2019年高卒ドラフト指名目指す村田 修一の後継者候補 村田 龍哉(徳島商)
2007年2月に首都圏から居を四国地区に移し12年目。「さすらいの四国探題」の異名を背に四国球界でのホットな話題や、文化的お話、さらに風光明媚な写真なども交え、四国の「今」をお伝えてしている寺下友徳氏のコラム「四国発」。
第16回では先月、惜しまれつつ引退した「男」村田 修一選手(ルートインBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブス)の後継者候補。名前だけでなく、プレースタイルもそっくりな徳島商2年の村田 龍哉(むらた・りゅうや)投手を紹介します。
徳島商・村田 龍哉、説得力抜群の「大ファール」
打撃でも4番を張る徳島商・村田 龍哉(2年)
打球は強く真っすぐにオロナミンC球場の三塁側スタンド場外へと消えていきました。
9月24日(月・祝)の秋季徳島県大会2回戦・徳島商vs池田辻。5回表・4番の村田 龍哉(2年・投手・右投右打・178センチ80キロ・徳島松南ヤング出身)の放った大ファウル。それはすでに高校通算22本塁打をマークし、秋季県大会1回戦・城西戦でも「左中間は破ったな、と思ったらグンと伸びてスタンドに入った」と森影 浩章監督をも驚かせた理由が十分頷ける弾道でした。
しかも村田選手の魅力は「豪快」だけではありません。この打席では直後に体の開きを修正し「新チームになってからはトップが上に入り過ぎていたのを修正して、頭の後ろからそのままバットを出す形にした」成果を示す左前打。チームではエースナンバーを背負い、最速140キロのストレートとチェンジアップ・スライダー・カーブを操る「二刀流」を務めていますが、その他に練習試合で内外野はほとんど守っているユーティリティー性も備えています。
ところで、右のスラッガーで高校時代は投手。そしてこの名前と言えば「あの人」のことを思い出しませんか?そう、今季限りで惜しまれつつルートインBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブスで現役を引退した村田 修一内野手(東福岡高~日本大~横浜ベイスターズ~読売ジャイアンツ)。本人のイメージは中田 翔(北海道日本ハムファイターズ)ということですが、醸し出す雰囲気は「男」の匂いを大いに感じます。
目指せ!2019年ドラフト高卒注目候補!
エースナンバーを背負い右腕を振る村田 龍哉(2年)
その徳島商は10月6日(土)12:30から[stadium]オロナミンC球場[/stadium]にて行われる準々決勝で昨夏下級生中心で甲子園出場・花咲徳栄(北埼玉)に互角の好勝負を演じた鳴門と対戦。「昨秋も鳴門に敗れたのでリベンジしたい」と村田も意気込む一戦は、徳島県のみならず今季の四国高校野球勢力図を占う部分でも注目です。
「最終的にはエースとしては球速をあげながら制球力も備えた投手。打者としては高校通算50本塁打とチャンスに1本出せる4番になりたい」ときっぱり話す村田 龍哉。「では、その先の目標は?」とさらに私が問うと、彼は男らしくはっきり答えました。
「高卒でプロに行きたいです」
先日まで行われていた福井国体で100回大会世代の高校野球も終わり、いよいよ本格化する新たな100回への高校野球。その旗手となるべく、そして2019年ドラフトの主役となるべく、遠投100メートル・50メートル走6秒4・高校通算22本塁打の右スラッガー・村田 龍哉は、今日も前のめりで向上に取り組んでいきます。
(文・寺下 友徳)