第59回 秋の四国で見つけたダイヤの原石第3回 和田 育也(高知中央2年・投手)2019年10月10日

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【目次】
[1]独特のカーブ・スライダー備える最速142キロ右腕
[2]まだいる高知中央の「ダイヤの原石たち」

 2007年2月に首都圏から居を四国地区に移し13年目。「さすらいの四国探題」の異名を背に四国球界でのホットな話題や、文化的お話なども交え、四国の「今」をお伝えしている寺下友徳氏のコラム「四国発」。

 第56回から始まった「秋の四国で見つけたダイヤの原石たち」第3回では、10月6日(日)に行われた第72回秋季四国地区高等学校野球大会高知県予選準々決勝において森木 大智(1年)らを擁する高知を6回コールド10対0で下した高知中央のエース・和田 育也(わだ なるや・投手・2年・右投右打・179センチ78キロ・南国ヤングマリナーズ出身)を紹介。また、高知中央の注目選手も何人か取り上げていきます。

独特のカーブ・スライダー備える最速142キロ右腕



高知中央・和田育也(2年)投球の様子

高知中央10対0高知
 2019年10月6日・14時37分。6回までしか入らなかった高知市東部総合運動公園野球場のスコアボードには衝撃的なスコアが刻まれていました。

 その主役はもちろん「県新人大会で宿毛工に負けた後『我々は受けて立つ立場ではない』という意識付けをして、高知に胸を借りる気持ちでやってきた」重兼 知之監督の付託を14安打10得点で見事に体験した高知中央打線。そして最速139キロのストレートとスライダー・カーブを駆使して高知打線を6回117球4安打4四死球4奪三振無失点に封じたこの右腕でした。

 和田 育也(わだ なるや・投手・2年・右投右打・179センチ78キロ・南国ヤングマリナーズ出身)

 南国ヤングマリナーズでは2017年「第9回少年硬式野球四国選手権大会」初優勝にエースとして大きく貢献し「第11回全日本中学野球選手権大会ジャイアンツカップ」でもベスト8進出。その功績を認められ、同年11月に愛媛県松山市で開催された「U-15 アジアチャレンジマッチ2017 」では四国地区で唯一侍ジャパンU-15代表に選出されると、松山市代表相手に1回を無失点に抑えこんでいます。

 その後、一度は高知県外の高校に進学するも2年6月からは「楽しく野球ができる」高知中央に転校。夏の高知大会直前に登録されると最速142キロをマークする主戦としてここまで奮闘を続けています。

 この日は高めの抜け球をも見せ球に変える「高さとインコース・アウトコースの投げ分けを意識した」配球と「いつもより曲がりが小さかったのがかえってよかった」120キロ前後スライダーとカーブの当初軌道一致が、相手打線を大いに惑わせることに。「よく相手打者を観察してリードしていた」と指揮官も絶賛した主将・管原 洸太(2年・捕手・右投右打・179センチ68キロ・大阪東淀川ボーイズ<大阪>出身)との呼吸もぴったり合っていました。

 「次の明徳義塾戦では初回から飛ばしていきたい」と意気込む和田投手。独特の変化球軌道は十分使えるだけに、春を迎えるまでにすべての球速帯が5~8キロ上がれば今季7年目でNPB一軍初勝利をあげた田川 賢吾、終盤には二軍のローテもままされるようになった日隈 ジュリアス(いずれも東京ヤクルトスワローズ)に続く3人目の高卒ドラフト指名選手が生まれる可能性も高まってくるのではないでしょうか。

【次のページ】  まだいる高知中央の「ダイヤの原石たち」

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プロフィール

寺下友徳
寺下 友徳
  • 生年月日:1971年12月17日
  • 出身地:福井県生まれの東京都東村山市育ち
  • ■ 経歴
    國學院大學久我山高→亜細亜大。
    幼稚園、小学校では身長順で並ぶと常に一番後ろ。ただし、自他共に認める運動音痴から小学校入学時、早々に競技生活を断念。その後は大好きなスポーツに側面から関わることを志し、大学では応援指導部で4年間研鑽を積む。亜細亜大卒業後はファーストフード販売業に始まり、ビルメンテナンス営業からフリーターへと波乱万丈の人生を送っていたが、04年10月にサッカーを通じて知り合った編集者からのアドバイスをきっかけに晴れてフリーライター業に転進。07年2月からは埼玉県所沢市から愛媛県松山市へと居を移し、現在は四国地域を中心としたスポーツを追いかける日々を過ごす。
  • ■ 小学校2年時に福岡からやってきた西武ライオンズが野球と出会うきっかけ。小・中学校時代では暇さえあれば足を運んでいた西武球場で、高校では夏の西東京予選の応援で、そして大学では部活のフィールドだった神宮球場で様々な野球を体感。その経験が取材や原稿作成の際に「原体験」となって活きていることを今になってつくづく感じている。
  • ■ 執筆実績
    web上では『ベースボールドットコム』(高校野球ドットコム、社会人野球ドットコム、独立リーグドットコム)、書籍では『ホームラン』、『野球太郎』(いずれも廣済堂出版)、『週刊ベースボール』(ベースボール・マガジン社)など。『甲子園だけが高校野球ではない2』(監修・岩崎夏海、廣済堂出版)でも6話分の取材・文を担当した。

    さらに野球以外でもサッカーでは、デイリースポーツ四国3県(香川・高知・愛媛)版・毎週木曜不定期連載中の『スポーツライター寺下友徳・愛媛一丸奮闘記』をはじめ、「週刊サッカーダイジェスト」(日本スポーツ企画社)、『サッカー批評』、web『スポーツナビ』など多数媒体での執筆実績あり。また、愛媛県を熱くするスポーツ雑誌『EPS(ehime photo sports)』でも取材協力を行っている。
  • ■ ブログ:『寺下友徳の「四国の国からこんにちは」』■twitterアカウント@t_terashita
    ■facebook: http://www.facebook.com/tomonori.terashita
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