Column

伊吹高等学校(滋賀)

2018.02.02

精神面を鍛え、選手自らが主体性を持って練習、試合に挑む


琵琶湖にある砂浜で走る選手たち(伊吹)

 滋賀県米原市にある滋賀県立伊吹高等学校は、1983年に開校。現在、普通科のなかに体育コース、学力充実クラス、学力発展クラスの3つのコースが設置されている。部活動は活発で、特に男女ホッケー部は全国的に強豪として知られ、インターハイ、国体、高校チャンピオンズカップといった全国大会で優勝を重ねている。また、野球部も昨春の滋賀大会で4位になるなど、近年、実力を高めている。

■伊吹野球部の紹介
 野球部は2年生17名、1年生14名の計31名。墳下 大輔主将は「今チームは『主体性のある練習、試合をする事』をテーマにし、自分たちで練習、試合を回していけるようになることを目指してスタートしました」と話す。「結成直後の夏休みの練習試合ではまったく勝てなかった」と墳下主将は振り返るが、1セットで合計100スイングをする連続ティーを3セットこなし強化を図っている。

■秋季大会を振り返って
 2回戦で野洲と対戦。初回に2点を先制するもすぐに追いつかれ、中盤は逆に2点リードを奪われるが8回表に同点に追いつく意地を見せた。しかし、結局4対6で敗戦。「1学年上の3年生の最後の夏も3回戦で野洲にサヨナラ負けを喫していたのですが、また同じチームに負けてしまった」と、墳下主将は悔しさを募らせている。

■新チームを引っ張ってきた選手は?
 墳下主将はバッティングでチームを引っ張り、岩﨑 涼選手はショートの守備でチームに良いリズムを作った。また、「ベンチを牽引する小林 大樹や相手選手の情報を伝える古川 慶は試合に出場している選手にはできない役割を担い、見えづらいところをチームに伝えて相手の隙を突くきっかけを与えてくれる」と墳下主将。2人はチームにとって頼りになる存在だ。

■この冬の意気込み!
 このオフシーズンは肺活量を増やす持久力と、俊敏性を高める内転筋を鍛え、さらに自分の弱さに負けない心を作ることがテーマの伊吹。墳下主将は「2年生は下級生を引っ張って、人間力、主体性を高め、『やりきった』と思える冬にし、自信を胸に春、夏の大会に臨みたいです。そして、1年生には、上級生と競争することでチーム全体の実力を底上げしていってほしい」と話す。チームの目標は、もちろん甲子園出場だ。

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[page_break:練習や試合で見せる気合いは負けない]

練習や試合で見せる気合いは負けない


走力強化のためのダッシュを行う選手たち(伊吹)

 ここからは、八木 健稀副主将と脇坂 源副主将のお二人にお話を伺いました!

Q.秋季大会などを経て、見つけた課題を教えてください

八木:試合中、自分たちの力が出せずに焦ってしまうメンタル面です。
脇坂:メンタルの勝負で負けていたこと。試合運びが上手くできていないところ。そして、視野の広い選手になれていなかったことです。

Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください

八木:チームの目標は持久力、筋力、心を鍛えること。個人では体重を増やし、下半身を強化することです。
脇坂:体を一回り以上は大きくし、昨秋から体重を10kg増やすこと。一日1000本以上を目標に振り込んで、クリーンナップに入れるほどの打力をつけることです。

Q. 応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?

八木:長身から投げ下ろすストレートを見てほしい。
脇坂:ピッチャーが投げるたびに声を出し、気合いを出しているところ。自分が気合いを見せることでピッチャーやチーム全体を後押しすることができればと良いと思ってやっています。

Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?

八木:好きなところは、野球に真面目に取り組むところ。他のチームに負けていないのは、練習での気力、気合いです。
脇坂:どんな時でも生真面目なところと先輩、後輩の風通しが良いところです。誰でも指摘しあい、自分ができていないところを知ることができるのは、とても良いことだと思います。

Q. このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

八木:厳しい練習も全力で取り組み、春には145キロ以上のストレートを投げます!
脇坂:打球の飛距離を10m以上伸ばし、しっかりと打点を挙げられるクリーンナップに成長するため、この冬は頑張ります!

八木選手、脇坂選手、ありがとうございました!

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[page_break:より強い自分を作るために「挑戦」してほしい!]

より強い自分を作るために「挑戦」してほしい!


ヨガに取り組む選手たち(伊吹)

 野村 勇雄監督にお話を伺いました!

Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされて来たのでしょうか?

 「明るく 厳しく 粘り強く 常に挑戦者であれ」をスローガンに活動しています。新チーム結成当初は、個の力はあるものの試合のなかで噛み合わず、苦しいスタートとなりました。しかし、秋季大会が近づくにつれ、個々が粘り強く確実に仕事ができるようになり、投打も噛み合ってチームの形ができてきました。

Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。

 秋季大会はあと一本というところで決めきれずに敗退しましたが、選手はよく頑張ってくれました。この冬は、「挑戦」をテーマに限界まで自分を追い込み、成長した選手・チームで夏の大会に挑みたいと思います。

Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 努力は必ず実るとは限らないが、夢を掴む人間は必ず努力をしている。自分を伸ばすのは、自分しかいない。今年は、共に夢を掴むために自分と戦い、より強い自分を作るために「挑戦」してほしい!

野村監督、そして伊吹高校野球部の皆様ありがとうございました!


今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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