Column

北広島高等学校(北海道)

2018.02.24


北広島高校野球部

全道大会に出ただけのチームとは言われたくない!

■冬季はクロスカントリースキー大会が恒例行事
 北海道北広島市にある北海道北広島高等学校は、1978年に創立。現在は普通科が設置されており、11年には進学重視型単位制へ移行して習熟度別授業や少人数指導を充実させている。また、冬季にはクロスカントリースキー大会を行うのが恒例だ。野球部は昨年の秋季大会で札幌支部予選を勝ち抜き、北海道大会に出場を果たしている。

■北広島野球部の紹介

 野球部は2年生25名、1年生9名の計34名。シーズン中は平日の1日を、冬の降雪期は日曜日を休みにし、野球だけではなく勉強や日常生活といった高校生としての部分でも成長を目指している。飯田 温人主将によると「とにかく『野球は楽しくなければならない』という前提で、ユーモア溢れる声かけでチーム作り、仲間作りをしています」という。また、その一方で「楽しいだけではなく、挨拶や礼節にも気を遣いメリハリをつけて、社会で通用するような態度を身に付けたいと思っています」と、飯田主将は話している。

■今年のチームが始まって、印象に残っている試合は?

 「大会前の練習試合で気の抜けたプレーや不甲斐ない試合をしてしまい、それをきっかけに選手同士で今まで以上に話し合ったことで『一体感を持ってやっていこう』とチームがまとまった」と、振り返る飯田主将。その結果、札幌支部予選では打線がつながりブロック優勝。しかし、続く秋季北海道大会は1回戦で立命館慶祥に敗退。「ヒット数は相手と同じ本数でしたが上手く噛み合わず0対7で敗れしまい、自分たちの野球ができなかったのがとても悔しかった」と、勝った試合より負けた試合の方が印象に残っているようだ。


室内ウエイトトレーニングに取り組む選手

■新チームを引っ張ってきた選手は?
 コントロールが良く、打たせて取るピッチングで苦しい場面を切り抜け、バックの信頼も厚いエースの佐藤 悠津樹投手。秋の札幌支部予選では.750の高打率を記録し、4番打者として頼りになるバッティングをした釣岡 将生選手。勝負強いバッティングで札幌支部予選の決勝では勝負を決めるホームランを放った野田 雄斗選手。センターへのヒット性の打球をダイビングキャッチでいくつもアウトにした芦野 友哉選手らが活躍。また、飯田主将は、学校でも人気者という福山 夢希翔選手に「冬の練習こそ雰囲気良く、盛り上がってトレーニングしていきたいのでリーダーシップを発揮してほしい」と望んでいる。

■この冬の意気込み!
 「全道大会で勝てなかったのは、技術や体力も足りませんでしたが一番は選手一人ひとりの主体性が足りなかったからだと考えています」と、飯田主将。そこで、北広島がこの冬のテーマに掲げたのが「主体性」だ。「その主体性を一番発揮できるのが筋力トレーニングやウエイトトレーニングだと思います。監督からも『爆発的な力を出せるような体力をつけるように』と注文があったので選手間で話し合い、トレーニングを工夫。さらに、ノルマでやらされるのではなく、自分を客観視できる数値などを意識しながら取り組んでいます」。そして、「全道大会に出ただけのチームとは言われたくないので、この冬に自分たちのストロングポイントをとにかく伸ばしたいと思っています。また、じっくりとウィークポイントも直せる時間もあるので主体性を持って練習していきたいです」と、研鑽を積み重ね、目標である北海道大会での勝利を虎視眈々と狙っている。

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[page_break:コミュニケーション能力の高い選手が多く会話が途切れない]

コミュニケーション能力の高い選手が多く会話が途切れない


筋力測定に挑む北広島高校の選手

 ここからは、北広島釣岡 将生副主将と伊山 智基副主将の二人にお話を伺いました!

Q.秋季大会などを経て、見つけた課題を教えてください。

釣岡:どんな打順からでも得点できる打線のつながりや状況に応じたバッティングを選手が主体的に感じ、取り組むことを課題にしています。
伊山:大事な場面でのピッチャーへの声かけ。相手打者への配球。そして、自分たちの力で試合をコントロールすることです。

Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください

釣岡:スイングスピードの更なる向上と走力の強化です。
伊山:全体的な筋力と走力などの素早い敏捷性。あとは、ピッチャーと連携を密にして、打者への配球を研究していきたいです。

Q. 応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?

釣岡:チャンスで打順が回ってきた時の勝負強さです。
伊山:思い切りが良く、元気ハツラツなプレーを見てほしいです。

Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?

釣岡:選手間の仲の良さや雰囲気、一体感などがとても良いところです。ユニークな選手が多いので、部活動をするときはワクワクしています。
伊山:チームメートの仲が良く、コミュニケーション能力の高い選手が多いので会話は途切れません。

Q. このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

釣岡:北海道屈指の強打者になります!
伊山:チームを勝利に導ける捕手になります!

釣岡選手、伊山選手、ありがとうございました!

[page_break:主体性を持って、多くの場面で自分自身を高めてほしい!
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主体性を持って、多くの場面で自分自身を高めてほしい!


ウエートトレーニングをしている北広島高校の選手たち

 ここからは森田 有監督にお話を伺いました!

Q. 新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。

 打力の向上はもちろん、つながりや状況に応じたバッティング。そして、走塁をストロングポイントとして捉えて強化してきました。

Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。

 札幌支部予選ではチームの歯車が噛み合って結果を残すことができましたが、全道大会ではさらにレベルアップをしないといけないことを思い知らされました。そこで、この冬は「選手がより主体的に活動すること」「体力の強化と体の機能性を上げること」「すべてのプレーにつながりや連動性を持たせること」「勉強や読書、学校生活や私生活の生活レベルを向上させ、人間力を高めること」「指導者陣の人間力や知識、技術、戦略、戦術などをレベルアップすること」。この5つにクローズアップして励んでいきたいと考えています。

Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 オフシーズンは野球や部活動の現場だけではなく、学校生活、私生活など生活の多くの場面で自分自身を高めていくことができます。社会で通用するためには何事も主体性を持って活動することが大事。そのことを理解して実行してもらいたいと思います。
 頑張れ、北広生!

森田監督。そして、北広島高校野球部の皆様ありがとうございました!


今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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