。

[page_break:このオフシーズンの課題は?]

このオフシーズンの課題は?


ロングティーの様子

 ここからは、福島商大内良真副主将と安斎海人副主将のお二人にお話を伺いました!

Q.秋季大会などを経て、見つけた課題を教えてください

大内:試合の中盤での失点が多いことと、ピッチングの時に下半身を使い切っていないことです。
安斎:秋の東北大会に出場して、体格の差を感じました。あとは打者のスイングスピードですね。

Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください

大内:下半身強化とそれをピッチングに繋げることを意識して、延長になってもコントロールや球威が落ちない投手を目指したいと思います。
安斎:体作りをしっかりやって、私立の強豪校にも力負けしない体を作りたいと思います。またスローイングの安定感も高めたいです。

Q. 応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?

大内:躍動感のあるピッチング、そしてバッターとの駆け引きを見てほしいです。
安斎:笑顔と声でチームを引っ張るところです!

Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?

大内:打線が活発で、毎試合打ってくれてピッチングを助けてくれるところです。
安斎:一人一人が個性的なところです!

Q. ここのオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

大内:新年号の怪物と言われるくらいのピッチングをします!
安斎:新チームになってから、エースの大内に頼りっぱなしだったので、エースにふさわしいキャッチャーになりたいです。また、打撃面や守備面でもここぞという場面で強いキャッチャーを目指して、県ナンバー1のキャッチャーになりたいです。

大内選手、安斎選手、ありがとうございました!

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選手一人一人が夏、春までの目標を真剣に考える


室内でのバッティングの様子

 渡邉真也監督にお話を伺いました!

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。

 新チーム結成当初は随所に精神的な弱さや勝負弱さが出て、競った試合でも追いつけなかったり、勝ちきれなかったりという試合が続いた。その中で、自分たちがどうすればよいかをチームで考えさせ、試合を重ねていくと、徐々に結果に表れ始めてチームが一つにまとまって秋季大会に入れたと思います。特にテーマというのはありませんでしたが、チームの勝利のために各自、目標を明確に持って練習・試合に臨みました。

 秋季大会は支部予選・県大会を通して、一戦ごとに力をつけてきたという印象です。東北大会では私立の強豪校と対戦し、また、各県の力のある高校の試合を間近でみて、やはり力の差を感じた部分もありました。現在は、体づくりとバットの振り込みをメインに練習しています。

Q. 最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

 選手一人一人が、夏までに、春までに、そして1か月後までにやるべき目標を真剣に考え、それに沿った苦しい練習を日々実行している。誰のためでもなく、自分のため、そしてそれがチームの力となることを常に頭において、練習に励んでもらいたいと思います。

渡邉監督、そして福島商高校野球部の皆様ありがとうございました!


今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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