第9回 高松商業高等学校(香川・四国地区代表)「左右の最速140キロ腕と「コツコツネバネバ」で3年ぶり頂点なるか」2018年11月10日

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【目次】
[1]チームデータ
[2]チーム紹介・投手紹介

チーム紹介



高松商ナイン

 3年前の2015年は米麦 圭造(現:大学生モデル)がキャプテンシーを発揮し、浦 大輝(立教大2年)、多田 宗太郎(環太平洋大2年)の右両輪に美濃 晃成(近畿大2年)、植田 響介(慶應義塾大2年)などの強打線ががっちり噛み合って明治神宮大会初優勝。翌年センバツ準優勝の礎を築いた高松商

 今秋は香川県大会3回戦で最速141キロ右腕・上杉 綸聖(2年主将)がいる三本松に競り勝ち、準決勝では今年のセンバツに出場した英明の最速143キロ右腕・黒河 竜司(2年)も攻略し2年ぶり27回目の県大会V。四国大会でも明徳義塾高知商松山聖陵といった難敵に対し「コツコツネバネバ大作戦」(長尾 健司監督命名)で勝ち上がり、3年振り9度目の秋季四国大会制覇を果たした。

 打線は秋季香川県大会からの9試合で58得点・268打数85安打。チーム打率は.317。三振はわずか21・四死球44と選球眼に優れ盗塁16個の機動力も光る。特に主将でリードオフマンの飛倉 爽汰(2年・中堅手)は39打数14安打7打点7盗塁と走攻守に高い能力を持っている。

 さらに香川 卓摩(2年・投手兼左翼手)が31打数9安打5打点、立岩 知樹(2年・一塁手)が19打数7安打4打点、岸本 将翔(2年・左翼手)が27打数10安打8打点と中軸も強力。そして指揮官が「ラッキーボーイ」と称する6番・浅野 怜(2年・右翼手)は秋の公式戦でチーム唯一の本塁打含む23打数14安打11打点と当たりに当たりまくった。

 守備は派手なプレーこそないが、9試合5失策と安定。谷口 聖弥(1年)と大塚 慶汰が組む二遊間は無失策で球際に強く、捕手の新居 聖龍(2年)はワンバウンドストップと秋季四国大会決勝戦で2つの二盗を刺した正確な送球が光る。三塁手は左打者の篠原 一球(1年)、右打者の石丸 圭佑(2年)を併用してさらなる堅守を期す。

 初戦は大会3日第1試合、開幕戦で東邦に競り勝った八戸学院光星と対戦する。決勝までの3連戦は厳しいものの、朝のグラウンドコンディションを両者の対戦から学べた点はプラスに働くはず。3年前の再来、そして昨年の明徳義塾に続く四国勢連覇も見据え、彼らは一戦必勝でセンバツにつながる果実を獲りにいく。

【投手陣】

 最速141キロのストレートと、スライダ-・チェンジアップ。時にはスローカーブと特殊球で打者を翻弄する左腕・香川 卓摩(2年)と、最速140キロのストレートとカットボール、スライダーを軸に組み立てる右腕・中塚 公晴(2年)の2枚看板がチームの柱だ。

 1年夏からエース格の香川は7試合6先発で48回を投げ被安打41・奪三振50・防御率2.06。24四死球と時に制球を乱す場面もあるが、クイック・けん制の巧さと内角低めを突く勝負度胸でカバーする。また、「中塚がいるから僕も成長できた」と香川も実力を認める中塚も4試合3先発で23回を投げ被安打17・奪三振31・防御率1.17。さらに香川県大会準決勝・英明戦では香川→中塚、四国大会決勝戦では中塚→香川の継投も成功しているため、3連戦を見据えてベンチがどのような投手起用をするかも注目される。

 なお、3番手投手は県大会1試合1回を無失点に抑えた美濃 晃成の実弟・美濃 克尚(1年)。将来性は豊かだが、登板は大差の場面に限られそうだ。

■高校別データ:高松商

(文・寺下 友徳

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高松商 【高校別データ】

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プロフィール

寺下友徳
寺下 友徳
  • 生年月日:1971年12月17日
  • 出身地:福井県生まれの東京都東村山市育ち
  • ■ 経歴
    國學院大學久我山高→亜細亜大。
    幼稚園、小学校では身長順で並ぶと常に一番後ろ。ただし、自他共に認める運動音痴から小学校入学時、早々に競技生活を断念。その後は大好きなスポーツに側面から関わることを志し、大学では応援指導部で4年間研鑽を積む。亜細亜大卒業後はファーストフード販売業に始まり、ビルメンテナンス営業からフリーターへと波乱万丈の人生を送っていたが、04年10月にサッカーを通じて知り合った編集者からのアドバイスをきっかけに晴れてフリーライター業に転進。07年2月からは埼玉県所沢市から愛媛県松山市へと居を移し、現在は四国地域を中心としたスポーツを追いかける日々を過ごす。
  • ■ 小学校2年時に福岡からやってきた西武ライオンズが野球と出会うきっかけ。小・中学校時代では暇さえあれば足を運んでいた西武球場で、高校では夏の西東京予選の応援で、そして大学では部活のフィールドだった神宮球場で様々な野球を体感。その経験が取材や原稿作成の際に「原体験」となって活きていることを今になってつくづく感じている。
  • ■ 執筆実績
    web上では『ベースボールドットコム』(高校野球ドットコム、社会人野球ドットコム、独立リーグドットコム)、書籍では『ホームラン』、『野球太郎』(いずれも廣済堂出版)、『週刊ベースボール』(ベースボール・マガジン社)など。『甲子園だけが高校野球ではない2』(監修・岩崎夏海、廣済堂出版)でも6話分の取材・文を担当した。

    さらに野球以外でもサッカーでは、デイリースポーツ四国3県(香川・高知・愛媛)版・毎週木曜不定期連載中の『スポーツライター寺下友徳・愛媛一丸奮闘記』をはじめ、「週刊サッカーダイジェスト」(日本スポーツ企画社)、『サッカー批評』、web『スポーツナビ』など多数媒体での執筆実績あり。また、愛媛県を熱くするスポーツ雑誌『EPS(ehime photo sports)』でも取材協力を行っている。
  • ■ ブログ:『寺下友徳の「四国の国からこんにちは」』■twitterアカウント@t_terashita
    ■facebook: http://www.facebook.com/tomonori.terashita
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