Column

甲府工業高等学校(山梨)

2018.03.01


甲府工業野球部

「想い」「こだわり」「進化」で甲子園で勝利の校歌を

■「ドラフト1位」を3人生み出した名門公立
 山梨県の県都・甲府市。その北西部にある山梨県立甲府工業高等学校。1917年に甲府市立工芸学校として創立され、1941年に「甲府工業学校」として山梨県に移管。1947年に現校名となった。野球部OBには1966年二次ドラフト阪神タイガース1位指名の西村 公一内野手、1988年ドラフト阪神タイガース1位指名の中込 伸投手(入団時は同球団練習生)、1994年ドラフト阪神タイガース1位指名の山村 宏樹投手と3人のドラフト1位指名選手を筆頭に、多くのプロ野球選手を輩出している。さらに歌手の田原 俊彦さんも同校OBである。

■甲府工野球部の紹介

 過去に春5回・夏8回の甲子園出場。1987年春・1666年夏にはベスト8入りも果たしている野球部は現在2年生18名(女子マネージャー1名)、1年生18名の計36名で活動中。2004年春以来となる「甲子園で勝利の校歌を歌う」を目標に、他部と共用するグラウンドをシェアしつつ、毎年バージョンアップするサーキットトレーニング、伝統の坂道ダッシュをはじめとするランニングやウエイトなどでの基礎体力強化にも力を入れる。
 現チームのキャプテンは坂本 司中堅手。「打倒私学」をまずは大きなテーマとして掲げ、秋の課題を踏まえ、守備強化を現在取り組んでいます」と語っている。

■チームがスタートしてからの思い出深いエピソードは?

 昨秋の山梨県大会は甲府城西日大明誠にコールド勝ち。韮崎工も完封してベスト8入りを決めたものの、準々決勝では後に関東大会に出場した山梨学院に1対3と惜敗を喫した。
 なお、坂本キャプテンが印象深い試合としてあげたのは昨年11月に対戦した国士館との練習試合。「シーズン最終戦ということでチーム全員で戦ったのですが、序盤は接戦も終盤、相手の粘り強さに敗れてしまった。秋の都大会ベスト4に入った力を思い知りました」と「自分の弱点を見つけて徹底的に追い込む。辛いことから逃げない。心の強化」を掲げる冬練習へのターニングポイントを振り返っている。

■新チームを引っ張ってきた選手は?
 坂本キャプテンが秋のMVPとしてあげたのは田中 修。「最初は代打起用だったが、毎打席結果を残して秋季大会後は4番を務めるようになった。勝負強さがある頼れる男になりました」と絶賛する。
 春以降のキーマンはエース左腕の渡辺 涼太。そして185センチで50メートル走6秒1、背筋力250キロという素晴らしい身体能力と長打力を兼ね備える坂本キャプテン本人も「『司に回せば大丈夫』と安心して頼れる打者になりたい」と意気込んでいる。

■この冬の意気込み!
 「甲府工は冬を越えると『別人になっている』と周りから言われるほど冬練習を大事にしているチーム。かつ2年生にとっては最後のオフシーズンになので、自分を極限まで追い込んで規格外のパワーを身に付けています!そして、5人が1本ずつホームランを放った昨秋の県大会から春はホームランを打つ人数・本数も増やし、山梨県No.1の打線を完成させます!」(坂本キャプテン)

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[page_break:チーム間での声の掛け合いでは負けない]

チーム間での声の掛け合いでは負けない


甲府工業野球部選手たちが山道を全力ダッシュ!

 ここからは、甲府工業野球部の副キャプテン・1番の舟久保 秀稔遊撃手と、左腕の渡辺 涼太投手のお二人にお話を伺いました!

Q.秋の大会や練習試合が終わって見つけた課題を教えてください。

舟久保:県大会に限らず、大事な場面でのエラーや1本が出せないところの課題が出ました。
渡辺:山梨学院戦では無駄な四球が目立ち僅差の試合を落としてしまうなど、制球力の課題が残りました。

Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください

舟久保:野球人生ではじめて内野手に取り組んでいるので、まずは守備の強化。その上で確実性の高い打撃を目指していきます。
渡辺:高校野球生活最後の冬、後悔しないよう「やりきる」を目標に進めています。個人としては球速アップと、外角・内角に投げ分けられる制球力をテーマに取り組んでいます。

Q. 応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?

舟久保:気持ちのこもった全力プレーです。
渡辺:特にストレートへのこだわりを持っているので、ストレートで三振を取るところを見てほしいです。

Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?

舟久保:チーム全員が明るく、仲の良いところです。そして全員で向かっていく、束になってかかっていく、うまくなろうとする貪欲な気持ちは他のチームに負けていません。

渡辺:チームワークです。甲府工は全体練習での声掛け、アップでの盛り上がりなど、全部員がいるところでの声の掛け合いを大事にしているので、チーム内のコミュニケーションもそこで取れていると思います。

Q. このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

舟久保:山梨県No.1内野手になる!
渡辺:山梨県No.1サウスポーになって、夏の甲子園マウンドに立ちます!

舟久保選手、渡辺選手、ありがとうございました!

[page_break:「進化」した姿を春夏の大会で見せ付ける
]

 「進化」した姿を春夏の大会で見せつける


試合前の円陣で気合を入れる甲府工業野球部選手たち

 ここからは前田 芳幸監督にお話を伺います!

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。

 前チームは全ての大会で私学に敗れる悔しい経験をしたので、まずは「打倒私学」という大きなテーマを掲げました。

Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。

 秋の大会では切れ目ない打線で相手にプレッシャーをかけることができたので、冬の練習では「強い芯」を養う期間としています。

Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 
卒業していく先輩の「想い」を受け継ぎ、甲子園への「こだわり」を持った一日一日を過ごそう。「進化」した姿を春夏の大会で見せつけるぞ!

前田監督、そして甲府工高校野球部の皆様ありがとうございました!


今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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